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☆初投稿作品☆「From where I stand 」  作者: 山河新(ユーリー)
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長月ー7

人生を楽しんでいる方は御愁傷様。地球と一緒に滅ぶ運命です。

お楽しみに。

“終末の時を知らせる音”を地球上の全世界の人間が確認するのにおよそ七日が費やされた。


その音を聞き取ることができた人は今まで聞いたこともない不穏な音に怯えながら空を仰いでいたが


一方で何も聞き取れなかったものは今まで通り、自身の楽しげな日常をSNSにアップしたり馬鹿騒ぎして過ごしていた。


ネット上で預言者気取りのブログを書いているエセスピリチュアリストも


自称「霊能者」のYouTuber達も


誰も「本当の終末」が来る事に気付いていなかった。


ミカエルなる米奇は涙ながらに祈っていた。


「僕の地上での父と母と兄と祖父母を御守り下さい。ザドキエルとバラキエルの地上での家族を御守り下さい。地上の真に正しく生きる人々を御守り下さい。お願い致します。」


そして見上げた空には今まで見たこともない数の流れ星が光っていた。


「…!」


それらの中には昼間の太陽の如く眩しく長く煌めくものもあった。


米奇は天界でイエスに見せられたスクリーンの映像を思い出していた。


各国の主要都市めがけて容赦なく巨大隕石や小惑星が衝突する様やその他の大惨事を。


これから来る恐怖も知らず、ネット上では


「流れ星超キレイ~」


「願い事しほうだいだよ~」


等と受かれた文が飛び交っていた。


そしてそんな中


「何か恐い…。」


「天変地異の前触れじゃね…?」


等の呟きも見られた。


これらの呟きは以前に不当な理由でやっとの思いで正社員として入社できた会社をリストラされた事を呟いていたものと


非常に緻密で繊細な淡い色使いで神秘的な美しい天使や妖精のイラストを自身のブログにアップしていながら

智輝同様、絵の能力を活かした仕事に就けない苦しみを呟いていたものだった。


「救われるべき人々だ…!」


米奇はその他にも自身の苦しみ悲しみを嘆く存在を次々に探しだした。


夜が明け、遂に“終末の時”の一幕が開いた。


サイバーテロだ。


突如として、全ての仮想通貨及び、電子マネーの全てが使用不可能になる。


ATMも同様だった。 


何の疑いも持たず「ビットコイン」やそれらの投資株で儲けていたものや、何でもクレジットカードで購入していた金持ちは大慌てだった。


三日経っても改善されず人々の苛立ちにピークが来ている中追い討ちをかけるように新たな災厄が襲った。


韓国、北朝鮮で合同軍事訓練中、誤って「本物の核ミサイル」が打ち上げられ軌道修正が間に合わず墜落し、現在被害状況を確認中とニュースが流れた。


結局、事故による死傷者及び行方不明者の数も明らかにならないまま


イタリアに巨大隕石が衝突したのだ。

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