初代剣聖セブン・ディザスター
《あ、あの、黒騎士様》
「なんだレイダ」
《人が、こちらに》
「見ればわかる―――ッ」
コウとアイが相対し、己の全てをぶつけようとしている横で、黒騎士達の前に向かってくる一人の男を前にし、黒騎士こと、オルレイトは、戦場で大きく咳込んでしまう。
「(こ、こんな時に!? )」
ゲホゲホと咳込みながら、レイダに備え付けた木箱から、薬を取り出し、強引に飲み下していく。水を飲みたい所であったが、状況がソレを許さなかった。
《黒騎士様、持病が》
「気に、するな。それより、目の間の敵に、専念するんだ」
《……はい》
向かってくるのは、仮面卿である。その右手には、剣がたった一本あるのみで、この戦争で使われたような、鋼鉄の弓矢や爆薬などは持っていない。剣を片手に、ゆっくりとこちらに近づいてきている。
「(何か作戦でもあるのか? ここは『獣』の上だ。僕らが奴の罠にはまっていたとしても変じゃない。)」
仮面卿の、そのあまりに余裕な仕草を前に、黒騎士は自分達がすでに術中にはまっているのだと錯覚した。
「(そうでなければ、あまりに無謀すぎる)」
ベイラーは、如何にその体が樹木で脆くとも、人間が戦う相手としてはあまりに大きく強大であり、それも、たった一本の剣で勝てるような相手ではない。そもそも、サイズと馬力が違う。だというのに、仮面卿は、恐れる事なく、ずんずん近づいてくる。
「レイダ、構う事はない。サイクルショットだ」
《生身の人間相手にですか? 》
「あれが只の人間に見えるのか!? 」
《ッツ! はい! 》
剣を持っているという事は、近接格闘を行ってくるという意味である。ならば、黒騎士は間合いに入らずに、一方的に攻撃する事を選んだ。レイダの右手を前に出し、その腕に針を生み出していく。今まで、レイダのサイクルショットで生身の人間を、故意に狙う事は無かった。人に向けて放つような武器でないし、なにより、レイダに人殺しをさせるのは気が進まなかった。
「(だが、もし初代剣聖の名が奢りでないのなら)」
仮面卿が初代剣聖であるセブン・ディザスターの名を口にした事。
「(ローディザイアさんも無茶苦茶な人だった。もしかしなくとも、仮面卿もソレに類する力をもっていると考えるべきだ)」
実際、剣聖ローディザイアの強さは、対人、対ベイラーでも異質であった。
《狙い良し》
「すまない。お前に人殺しをさせるかもしれない」
《アレが人であるならばそうでしょうね》
「……そうだったな」
少し前の自分の発言を忘れてしまうほど、黒騎士は焦燥し、バクバクと心臓がうるさくなっていく。たったひとりの剣士に、これほどまでに恐怖している自分に驚いていた。
レイダはすでに、仮面卿の心臓へと狙いをつけている。サイクルショットはいつでも発射できる。残るは、黒騎士の覚悟。
「よし、やるぞレイダ」
《仰せのままに》
「――ッツ!! 」
乗り手はベイラーを信じ、ベイラーもまた乗り手を信じた。そして仮面卿、もとい、セブンを真正面を見据え、サイクルショットを放つ。レイダの腕から飛び出した円錐状の針は、セブンの心臓めがけ、まっすぐに直進する。ここで、黒騎士はまたもや信じられない光景を目にする。
「(まさか、避けもしないのか!? )」
セブンは、ゆっくりと歩いてくるだけで、レイダからサイクルショットが発射されても、まるで躊躇せず、そのままの歩みでこちらに向かってきている。もし避けるのであれば、即座に対応し、横にでも逃げなければ意味がない。だが彼はまったく反応しておらず、セブンの胴体に針が突き進んでいく。
「(僕の思い過ごしだったのか)」
わずかに、黒騎士の心がほっとする。このままレイダのサイクルショットにつらぬかれ、セブンは『獣』の腕の上から落ち、マグマに溶けてこの星と一体になるであろう、確信があった。
「ショットか。よかろう」
その確信を、セブンは否定すべく動いた。剣をもった右手に力を込める。セブンの右手の筋肉が膨張し、血管という血管すべてが浮かび上がった。剣の柄が、その握力で折れてしまうのではないかと言うほどに、ミシミシと音を立てる。そして、右手でもった剣を左の腰に据えた、
「フン! 」
セブンは右足を大きく踏み込む。そして次の瞬間、眼前に迫るサイクルショットの針を、真っ向からバッサリと斬り伏せてみせた。
「――は? 」
カラコロと分かたれた針が転がっていく。なんの変哲もない、ただの切り上げの剣戟であったが、その一撃はまんまとレイダのサイクルショットを切り裂いてみせた。セブンが何か、難しい剣技を行った訳ではない。動作そのものは、黒騎士もできる、ただの剣戟である。しかし、その一挙手一投の完成度が、まるで違う。
「(あのたった一歩の踏み込みで、靴があんなになるのか!? )」
黒騎士が戦慄したのは、剣技そのものより、セブンの踏み込みにある。あの一閃を放つべく踏み込んだ影響で、セブンが履いていたであろう靴は弾け飛び、素足になっている。『獣』の腕にはくっきりと足跡が残り、周辺はわずかに凹みがみえた
「(間違いなく、剣士としては強いはずだ。なのに)」
そして、黒騎士は、セブンが今のいままで、そのバケツ状になった鉄兜を脱ぎ捨てない事に、警戒をさらに強める。ベイラー越しでもわかるほど、セブンの声は平坦で感情の起伏を感じない。賞賛の声を受けても、心から喜べない。
「(なのに、なんで、僕は彼に対して、強さをそこまで感じないんだ? )」
「さて、先手は譲った。であれば」
抑揚のない平坦な声のまま、セブン告げる。
「後手は、もらう」
「(何で来る!? 何が来る!? )」
《黒騎士様》
「サイクルシールドだ! 」
《仰せのままに》
黒騎士はわずかに身構え、レイダにサイクルシールドを作らせる。本来人間相手であれば作る必要のない盾であるが、すでにセブンはサイクルショットを文字通り打ち砕いている。ならば、ベイラー本体にも、何らかの攻撃を与えられる可能性を示唆している。相手は剣聖で、持っている武器が例え、剣一本だけだとしても、警戒するに越した事はなかった。
「(片腕で、サイクルショットを斬る相手なら、用心に越した事はない)」
レイダがサイクルショットを掲げた右腕を仕舞い、両手でサイクルシールドを生み出す。強度と厚みだけでいえば、コウが造るよりも頑強と言えるレイダのシールドは、代わりに生成するのにわずかに時間が掛かる。それでも一秒に満たないほど速い。黒騎士は次に来る剣戟、もしくは攻撃を防ぐ為にシールドを作ったつもりだった。
《―――あれ? 》
「なぁ!? 」
しかし、シールドを作り終えた時。ブヨブヨな『獣』の腕上で、レイダの足元がは激しく揺れた。そしてソレを見た時、黒騎士は全身の産毛を逆立たせる。
ソレ――レイダの両腕が、シールドごと、宙を舞っている。
すでにセブンは、シールドの内側へと踏み込みを終えていた。シールドを作るその時まで、セブンはただゆっくりと歩いていただけにであり、踏み込む寸前の予備動作すら、全く見えなかった。それはもはや、踏み込みと呼ぶには、一歩があまりに大きく、跳躍とさえ呼べた。激しく揺れたのは、踏み込みの余波である。そして、踏み込みと同時に、セブンは剣を奔らせ。レイダの肘から先の両腕を切り裂いて見せた。
「(踏み込んで、斬った、それはわかった。でもなんで斬れるんだ? レイダはベイラーだぞ? いくら脆いからって、人間の力でやすやすと斬れるような体じゃないのに、それも片手で)」
ひらひらと落ちていくレイダの両腕を見送りながら、黒騎士の脳がフル回転していく。
「(なにか仕掛けがあるのか)」
サイクルショットを叩き落とす圧倒的な剣圧。サイクルの力を発揮するより先に行動できる圧倒的な速度。いままで相手してきた敵とは、セブンは何もかもが違っていた。
「(それに、何で剣が壊れていない)」
そのすさまじい強さに、思わず膝を屈してしまいそうになるのを、黒騎士の理性が必死に押しとどめている。
「(そもそも、何で今まで戦わなかった? 初代剣聖が最初から戦っていれば、なにもわざわざパームを使って、人攫いやベイラー攫いをやっていないはずだ)」
その理性は、抗う為というよりは、彼自身の、悪癖と呼べる行為が大部分を占めている。なぜ? 何? どうして? 様々な疑問が浮かんで消えていく。黒騎士ことオルレイトの悪癖。一度、好奇心に火が付くと、周りが見えなくなる。その火は、オルレイトの好奇心を満たすまで消える事はない。
「(最初のサイクルショットの一撃のあと、僕らがシールドを作るまでの間で、すぐに切り込んでいれば勝負はついていたはずだ。なのに、なんで打ち込んでこなかったんだ? )」
気が付けば、目の前に、刃を振り上げている剣聖がいるのに、戦いよりも、その謎を解くのを優先していた。思考はさらに加速していく。
「(剣聖ローディザイアは、カリンのように木我一体となることで、ベイラーの力を生身の体で引き出していた。だから両腕からサイクルブレードを出せたし、コックピットから降りた状態でも、ブレイダーと連携もできた。でも、奴は違う)」
修練による成果とは思えない異次元の力を前に、黒騎士は畏怖するより先に答えを求めた。
「(獣……剣聖……一体になる……まさか)」
『獣』の存在は皇帝カミノガエからも聞かされていた。獣の繁殖により、人体にすさまじい力を宿す事があると。その力は、人間がどんな事をしても殺す事が出来ないほどの、不死身に近い肉体を、強制的に得るのだと。
「(まさか、奴は)」
そして、見出した答えを確かめる術が、黒騎士の手にはある。
「レイダ! 最初に謝っておく! すまない! 」
《はい――はい!? 》
「囮になってくれ!」
《いつでもどうぞ! 》
相棒の返事を受け、己の乗り手が、体の外に出たのと、剣聖の斬撃が来るのとは同時だった。
《―――》
「まずはひとつ」
セブンの踏み込みにより、足元が地響きのように揺れ、剣が振るわれる。レイダの上半身、胸部のコックピットを、いとも簡単に両断してみせた。上半身と下半身に分かたれてしまったレイダは、成す術なく倒れてしまう。黒騎士がレイダのコックピットに持ち込んでいた本が無造作にあふれ、パラパラと落ちていく。
ベイラーの中でも一番硬い部位を、やすやすと切り裂いた事に、龍石旅団の面々は、黒騎士を援護するどころか、身を挺して守る事すたできなかった。
「オルレイト! くそ! ミーン、もう一回暴風形態に」
《まってナット》
「でも! オルレイトが! 」
《ちがくて》
《血痕》
レイダが両断され、怒りに震えるナットをよそに、共に地下へと落ちてきたジョウが冷静に答える。
《レイダが斬られたのに、本しかない》
「―――ってことは」
レイダのコックピットの中は、本でいっぱいである。しかし、人間一人が切り裂かれたのであれば、相応の血痕が残ってしかるべきであった。
だが、レイダのコックピットには、血の一滴も流れていない。
「乗り手は、何処だ? 」
乗り手がいない。そんな事は、切り裂いた当の本人が一番わかっていた。剣で肉を切り裂く手応えを見誤るセブンではない。すぐさま気配を探り、乗り手が何処にいるかを確認する。
「(剣で斬られるとわかって、ベイラーから降りたのか。なんという判断。なんという胆力。そしてなにより)」
気配は、存外すぐそこにあった。
「この、位置か」
「そうだ」
黒騎士が、全身に擦り傷を負いながら、セブンの背後へと回っている。剣はすでに抜き、レイピアを構えている。
「いいのか? その位置では、仲間が援護できなかろう」
「ここでいいんだ。いや、ここじゃないと駄目なんだ」」
セブンと黒騎士の位置はあまりに近い。サマナ達がサイクルショットなどの遠距離からの攻撃で黒騎士を援護しようものなら、セブンを攻撃できたとしても、黒騎士もろともに巻き込んでしまう。
「(ベイラーを両断できる斬撃。どんな距離でも詰められる足腰。剣士としてこんなに強い人はそうそういない。そう思っていた)」
レイピアを握る手に熱がこもっていく。手は震え、喉が渇き、汗が止まらない。失敗すれば、相棒であるレイダと同じように、体が両断されてしまう。ベイラーと違い、生身の人間が胴体から分離すれば、死は免れない。だが、黒騎士の確信が、死への恐怖を打ち消している。
「(さっき、レイダを斬った事ではっきりした)」
レイダが斬られた時、シールドの内側へと潜り込まれた事に驚愕した。だが、剣撃が目で追えなかった訳ではない。数多の戦場、数多の戦いで、黒騎士の目は、旅を始めた頃に比べ、各段に研ぎ澄まされ、その目はすでに、剣聖の剣を捉えるだけに成長している。
そして、囮となってくれた相棒のおかげで、圧倒的な力の正体に気が付いた。
「(僕が狙うべきは、確かめるべきはただ1つ)」
背後に回り、ただの不意打ちが通用するような相手ではない。背後からの攻撃でも、赤子の手をひねるよりも早く、剣ごと切り裂いてくるのは目にみえていた。故に、先手をあえて剣聖にゆずり、その先手をさらに上回る必要がある。動作の起こりを潰すしか、セブンに勝つ術はない。
「(僕は、僕の剣を信じる)」
強敵が脳裏に浮かぶ。それはかねてより目指した、彼が知る、最高の剣士。
その雄たけびと共に繰り出される剛剣に、いつも惚れ惚れしていた。
未だ、雌雄を決した事はないが、それでも、目指すべき目標であり続ける彼女。
その彼女の剣を、己は抜かせる事ができたのだ。
「愚かな」
「どうかな」
手の震えが、止まった。
「「―――ッツ! 」」
セブンが動く。何度も見せた人知を超えた踏み込み。それを、振り返る為だけに使う。常人では目に映る事さえ皆無の速度で、振り返る。
その姿を、黒騎士はしかと見た。振り返る、その瞬間。
剣を持たない、もう片方の、セブンの左手を目掛けて突きを放つ。
「―――何? 」
「(届け)」
剣聖がもつ剣は、最初から黒騎士の眼中に無かった。
「(届け)」
目で見える景色がスローモーションになり、思考もクリアになっていく。すでに今日だけで二回も同じ状態になった黒騎士は、うろたえる事なく、ただ剣を前へと突き出していく。
「届けぇえええええ! 」
どこまでも永い時間に思えた、その一瞬。
セブンの左手に、レイピアが突き刺さった。右手にもった剣は、オルレイトに向けてはいるものの、全く威圧を感じない、、ただの囮の動き。
カツンと力なく振りぬかれた剣が、黒騎士の仮面に弾かれる。
「―――」
「貴方の攻撃はたしかにすさまじい力だった。でも、剣戟にしては、なにもかもが辻褄が合わない」「――」
「踏み込みもすごい。なのに、その踏み込みに、剣戟が見合わなかった。なにより、ただの剣で、僕の相棒が切り裂かれるはずはない! 」
黒騎士が突き刺した左手を見たナット達は、その形に絶句した。
「あ、あれは」
《人間の手じゃない!? 》
セブンの手ではある。だがその手は、人間の物とはかけ離れていた。一本の、分厚い、牙のような爪が、手首から先に生えている。わずかに湾曲したその爪は鋭く、そしてなにより、太刀を見まがうほどの長さ。
「貴方は、右手で剣を振るうフリをして、この左手の長い爪で斬っていた! 」
「……」
「この爪は、ベイラーが造るブレードと同じで、一回きりの使い切り。だから連撃してこなかった。できなかったんだッツ! 」
突き刺したレイピアを手放し、黒騎士は己が使うもう一本の剣を引き抜き、その人外の手を切り裂いた。ぼとりと、一本爪の生えた手が切り落とされる。
「種は明かした。これで剣術もどきは使えない! 」
「……」
「貴方の、負けだ」
オルレイトの背後には、龍石旅団のサマナ達が駆けつけている。武器を作れるベイラーは、その手に武器を作り、セブンの体へと向けている。
「……おど、ろいた」
いままで、沈黙を守っていたセブンが、初めて驚嘆の声を上げた
「なるほど。パーム君が手こずる訳だ。白いベイラー以外にも、まさかこんな人間がいたとは……いや、ポランド君のような例もいるのだから、想定していない私の落ち度か」
「剣聖セブン。これ以上あの獣になにかさせないでくれ」
「それは、できない」
「なら、僕が貴方を殺す」
レイピアを引き抜き、喉元へと向ける。
「……」
「脅しだと? 」
「いや、こんなに早く看破されるとは思わなかったからね。だから仕方ない」
仕方ない。そうセブンは言った。その言葉は、やはりどこか淡々としている。だが、わずかに、声の調子が上擦っているのを、黒騎士は感じ取った。
「この服は、気に入っていたのだがね」
「――ッツ! 皆! 離れろ!! 」
次の瞬間。
セブンの体、特に背中側が隆起したかと思えば、服を突き破り、内側から長い爪が飛び出てくる。黒騎士の声で、セブンを囲っていたベイラー達は、間一髪で致命傷を逃れるものの、セブンの奇襲により、強制的に間合いをあけられてしまう。
「あー、これでまたポランド君に縫物を頼まなければ」
「剣聖セブン、貴方は一体」
「その名なんだがね」
服と共に、上半身が露わになる。鍛え上げらた戦士の肉体、ではなく、体躯は並みで、肌は白く、血管が浮き出ている。だが、背中から生えた爪が、その異様さに拍車をかけている。
伸びた爪は役目を終え、先端からぱらぱらと崩れ落ちたかと思えば、また新たな爪が、背中からミチミチと生え変わっていく。背中だけではなく、さきほど黒騎士が切り落とした左手でさえ、肉が不自然に盛り上がったかと思えば、新たに長い爪が生えている。
もう剣を使うフリも無くなったのか、右手でさえも、爪と変えてしまう。その、肉体を武器として再生する様子は、たしかにベイラーが、サイクルで武器を作るのによく似ていた。
「セブンという名は、別に私が最初に名乗ったのではない。元々、名前など興味もなかったが、少々その名が気に入っているから、使わせてもらっている」
「気に入ってる? 」
「ああ。とても――似合ってると思わないか? この姿に」
今まで、バケツ状の鉄仮面越しで、淡々と答えるか、わざと芝居がかったように大げさにしゃべっていたセブンの声が、先ほどよりもさらに上擦っている。彼は今まさに、楽しんでいる。5本の生えた爪と、両腕の爪。
今の彼は、背中と両腕。計7本の爪を生やしている。
これこそ初代剣聖。七本爪の災厄の姿であった。




