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きれいごと。
この世界で世間体というものが無かったら。
きっともっと楽しかった。
そんな事を考えていると私は無限の可能性を感じる。
この静かな図書館で、1人夕日に照らされながら
殆ど読んでいない本を開いたまま
外を見ていた。
溜息をつくと静かに立って本を直す。
今日も何も起こらなかった。
このまま帰って一人ぼんやり
過ごすだけ。静かに。
数年前のあの人は今なにをしているだろうか。
私の事を思い出すことはあるだろうか。
まぁいっかと開き直り晩御飯の買い出しに行く。
つづく