根気の温泉
温泉回は二回あったのさ!! なお男しかいないよ!!
「(意外と、粘る)」
「(負けてたまるか)」
「(《ベイラーの俺らがなんで……? )》」
「《なんて馬鹿な子たち》)」
人間が2人。ベイラーが3人。合計で5人が温泉の湯船に浸かっている。ベイラーの大きさでは全身を浸かる事はできず、足先だけ浸けている格好になる。対して人間、(なお全員男性)は、全身でその湯を浴びている。
微動だにしておらず、すでに汗が滴っている。しかし、だれも湯船から出ようとしない。それは一重に、彼らの、しょうもない、しかし譲れない物の為に、彼らはその体が傷つこうとも、先に出る事はしなかった。
その様子を、心配そうに眺めるベイラー3人。コウ、レイダ、セス。事の始まりは、昨晩にまで遡る。
◆
「滋養に効くおんせん? 」
3人のうちの1人。オルレイトが包帯を解きながら聞き返す。あの戦いから早2日。額の傷も塞がり、身体の自由が効くようになり始めた頃。マイヤの噂話が発端だった。
「はい。このサーラには、各地で温泉という、暖かいお湯が湧き出ている場所が何箇所もあるそうです。その中には、入るだけで病を治してしまう奇跡の温泉があるとか」
「なんだ。おんせんって、ただの風呂じゃないか。薬でもなんでもない物が身体に効く訳ないじゃないか」
与太話だと切って捨てるオルレイト。額の包帯をほどき、傷が塞がった事を確認しながら、持病用の薬を手慣れた手つきで吞み下す。
「今はそれどころじゃない。せっかく海賊……ってえと、パーム達の方だけど、それが残していった青いベイラー達を調べたいし特にあの紫色のやつ! せめて話を聞きたいって時なんだ。それがどうして温泉なんか……」
「その、おせっかいかとは思いますが、その温泉なら、オルレイト様のお病気も、良くなるのかもしれないと」
「……あの、ねぇ」
コップを少々乱暴に置く。コンと弾く音と、コップの中で水が揺れる音がする。
「温泉でこの身体が治るくらいなら、そもそも僕はこんなにひどくならないよ。マイヤ。君は、はっきりいって僕の身体の事をなめている」
「……申し訳ございません」
「オルレイト君。カッコ悪いぞー」
隣のベットで寝転ぶネイラが、寝返りを打って静止する。
「君こそ温泉を舐めてる。帝都にも温泉はあったけど、まず湯船っていうのは万病に効くんだ」
「……でも、湯船は湯船でしょう? 」
「温泉はただの湯船じゃない。大地の水があったまって出来たもので、人間があっためた物よりずっと暖かくて、綺麗なんだよ。それに、医者だって、疲れを癒しに温泉にはいるんだからね」
「医者が、温泉に?? 」
心底信じられないような顔をするオルレイト。同時に、ネイラはマイヤへとウィンクする。
「ありがとね。この国に温泉があるって教えてくれて」
「い、いえ。お医者様のネイラさんも温泉をご存知だとは知りませんでした」
「まー、いろいろあったからねぇ」
その「いろいろ」の内訳をしるオルレイトが、一瞬苦い顔をするのを、視界の端で捉えながら、ネイラが提案する。
「そうだ。オルレイト君。行こうか。温泉」
「な、なんでですか? 」
「君、まだ温泉入った事ないなら、一度は入ってみる事だよ。あれは良いものだからねぇ」
「……ネイラさんが、そういうなら」
「なら、決まりだ」
かぶった毛布を剥ぎ取り、全身をまんべんなく柔軟する。ガインよりは怪我が少なかったとはいえ、満身創痍には違いなかったはずのその身体は、普段となんら変わりない動作を保証している。隆起する肉体がそれを主張していた。
「マイヤちゃん。その温泉、ベイラーにも効く? 」
「(マイヤちゃん?? )」
眼鏡をかけていないマイヤの、目つきの鋭さを知っているオルレイトが、その、可愛さをほのめかす呼び方に違和感を感じながら身支度を進める。未だに身体の不自由さが取れないオルレイトをマイヤが手伝いながら、ネイラに応える。
「その事なんですが、専用の温泉があるそうですよ」
「ベイラー専用の!? 」
違和感など彼方へと追いやり、好奇心が先行する。オルレイトの人柄として、良い部分でもあり、人付き合いをする上では悪い部分でもあった。この好奇心が出てしまえば、オルレイトは他のことなど投げ捨てて、好奇心を満たす事に全力を注いでしまうからだ。事実、マイヤににじり寄るよに質問の嵐を浴びせる。
「それはどう言う! 深いのか! それとも浮きがって沈まなくなってるとか! 」
「わ、私も見た訳ではないので、そこまでは……」
「オルレイト君はちょっとまってねー」
そこに、ネイラが助け舟を出す。両脇から抱えてオルレイトを持ち上げる。言論をねじ伏せるには実力行使が一番だと、軍にいた頃に叩き込まれている。
「むやみやたらに持ち上げるな! 」
「話を聞くようになったら下ろしてあげるよ。で、マイヤちゃん。ベイラー用の温泉は、オルレイト君の言ってた感じ? 」
「そ、その……」
決して身長の低くないオルレイトが、目の前、それも一瞬で軽々と掲げられる姿に唖然としながら、聞いたばかりの話を伝える。
「ベイラーが入れるほど、深い温泉は無いそうです」
「なんだ。それじゃああまり大きくないのか」
「ただ、ベイラーは足先だけ浸かるだけでも効果があるとかで、座る事が出来るとおっしゃってました。足湯。というそうです」
「足湯。足湯、ねぇ」
「だから離せってばぁ! 」
ネイラが無言で両手を離す。予告なく行われたおとで、オルレイトは尻から着地する。さすりながら立ち上がると、吠えるように抗議した。
「一言ないのか! 」
「あー。はいはい。ねぇ。レイダはもう動ける? 」
「レイダ? もう動けるはずだ……なんでレイダ? 」
「せっかくだし、色々つれていこうかなって
鼻歌まじりで自力で包帯を外していく。医者にかかれば、自分に巻かれた包帯でもすぐさまにはずしてみせた。その手際は、マイヤを上回り、あっという間に身支度が終わってしまう。
「あ、マイヤちゃんはダメよ?あ、 見たい? なら別だけど」
「見た……お断りします」
「(悩んだ?? なんで??? )」
好奇心が再び表れようとしたが、尻の痛みが押しとどめた。もう一度痛みを受けるくらいであれば、この好奇心は満たさない方がいいと考える。彼の悪い所を、計らずともネイラが矯正していた。
◆
「《……お、おおおおお!! 温泉だ! 硫黄の匂いだ!! 》」
「コウは、この匂い平気なのか」
「《うん。一回嗅いだことあるし》」
サーラの温泉地帯。そこには湯気が岩の間から吹き出ている。人々が岩をどかしてできた道を、ベイラーを伴ってふたりが歩いている。オルレイトは鼻を抑えながら、ネイラは足場が滑らないか調べながら、ゆっくり湯気の間を通っていく。
「《オルレイト様。もう薬はお飲みに? 》」
「ああ。さっき飲んだ。レイダはどうだ? 」
「《はい。十全とはいえませんが、動くのに支障はありません》」
緑色の身体をしたネイラと、白い身体のコウが湯気にあたりながら通り過ぎる。人には大きな道も、ベイラーには狭く、何度か岩に身体をぶつけながら後をついてきている。そして、そのふたりに遅れるように、赤い身体のベイラーがのそのそとついてきていた。その足取りは、雛鳥のよう覚束ない。
「《……なぜ波のないような場所でこんなことを……波さえあれば……》」
「《セス? 》」
「《い、いいか。私は海がいいんだ。なぜ陸地でこんな、こんな……うぉぁ!? 》」
そのうち、足を取られて盛大に転んでしまう。岩場に強かに打ち付け、セスの体が幾ばくか欠ける。
「《ちぃ! 治ったばかりだと言うに! 》」
「《レイダ。ここそんなに足場わるいかな》」
「《あぜ道ではりますが、掴む場所もありますし、サーラの街中よりはだいぶ……》」
転んだセスをふたりで手伝いながら立ち上がらせる。欠けた部分を確認しあいながら、セスはバツの悪そうにつぶやく。
「《揺れてないのがダメなんだ。海の上ならばこんな事は……》」
「《なんだそりゃぁ》」
「《セスにとって、海こそが生きる場所だ……それがこんな》」
「《わかった。わかったから不貞腐れないでくれ》」
「《不貞腐れる!? 誰が! 》」
「《あー! わかった! 誰も不貞腐れてない! だから立とう? な? 》」
「(《海賊のベイラー……だいぶ、面倒な性格をしている……》)」
コウがたしなめながら、同時に、レイダが支えながら、なんとか歩幅を合わせていく。しばらく5人が歩いていくと、湧き出る湯気が控えめになり、代わりに、窪みに流れる温泉が現れ始める。行き交う人々は、例外なく身体から湯気が出ている事を見て、よほどいいものなのだとオルレイトが結論を出す。
「……療養になるかどうかは別として、いいかもしれない」
「ま、入ってみてだね。それに、これももってきたよぉ! 」
ネイラの声色がいつになく明るくなりながら、その懐から小樽を取り出す。その中身を問う前に、ネイラが宣下する。
「この国のお酒! なんと温泉ではお酒は飲んでいいんだって! 最高じゃない!? 」
「すまない。よくわからない」
「かー! だから坊やなんだ 」
「なんで酒を飲む飲まないで坊や呼ばわりされなきゃならない! 」
ギャーギャー言い合うふたりを尻目に、ベイラーたちが目的地を見る。明らかにそこだけ、周りの湯船と構造が違っていた。
周りよりい大きな囲いは、より湯気を逃さないようにする為の工夫。脱衣所のとなりに、ベイラーの身体を拭くためであろうの布が大量に用意されている。
「《硫黄の匂いも落ち着いてきたし、あそこじゃないかな》」
「《おんせん……どんなものなのでしょうか》」
レイダが期待に胸を膨らませ、セスが足場に不満を垂らしながら、コウが、かつて両親と一緒に行った温泉街での匂いを懐かしみながら、あゆみをすすんでいる。
◆
怪我人にとって、そしてベイラーにとっても、温泉は最高の癒しになった。
特に、ベイラーの足湯は、膝したほどの深さになるが、それでも、温泉の暖かさはベイラーにちょうどよかった。そして、効能もまた、ベイラーにも有益だった。
とくに、肌を激しく痛めていたレイダとセスは、その怪我がみるみる治っていき、効能が嘘ではなかった事の証明になった。オルレイトもネイラも、身体が温まり、噂以上の物であったことに非常に満足していた。ここまでは、よかった。
事の発端は、酒を持ち込んでいたネイラの一言。
「いい湯だねぇ。ずっと入ってられるねぇ」
酒を煽りながら言った、何気ない一言。その一言に、オルレイトが嫌味ったらしく応えた。
「こんな灼熱でずっと入ってられるわけなじゃないか」
嫌味だった。事実として、源泉掛け流しであるこの温泉は、50度を超え、場所に気をつけなければ70度にも達している。温泉とはいえ、長湯しすぎるのは命の危険があった。
だが、ネイラは酔っていた。たとえ酒が少量でも、温泉で酒が入れば、酔いはすぐ回ってくる。サーラで温泉と酒の、通常より早く酔う因果関係など解明されてはいなかった。
「どうしたの? もしかして我慢できないかなぁ? 坊やだもんなねぇ」
普段ならまずしない言動。しかし、酔いの回り始めたネイラにはその判断などできはしなかった。同時に、聞いた相手が生真面目なオルレイトなのも、悪い方向に作用する。他人がついた冗談を、冗談と受け止めきれない。
「……僕が病人だからってそんな事を言うのか」
「そんなつもりないよ〜」
「どうせ、医者さまは他人より頭がいいからそう言う事を言うんだろうな」
「いいやぁ。そこまで言ってないだろう? でも、早く出た方がいいんじゃないかぁ」
「そんな酔ってるネイラよりは後に出るよ」
「ほぉ〜! 我慢比べを?あたいと? いい度胸だねぇ」
酒を煽り、オルレイトを煽る。そして、オルレイトも応えてしまった。
そして、今にいたる。すでに2人とも汗だで、ベイラー達は足がふやけはじめていた。
「《……いつまでやっているだあの2人は》」
「《さ、さぁ……》」
「《まったく、坊やも受け流せないから……》」
あきれ返るベイラー達。未だ我慢比べを続ける二人。膠着状態になったまさにその時。今までふたりしかいなかった温泉に、一人の来訪者が現れる。
「……おやぁ。ここを見つけるとは、慧眼だな」
5人が振り向くと、そこに、一人の若者が立っていた。切れ長の眉毛に、黄金にも似た金髪。その波打った髪は、湯船に浸からせないよう一つに縛っている。その姿をみたコウが驚嘆する。
「《さ、サーラの王様ぁ!!?? 》」
「やぁコウ君。どうだいここは? 」
挨拶をかわすサーラ王ライ。コウに問いかける言葉は決して強制ではなく、みたまま、感じたままを教えてくれと、コウに語りかけている。取り繕うことこそ、この王には無駄な事だと考え、そのままのことを伝える。
「《騒がしけど、楽しい。そんな国だと思いました》」
「うん。うん。船が出来るまでの間だが、よろしく頼むよ」
「《王様が、なぜこんなところに? 》」
「ここは一番効能が出る場所なんだ。隙をみてお邪魔させてもらっている」
その言葉通り、湯船に浸かるまでの動作に淀みはなく、何度もこの温泉を訪れているのは明白だった。
だが、そんな所作も気にせず、ネイラとオルレイトは、ただただ、とある一箇所に圧倒されていた。
「(な、なんだあれはぁ!?!?なんで 上を向いてるんだ!? )」
「(え? それ、おかしくない? なんでへそに届きそうなの??? )」
一箇所がどこか。もはや言うまい。
だが、男性として、どうしてもきになるあの部位に、ふたりは釘付けになっている。思わず自分のものくらべ、敗北感を味わっている。
「先客がいたようだが、もう汗だくだな。早く出るといい。ここは長く入れば入るほどいいという場所でもないのだからね」
「……はい。すぐに」
「でます。でますとも」
先程までの喧嘩はどこへやら。第三者の介入ですっかり意気消沈したふたりが、そそくさと出て行ってしまう。後をついていこうにも、ベイラーは乗り手がいないために、どうしてももたついてしまった。
「《……コウ。自分の身体が他人と違うのは当然? 》」
「《え? ええと、そうだと思うよ……ごめん。よくわからないけど》」
「《そうですか……しかし、そんなに重要なものでしょうか。身体のどこが大きいとか小さいとか》」
「《それ以上はやめた方がいいと思う。レイダさんはカッコいいベイラーなんだから》」
「《? 》」
意図がまったく分からず首をかしげるレイダをよそに、セスが必死にふたりを呼び止める。
「《すまん、二人とも、とにかく引っ張りあげてくれ》」
「《セス? どうしたの》」
「《す、滑って、立てな、あああ!? 》」
無理やり立ち上がろうとしたセスにあたり、レイダも、コウも、ドミノだおしのように倒れこむ。温泉が一瞬水位が0になり、ライが全裸の状態で、大笑いしながらそこにいる。
「やはり、カリンのところのベイラーは面白いなぁ」
「《す、すいません。オルレイトさんだけでも呼び戻していただけますか? レイダさんの乗り手です
……絡まって、ちょっと僕らだけでは》」
「よかろう。しばし待ってくれ」
全裸の若者が颯爽と歩いてく。齢15の貫禄ではなかったが、笑う時の無邪気さは年相応だった。
◆
「悪いね。おくってくれて」
「《ガインはまだ歩けないんですか? 》」
「接木はしてあるから、あと半日もあればなんとかなるよ……問題はミーンだ。もう2日たった。怪我もそうだけど、中のナットが心配だねぇ……」
「備蓄があるはずですが……もう2日経ったんですね……」
「《あ、あの、大丈夫ですか? もうすこししっかり持ってたほうが》」
「いや。ここがいい。いい眺めじゃないか」
お忍びで来たライが、コウの肩で微笑んでいる。しかしコウはセスを支えながらの為、気が気でない。同時に、レイダは右手にネイラを座らせながら、宿泊中の城へと歩いていた。一向が門の真の前までくると、なにやらあたりが騒がしいこと気がつく。ライが飛び降り、状況を門番に素早く聞いた。
「何事か」
「ら、ライ様! なぜこちらに!? 」
「些事はいい。話せ。なにが起きている」
「そ、それが、中にいるベイラーが喚いているんです。「居ない」って」
「いない? ベイラーは何色だ? 」
「水色です。でっかいマントをしてます」
「《ミーンだ! 》」
「《良かった。起きたんですね》」
「《行こう! 》」
「《ええ……海賊のはここで待っていてください》」
「《そうさせてもらう……ああ、海が恋しい……波に乗りたい……》」
雑にセスを放り出し、コウ達がミーンの元へと向かう。
「《ミーン! よかった。元気……で……》」
コウがその場に着くと、そこは異様な空気で包まれていた。
城の一角。そこにはあのパームが乗り捨てたベイラー達が集められている。あの後、一言も喋らないアーリィベイラー達。ミーンはその中にいた。ただ、行動が不可思議だった。
一人一人のコクピットにむけ、何度も何度も頭を打ち付けている。それが、腕のないミーンにとっての精一杯のノックである事に気がつくのに、多大な時間を要した。
「《ミーン、ミーン! どうしたんだ》」
「《コウ、どうしよう。僕が、僕が悪いんだ。ちゃんと引き止めなかったから……居ない……どこにも居ない》」
何度も同じ言葉を繰り返すミーン。錯乱しているのは明らかだった。そこに、龍石旅団の団長たるカリンがやってくる。なお、彼女もまた、温泉から帰ってきたばっかりで、湯上りの肌はゆで卵のように艶があった。
「何事ですか? 」
「《カリン、温泉入った? 》」
「今はそんな事どうでもいいでしょう? 」
「《はい。ごめんなさい》」
「よろしい。ではミーン。どうしたのです? 」
「《居ない……居ないんだ……飛び出して一人で行っちゃった……》」
錯乱は続き、そのまま座り込んでしまうミーン。俯いた瞳に、ベイラーの虹色の輝きはなく、ただ節穴のように真っ黒になっている。
しばらくして、カリンがあることに気がつき、問いかける。
「……まって。貴方、ナットは」
「《そ、そうだ。まだ中にいるなら早く出してやらないと……もしかしてどこか怪我を? 》」
「《だから! 居ないんだ!!! 》」
怒号はあたりを静かにさせるのに役立った。同時に、言葉の意味を汲み取るだけの時間を得る。そして、ミーンの続ける言葉に、カリンは、コウは、そして龍石旅団の全員が硬直する。
「《ナットは、逃げるアーリィに飛び乗った!今、きっとアーリィの帰る場所にいる! パームがどこに隠れてるか知るために……僕を、置いて、行っちゃったんだ……》」




