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潜り込むベイラー

大根役者なロボットもいるものです。

 黄色い四ツ目。その言葉を聞いたカリンが、オージェンを呼びに飛び出した。もともと、自身がベイラー攫いの囮となって、そのベイラーを呼び寄せる手筈だったが、そもそもとして、まだ相手の全容がつかめていないのだ。共有をするべきだと、カリンは判断した。オージェンも同意し、その場に駆けつける。僕と、カリンとオージェンの3人で、ナヴの話を聞くことになった。


「ナヴ、話をしてくれますね? 」

「《おお。オージェン様だぁ。あたし初めてみました。噂通りの大男だ》」

「なら手短に。四ツ目のベイラーを見たというのは、本当かどうか」

「《はい。キールボアに吹き飛ばされて、木にぶち当たって落っこちて、そのまま吹雪にも見舞われて、あたし、途方にくれてたんですけどね》」


 ナヴは、体を動かせず、来てくれるであろう救助をまっていた時、それに出会ったという。この吹雪の中でもわかる、普通のベイラーより頭1つおおきいそのベイラーは、黄色い体を揺らしながら、雪をものともせず進んでいた。


「《向こうは、雪に埋もれてたあたしのことには気がつかなかったみたいなんですけど》」

「うむ。しかし、なぜそのことをわざわざ? 」

「《肩に、担いでたんすよ。そいつ》」

「……なにを? 」

「《ベイラーです。あいつ、ベイラーを担いで歩いてました》」

「それは本当ですか」

「《なんであいつの足跡だけ深かったのかやっとわかりました。あいつの体がデカイだけじゃない。ベイラー2人分の重さがかかってたから余計に沈んでたんだ》」

「四ツ目がどこに行ったかまではわかりますか? 」

「《山のほうへいったとしか。細かくはわかんないっす。首も全然動かせなかったんで》」

「いや、実在していることがわかっただけでも大きい。よく話してくれました」

「《あの、やっぱり、噂になってるベイラー攫いですか? 》」

「……もう隠し通せるものではないですね。我々が追っている、パーム盗賊団と言われる賊がつかうベイラーが、いま君の話したベイラーと特徴が一致する」

「《そっかぁ。あいつがそうかぁ……》」

「他にもまだなにか? 」

「《いや、あいつ、変なことしてんなぁって》」

「そうですね、何のためにベイラーを集めているのかこちらもわかっていない」

「《そうじゃなくってですね。なんか、あの四ツ目のやつ、多分自分がやってることどんなことかわかってないんじゃないかなぁって》」

「……どう言う事ですか? 」

「《あいつ、黄色いけど、ボロボロだった。それも、狩りでできた傷じゃない。人間が切りつけてる切り傷だ。あいつ、痛めつけられてる。でも、乗り手に協力してるんだ。たぶん、自分のやってることが、どんなことかわかっちゃいないよ。きっと、ここの白いのより後に生まれたベイラーじゃねぇかな》」

「そうか、最初からそれが正しいことだと信じ込ませたと」

「《だからさ、もし捕まえるなら、ベイラーの方は、許してやってくれないか? きっとあのデカイ体は、みんなのいい力になるだろうさ》」

「……考慮します。協力に感謝します」

「《ああ……そういや、クオとリオがなんでかいるんだけど、どうしたんですあいつら? 》」

「あの双子は、物資を運ぶ中に紛れ込んでいました。父親がいないのが寂しくなったと」

「《大変だぁね。オーリエ……ああ、ジョットの嫁さんはいっしょじゃなかったのか》」

「ええ、あの双子以外来ていません」

「《あのお転婆どもめ。カリン様、いらっしゃいますか? 》」

「ええ、ここに居るわ」

「《あいつら、まえ白いのが体を拭かせなかったって拗ねてたんです。白いのさえよければ、クオとリオに、体を拭かせてやってくれませんか》」

「と、いうことだけど、コウ、どう? 」

「《断る理由がなにもないよ。存分にやってもらうさ》」

「《ありがと。……いろいろ、ありがとうな。本当に》」

「《どういたしまして》」

「……ナヴ、双子、呼んでくる? 」

「《ああ、どうしよう。こんな状態のあたし見てもなぁ》」

「無事かどうか知れるのは、嬉しいよの」

「《……じゃぁ、お願いします》」


 ナヴの回復を進めるため、一同はナヴの元から散った。明日にはジョットと同じく、ゲレーンに帰ることだろう。その前に、ナヴのまえに、あの鏡合わせのような双子が駆けつける。ジョットの娘である双子は、ナヴをみるなり、わんわん泣いたという。その声は、ここの一帯に広く響いた。しかし、悲しみからくるものでなく、無事をしって安心したからこその、大泣きだった。


 ◆


「どうしたものでしょうか」

「捜索するか、道をなおすか。まだ考えあぐねているの? 」

「ええ。言ってしまえばそうです」


 その日の夜、オージェンがカリンを呼び、小屋の一室で、ある相談を持ちかけていた。そこのはオージェンの姿だけでなく、彼の部下である者、『渡り』と呼ばれる者も数名みえる。


「捜索しようにも、あまりにも範囲が広すぎます。山に行ったなど、漠然としすぎる。それこそ、このあたり一帯は見渡す限り山はどこにでもある」

「当初の予定通り、私を囮にすればいいのではなくて? こうして貴方の手足、『渡り』まで呼んだのでしょう? 」

「こちらの目論見が外れました。ナヴは、『担いだベイラー』といった。7人目が出たということです」

「貴方の見立てでは、名のあるベイラーをさらうという話だったけれど、そうではなかったと? 」

「たまたま、そう言うベイラーが狙われただけの可能性がここにきて出てきました。結論を出すのが早すぎたのかもしれません」

「そしたら、私が囮になれる機会はなくなってしまうわね」

「それもまた、結論を出すには早いと思われます」

「さっきから早いだの遅いだの。こうして貴方がいながら被害が出ているのです。結論がでようがでまいが、対応せざるおえないでしょう? 」

「それは、カリン様の言う通りではあります。しかし、もう少しだけ、考える時間をください。こちらもせめて、やつらが根城としている場所の見当くらいはつけたいのです」

「……闇雲の探すよりはいいわね。それ、私も手伝うわ」

「ありがとうございます。こちらが、最新の地図となっています」


 オージェンが渡りのひとりから、地図を受け取る。いくつもの印がついたその地図には、どの場所も高さがでていない。等高線がないのだ。その代わりに、別の渡りが、木で出来たミニチュアを差し出す。印にそのミニチュアを当てはめていき、このあたり一帯の大まかな構造がわかっていく。より立体で知るために編み出されたゲレーン一帯の地図だ。そして、それが出来上がると、一箇所、オージェンが指さした。


「今我々がいるのが、ここ。そして、カリン様やナヴが獣たちと戦ったのがここ」

「……周りの山は、そんなに高くないのね。全部小さい」

「ここはちょうど山脈の切れ目にあたる部分ですから、奥に行けば行くほど高くなります」

「……街道に近いから、もしかして略奪でもしてるのじゃなくて? そうでもしないと、半年も山に篭れない」

「しかし、我々でも略奪されたという情報はききません。あるとすれば賄賂ですが、そんな話もありません……まさか、正規の手順で手に入れている? 」

「商人から普通に買っていると? そんなことをする賊がいるのですか? 」

「しかし辻褄は合います。彼等は合法的に物資を買い、至極真っ当にこの地にいる。自分たちは別に賊ではなく、潜んでいるなんてこれっぽっちも考えていないのかもしれない」

「だ、だからってベイラーを攫っていいわけないわ」

「その通りです。決して許されない。しかし、それはそれとしてまるで足取りがつかめない」

「足跡は吹雪で消されちゃってるしね」

「……攫いが行われた場所に行きます。なにか手がかりがあるかもしれない。昨日今日とで行われたのなら、そこまで遠くではないはず」

「その場所は見当がつくの? 」

「おそらく、ここです」

 山に囲まれつつも、多少開けた土地を、オージェンは指さした。『ハの村』と呼ばれるらしい。


「このあたりから一番近くで、この道を行く行商人や輸送団の宿泊地としても使われている村です。井戸はついこの間直ったので、水も問題ないでしょう」

「あら、そんな所があるなら、私たちもそこに泊まってしまえばいのに」

「本来の目的をお忘れですか? 輸送団をむかえる為の我々が、その輸送団が泊まる場所を奪ってどうするのです」

「冗談よ。……住んでる人は少なそうね」

「ベイラーも数が少ないはずです。いなくなれば、すぐわかるでしょう」

「決まりね。まずはそこにいきましょうか」

「……カリン様。まさか、ついてくるおつもりですか? 」

「どうして? ここでも、囮の役目が必要でしょう? 私は格好の餌でなくって? 」

「すでに私の予見は外れています。強く、珍しいベイラーを狙っていないのであれば、カリン様を危機に晒すなどしません。そんな必要はない」

「でも、獲物を逃がす盗賊団であると思う? 」

「……カリン様、何をお考えで? 」

「居ることはわかった。それに被害もある。なら罠をはってやればいいのよ」


 ◆


 ハの村は、あの嵐の中でも誰ひとり欠けることなく生き残った村であり、どこの領についているでもなく、小さくも、訪れる人たちで賑わう宿場村であった。あのクリンも、ここに滞在したことがある。いくつもある宿は、この村全体で管理されているものであり、客の奪い合いというのがおきないようになっている。そして、作物をおおく育てて自給自足が出来てしまうゲレーンの中でも、硬貨による経済活動が活発に行われている珍しい村だ。その村に昼間、オージェンとひとりのベイラーが入り込んだ。1人の村人が、それを迎え入れる。


「ようこそ、ハの村へ。この寒い中お疲れでしょう? ささ、お入りください」

「ベイラーも休ませたいのだが、空きはあるだろうか」

「もちろんです。この時期というのは、どうしてもお人が少ないですから」

「助かるよ」


 2mはあるオージェンが、いつもの彼からは想像もできない、やらわかな笑顔を村人にみせる。爽やかだが、嫌味もない顔だ。


「ベイラーがいるということは、木になる先を探す旅人さんで? 」

「ああ。だがまだ決まっていないらしい。かれこれ5年ほどな」

「そう言うものでございましょう。何泊になさいます? 」

「2泊くらいかな。でもまぁ、吹雪次第だな」

「へい。ではこちらに。それにしても白い綺麗なベイラーですねぇ」

「だろう? 俺の自慢なのさ」


 そのまま、オージェンが、この村の宿の一つに入った。客が少ないというが、それでもちらほらと、ここの村以外の人間が見える。この先のゲレーンを超えていくため、吹雪を凌ぐため、理由は様々だろう。そして、いまここにいるベイラーというのは、オージェンのベイラーではない。1人残されたベイラーに、また別の男が話しかけてくる。背は高いが、線の細い男だ。


「ベイラーさん、ここから先、距離がありますが、大丈夫ですか? 」

「《あ、ああ! 大丈夫。ぼ……俺は器用なんだ》」

「そうですか。では、こちらに」


 白いベイラー、コウが、細長い男によって誘導されていく。小声で、中にいる人間と話す


「《……うまくいくかな? 》」

「だれも乗っていないベイラーなら盗みやすいでしょうしね」

「《見せかけの乗り手とは別に乗り手をすでに乗せて、盗賊を待ち受ける》」

「そう言うこと。乗り手が降りてるものだと思ってくれる。本物の乗り手は中にいるのにね」

「《にしてもこんな手の込んだことをしなくたって……演技する必要ある? 》」

「用心のためよ。貴方がどこかで盗賊にあっているのか、もしくは、見られたことがあるかもしれないのよ」

「《分かってはいるんだけどさ……オージェンさんの笑顔なんて初めてみた》」

「作り笑い、得意なんでしょ? 仕事柄そうゆうの。さて、夜にはオージェンがこの村の現状を集めて持って来てくれるわ」

「《それまで待機だね》」

「根気がいるわよ」

「……ベイラーさん? どうかなさいましたか? 」

「《ん!? いや、なんでもない! ちょっとつかれたんだろう》」

「そうでしょう。雪というのは足を取られて大変でしょうから」


 コウが、中にいるカリンと目配せをする。いま、コウはオージェンのベイラーということになっているのだ。会話していてはおかしい。村の人を騙すような真似をしているようで、あまりいい気分に浸れないでいた。


「なにかわかるといいけれどね」

「《……はい》」


 そうしてコウが案内されたのは、この村の外れにある、ベイラー用と思しき、小屋にしては大きな家屋だった。しかし、屋根は高く、大きな扉と、少ない数の窓があるだけで、人間が住むように出来ている場所ではない。ここは、ベイラーに乗る人間が、ベイラーの為に用意するものだ。休むための椅子もある。案内してくれた村人がコウに問いかける。


「こちらです。灯りはどうしますか? 」

「《お願いします。そのうち、乗り手が来てくれるので》」

「わかりました。いま、体を拭くので、少し待っていてください。ああ、そうそう、この村で取れる木の実から取れる油があるのですが、塗っていきますか? 雪を弾いてくれますし、艶もでますよ」

「《ありがとう。お願いします。ええと……》」

「ナキムと申します」

「《ナキムさん。よろしくお願いします》」

「へい」


 このナキムと名乗るその男は、雪に蝕まれそうになっているコウの体を、それはそれは丁寧に払った。それだけではない。艶を出すために使うと言う油を、薄く薄く塗る。


「これで、少しは雪を弾いてくれるはずです。ああ、もちろん、吹雪ほどになってしまうと、流石に難しいのですが。今日はきっと雪も振りますから、塗って無駄ということはないはずです」

「《ありがとうございます。こんなに手厚くしてくれて》」

「いえいえ」

「《最近、泊まりに来る人はすくないんですか? 》」

「ついこの間、サーラからきた団体さんが1番多かったなかなぁ。最近はめっきり。こんな吹雪の中で出歩きたくないっていうのもわかりますけどねぇ」

「《大変ですね》」

「いやいや。……あーベイラーさん。関節がだいぶ汚れてますね」

「《そうなの? 》」

「はい。よければ、なんですが、この油、もっと塗っておきましょうか? 」

「《塗りすぎにならない? 》」

「大丈夫! すぐ乾いて、馴染んでくれますから! それにこのままじゃ、せっかくの白い綺麗な体が台無しですよぉ」

「《じゃか、御言葉に甘えようかな》」

「はい」


 ナキムは、一体いなくなると、おそらく油が詰まっているであろう大きな樽をもってきて、そのまま、コウの体に、慣れた手つきで油を塗っていった。


「長旅だったんですねぇ」

「《え? あ、ああ! うん》」

「お疲れさまでした。乗り手さんは、どんな人なんですか? 」

「《ああ、ええと……頭のいい人だよ! すっごく! 》」

「へぇ! そいつはすごい」

「《それに、説明もうまいんだ》」

「そして、この綺麗なベイラーが傍にいて、旅はたのしいでしょうねぇ」

「《そ、そうだね》」

「……きっと蔑まされたりもしてないんでしょうなぁ。その人もベイラーさんも」

「《はい? 》」

「おっと……じゃぁ、塗り終わったんで、これで。ああそうそう! 灯りは付けておいてくださいね。そのほうが油はよく馴染みますから」

「《分かった》」

「では」


 ナキムは言葉短く、その場からそそくさと去っていった。


 その日の夜。、ナキムという男の言う通り、吹雪というほど強いものではないが、それでもまた雪が降り始める。街道の作業をしている人たちはもう休んだ頃だろう。カリンが、口を開いた。


「まぁ、オージェンの頭はいいでしょうね」

「《お昼のこと? でも、でたらめでもなんでもないだろう? 》」

「あの時、私のこと話そうとしたでしょ?今はオージェンのベイラーなんだから気をつけなさいね」

「《わ、わかってるよ》」

「……昼間にやたら塗られてたけど、なんていうの? あの油」

「《さぁ? ただ、艶がよくなるとかで》」

「そう? 降りて見てみたいのだけど、村の人に見つかったら厄介ね。仕方ないから我慢するわ」

「《そうだね。そうしたほうがいい》」

「でも、変ね……そんな都合のいい油なんかあったかしら……」


 カリンが疑問に思っていると、1人、コウに近づいてくる男がいる。オージェンだ。


「ここにいたのですね。探してしまいました」

「《オージェンさん。どうでしたか》」

「当たりを引いたかもしれません」

「……詳しく。あ、でも周りに人がいるのならそのまま」

「もう皆は寝静まっています。大丈夫……この村で、最近1人のベイラーがいなくなっています」

「……なんてこと」

「そして、ここ半年で旅人にしては物騒な物腰をした連中が、よく泊まりに来ていることもわかりました。根城を一箇所にとどめず、こうして宿場町を転々としていたのでしょう。連絡を密にとりあっている者どものようです」

「で、でも、ここに泊まるのだって、なにも払わずに勝手に泊まれる訳じゃないでしょう? 」

「はい。それが出来てしまうほど、連中は資金なり物資なりがあるとみて間違いありません」

「なるほどね……あれ、ここもそうだけど、他にベイラーはいないわ。なら、四ツ目のベイラーが見つからないのはおかしくない? 」

「私も、その1点だけがわかりません。そんな目立つ外見のベイラーを転々とさせならがも、どうやって隠しているのか……」

「《オージェンさん、少しいいですか? 》」

「なんでしょうか? 」

「《探してしまった、って言ってましたけど、ここの宿の人は案内してくれなかったんですか? そんな不親切な人にはみえなかったんですけど》」

「それが、案内してくれた場所には君は居なかった」

「《……はい? 》」

「ああ。てっきり間違えてしまったと思って、探し回ってしまった。しかしこんな外れの場所に……まて、君、なぜチシャ油まみれなんだ? 」

「《チシャ油? 》」

「オージェン! 今チシャ油と言いましたか! 言いましたね!? コウ! 動いて! 早く! 」

「カリン様! これは罠です!! 」


 カリンの叫びと、オージェンの怒号が、家屋が揺れうごいたことでかき消される。バキバキバキバキと小屋がうごめいて、どんどん砕けていく。バラバラになってことで、コウの体が外にさらけ出され、すぐさま雪が降り積もっていく。続いて、地響きがなったと思えば、地中から、四ツ目がのぞいた。


「へっへっへっへっへっへ!! 」


 けらけらと笑う男の声が、その場に嫌に響いた


「いただくぜ白いベイラー!! 」


 黄色い、四ツ目のベイラーが、地中から躍り出る。コウより頭1つ大きいその巨体が、土煙と雪をかき分けて現れた。



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