第一話:欲なし男到来
炎の中、一人の少年がある死体の前で泣き崩れ、空に向かって叫んだ。まるで世界に不公平を訴えるかのように。炎が燃え尽きた後、少年はその死体の服から一片の布を切り取り、死体を埋葬した。そして何かを決意したかのように、空を見上げながら旅を始めた。
「人は何のために生きる?それに繋がる欲望とはなんだ?なぜそれほどに執着する?俺はそれを知りたかった…なぜなら俺には欲望がない。だから知りたい…」
2031年1月5日午前11時21分、マントを羽織り顔を隠した男、ヴォイド・シェラウドは、風に乗って荒れ果てた平原を越え、アリストアルシティに無事到着した。
アリストアルシティの門を通り抜けた後、まず目についたのは、路上に設置された果物の屋台だった。ヴォイドは屋台に向かって歩き始めた。
「兄ちゃん、どれが欲しい?」
屋台の前に立ち止まり、果物を売っている店主にリンゴを1袋注文した。
「リンゴ…1袋…」
店主は素早い動きで注文されたリンゴを包み始め、あっという間にリンゴは包み終わり、ヴォイドの手に渡された。
「はいよ!リンゴ1袋ね?少々お待ち!」
「はい、兄ちゃん!」
ヴォイドは左手で袋詰めのリンゴを持ち、右手でリンゴの代金を支払う。
「いくらですか…?」
「合計で250コインだよ。」
「これで足りますか…?」
「ちょうど250だね。」
店主はヴォイドの顔と服装を見て、この街の外から来た旅人だと判断した。ヴォイドに確認した後、小さめの声で気を付けるように頼んだ。
「兄ちゃん、もしかして旅の人かい?」
「はい…一応そうです…」
「この街ではもうすぐウィッシュバトルが開催されるんだ。兄ちゃんも気を付けて、巻き込まれないようにな!」
疑問に思いながらも、ヴォイドは店主に気を付けると返事し、その場を去った。
「ウィッシュバトル…?一応気を付けておこう。好意に感謝する…」
一方、アリストアルシティ領主の邸宅では、領主カドッズ・アリストアルと、アリストアル騎士団団長であり領主の息子でもあるガラハァド・アリストアルの二人が、ウィッシュバトルの開幕と主催について話し始めた。
「アリストアル騎士団団長ガラハァド・アリストアル、領主様にウィッシュバトルの開幕についてご報告いたします!」
「ようやくこの時が来たか。」
「はい!仰る通り、ウィッシュバトルは明日1月6日午前10時から開始する予定です。領主様には9時半から主催として演説していただく予定です。」
「報告は以上か?」
「はい!」
「分かった…君は仕事に戻っていい…」
「では、失礼いたします。」
ガラハァドは扉を開け、その場を去った。カドッズは一人で書斎の中、虚空を見上げながら呟いた。
「ついに始まるか、欲望同士のぶつかり合いが。運命とはこれほどにも残酷なものか。誰も虚無からは逃れられない…」
街の中を、ヴォイドはリンゴを食べながら宿屋を探して歩き回っていた。とある角を曲がろうとした時、その角の奥から悲鳴が聞こえた。
同時刻、街の裏側。十代半ばほどの少女が、籠いっぱいの薬草を胸に抱きしめ、必死に逃げていた。その後ろからは3人のチンピラが少女を追いかけてくる。
「逃げるな!」
「ヒィ~~~~~!」
突然、少女は石につまずいて転んでしまった。籠の中の一部の薬草が地面に散らばり、それを見た少女は転んだ状態から体を起こし、落ちた薬草を拾おうとした。しかし、少女は動きを止め、チンピラたちに追い詰められてしまった。
「あ…痛い…薬草が…!」
「ようやく追い詰めたぜ!足の速い小娘だな…」
「おい、早くその金をよこせ!さもないと痛い目に遭わせるぞ!」
少女は座り込んだまま、恐怖に震えながらも、籠に詰めた薬草を固く抱きしめ、必死に逃げようとしていた。逃げようとする少女と、どんどん迫るチンピラたち。恐怖心を抑えきれなくなった少女はついに泣き始め、大声で助けを呼んだ。
「お願いします、誰か助けてください!」
チンピラの手が少女に触れる寸前、ヴォイドが現れ、右手でチンピラが少女を殴ろうとした手を強く掴んだ。その後、左手に持っていたリンゴの袋をチンピラに見せて、食べるかと尋ねた。
「なんだ…てめぇは何者だ?」
「リンゴだ…食うか?」
挑発だと感じたチンピラは怒りながらヴォイドに問い詰め、ヴォイドの左手に持っていたリンゴの袋を払いのけ、地面に落とした。ヴォイドは呆然としながら、地面に落ちたリンゴを拾い始め、ついでに一言呟いた。
「てめぇ、俺様のこと舐めてるのか!?」
「あ…これじゃもう食えないな…」
チンピラは激怒し、立ち直ったヴォイドに向かって殴りかかった。しかしヴォイドはそのパンチを避け、大きくスライドしてチンピラを蹴り飛ばした。チンピラは蹴りによって近くのゴミ箱に飛ばされた。チンピラは再びヴォイドに向かって殴りかかろうとしたが、弟分に止められ、一旦逃げて態勢を立て直した後、再び戻ると言ってそのまま逃げ去った。
「くそが…!てめぇを殺す…!」
「待て、親分…一旦逃げましょう?」
「そうだ…あいつはやばそうです…」
「ちっ…覚えてろ…!」
チンピラたちが意気揚々と逃げていく様子を見渡した後、ヴォイドはその場を去るつもりだったが、助けられた少女に呼び止められ、動きを止めた。
「あ…あの…待って!お兄ちゃん!」
「何の用だ…?」
「助けてくれて、ありがとう。」
「別に…ただ気に食わなかっただけだ。」
「話はそれだけか?用がないなら俺はここから去る。」
ヴォイドが歩き始めようとしたその時、再び少女に声をかけられた。少女は自己紹介を始め、自らの素性も明かし、ヴォイドに助けを求めた。
「あの…お兄ちゃん!」
「まだ…何の用があるんだ…?」
「うちはリリィ、リリィ・メイティと言います。宿屋メイティの娘です。」
「先ほど、あの悪者たちを追い払う動きを見て、お兄ちゃんは強いと判断しました。だからお兄ちゃんにお願いしたいんです…」
「お願いします、うちの宿を助けてください…」
突然目の前の見知らぬ十代半ばほどの少女に頼み事をされたヴォイド。それには興味がなかったが、一時的に考え始め、そして答えを出した。
「それには興味はない。助ける義理もない…」
リリィはヴォイドの返事を聞いて失望したが、ヴォイドは続けて話した。
「あ、それは残念だ…」
「だが、話によっては変わるかもな…」
急な展開に驚くリリィ。ヴォイドはリリィに、まずは彼をリリィの家が経営している宿に連れて行くよう提案した。リリィはまるで希望を掴んだかのように、あるいはヴォイドを信じているかのように、その提案を何も考えずに素早く決めた。
「え…?」
「君の家…確か宿を経営しているんだろ…?」
「はい…そうですけど…」
「じゃあ…とりあえず君の家の宿に連れて行ってくれ。ちょうど宿を探しているところだ。それからまた話を決める…」
「はい!分かりました、本当にありがとうございます!」
しばらくして、ヴォイドはリリィの家が経営している宿に到着した。宿の外観は他の宿と比べるとやや見劣りする。ヴォイドも少し驚くほどだったが、まあヴォイドにはどうでもいい話だ。
「着きました、ここがうちの家が経営している宿です。」
「これは…確かに…ひどいな…」
その時、一人の男が慌てて宿の中から飛び出し、慣性のせいで無様に地面にへばりついた。
「リリィ~~~~~っ!」
リリィはその男の様子を見てため息をつき始めたが、それにもかかわらず男のことを心配して様子を見てあげた。なぜならその男はリリィの実の兄、ウォク・メイティだからである。
「はぁ…何してるの、ウォク兄?」
ウォクは格好悪いまま自分の妹に向かって心配を訴えた。
「リリィ!無事でよかった!君までいなくなったら、僕はどうすればいいんだ!」
一方でメイティ家族のやり取りを見ているヴォイドは少し沈黙した。リリィは自分の実の兄に謝って、そして良い知らせを告げた。
「ごめん…でももう大丈夫。助っ人を連れて来たから。」
「本当か?」
「うん、そこのお兄ちゃんだ。」
リリィはヴォイドのことを紹介しようとしたが、自分はまだヴォイドから名前を聞いていなかった。そこで素直に尋ね、自分の実の兄も紹介した。
「えっと…」
「そういえばまだお兄ちゃんの名前聞いてなかったな。お兄ちゃんは何て呼べばいいの?」
「ヴォイド……シェラウド。」
「ヴォイド兄ちゃんね!彼はうちの実の兄で、宿屋メイティの現オーナー、ウォク・メイティだよ。」
「ウォク兄、あのお兄ちゃんは強いよ。あの悪者たちをやっつけて、うちを助けてくれたんだ!」
リリィによって紹介された後、ウォクは無様な格好から立ち直り、ヴォイドを見定め、考え始めた。
「そうか…君か…」
無言で圧をかけられていると感じたヴォイドは、ただ見つめるウォク。
無言で、鋭い目で睨み合う二人を見ていたリリィは、二人が喧嘩するのではないかと妄想し心配し始めた。
「あれ?二人もしかして喧嘩するの?どうして?もしかしてうちのために!?」
リリィの妄想の中では、ヴォイドとウォクはリリィのために争った。
「僕の可愛いリリィを、どこから来たかも知らない野暮ったい奴には渡さないぞ!」
「悪いが、お兄さんよりリリィは俺と一緒にいた方がいい!」
「食らえ!!!」
心臓のドキドキする音、鼻からの荒い息が聞こえ、寒気を感じるほど、現場の空気は膠着状態に入った。その時ウォクが拳を握り、ヴォイドに向かって殴りかかった。リリィは予想通り、二人を止めようと駆け寄った。
「本気で争うつもりだ…!」
「待って〜!うちのために争わないで〜!」
だが、ウォクの拳は途中で形を変え、ヴォイドの肩に乗せて、ヴォイドに感謝した。
「まずヴォイド君に感謝するよ、僕の妹を助けてくれたこと。」
リリィもまた兄のように慣性で地面にへばりついた。
「がっく〜ん」
ヴォイドには不明だった。助けるつもりもないのに、なぜ目の前にいるこの男は自分に感謝するのか。だから相手に直接話しかけた。
「それには…別に感謝する必要なんてないのに…どうして?」
ウォクはヴォイドの疑問を上手くごまかし、ヴォイドを宿の中へ誘った。
「まあまあ、そう言うな。とりあえず中で話をしよう。」
ヴォイドとウォクが店の中に入った後、リリィは第三者視点に向かってツッコミを入れた。
「なんだ、間違ってたのか…」
ヴォイドはリリィの謎な行動についてウォクに尋ねた。ウォクはその原因を説明した。
「彼女は…どうかしたのか?」
「ああ…それは心配するな。あれもリリィの異能の一部なんだ。」
「異能?」
「ああ…ウィッシュバトルに参加するために必要なものだ。」
「ウィッシュ…バトル?それは何だ?」
「君、もしかして知らないのか?」
「はい…」
何も知らないヴォイドに理解させるため、ウォクはウィッシュバトルのルールや条件について説明した。
「それなら、一から説明するか…」
「ウィッシュバトルはその名の通り、願い、つまり欲望を賭けて、人同士が死闘を繰り返す戦争のことだ。」
「人たちよ、理想の世界を叶えたいか?その欲望があれば、願いを賭けた戦争、ウィッシュバトルに参戦するがいい。手段は問わず、自らの欲望を解き放ち、駆使して、最後の勝者となれ。」
「ウィッシュバトルのルール」
「その一、願いを持っていれば誰でも参戦できる、そしてそれぞれの願いはなんかの形の異能どして具現化する。」
「その二、勝者には敗者から一つ、何でも要求できる権利が与えられる。」
「その三、負けた者は…命をを失くす。」
「願いを賭けた戦争か…それがウィッシュバトル。」
宿屋メイティの簡素なリビングで、ヴォイドはウォクから聞いたばかりのウィッシュバトルの説明にまだ不明な部分があった。ウォクは向かいに座り、疲れた顔でヴォイドの質問に答えた。
「命を失くすと分かったら…なぜまたそれを挑む人がいるの…?」
急に怒り出すウォク。
「願いを叶え**、守る方法はそれ一つしかないんだよ**。」
疑問を呈するヴォイド。それを答えるウォク。
「命まで賭けるほどに?」
「ああ、そうだ。街の連中は、それぞれの願いのために命を懸けても戦う。僕たちの両親も…」ウォクの声が途切れた。」
ヴォイドはその異様に気付き、何かあったのかウォクに尋ねた。
「何かあったの…?」
「この宿は両親の願いだった…両親は誰でも幸せに休み**、食事できることを願っていたからこの宿を建てた**。」
「でも去年**、ウィッシュバトルに参加した父は戦に負けて、この宿の経営権を失い、今後一切**もう…」
「父を負けたせいで、自ら死を選んだ**。母もその負担に耐えきれず**自殺した…」
「ただ僕とリリィが残された**。**もう僕の家族はリリィ一人しかいない。」
ヴォイドは何も言わなかった。ただ、目の前の男が抱える悲しみと、その妹への深い愛情を感じ取っていた。
「…」
ウォクは続けた。
「僕は、両親が残したこの宿と、リリィを守りたい。だから僕はウィッシュバトルに参加して経営権を取り戻す**。**それが僕の願いだ。」
ウォクは力なく笑った**。そしてヴォイドに謝った。
「僕には、他人のような強い力はない…。出て行ったらもう戻ることはないだろう。リリィに悪いけど、でも兄として、妹を危険に晒しては**いけない。」
「ごめんヴォイド君、やはり君を巻き込んでは行けない**。**行くところないなら、しばらくここに留まっていい。」
その後、ウォクは部屋に戻った。ヴォイドはウォクが離れた後、静かにリンゴをかじった。彼には「欲望」がない。しかし、ウォクとリリィの間に流れる絆、そしてその願いの強さには、何かが胸の奥に触れた気がした。それは、彼が知りたかった「何のために生きるのか」という問いへの、微かなヒントのようにも思えた。
夜10時、ヴォイドは息をするため、窓を開け、ベランダに立って星空を観ていた。その時**、隣部屋のベランダに座ったリリィの事に気付いた。ヴォイドはリリィに話し**掛けた。
「9時過ぎたら、また寝ていないなら、身長は伸びないよ。」
ヴォイドの突然の物言いにリリィが笑った。
「はぁはぁ、何それ?ヴォイド兄さんってそんなキャラだったっけ?」
ヴォイドはそれに構わず続けた。
「この言葉はある人物から教わった**。いつもがみがみ説教するけど**、でもそれは俺のこと心配してくれているのかもな…。君の兄もそうだろ…?」
「君を追った三人は君たちの手下だろ?ウォクは言わなかったけど、なんとなくわかった。」
まさかそれだけの言葉で答えを見つけたヴォイドにリリィは驚いた。リリィはその歳に相応しくない見解を持ってヴォイドの疑問を解いた。
「なんと、まさかそれだけの言葉でここまで答えに近づくとは、お見事。」
「その通りよ。」
「なぜ自作自演したの?」
「うちね、この宿が大好きなんだ。お父さんもお母さんも、ウォク兄さんも、みんながここで笑ってくれたから。ウォク兄さんとヴォイド兄さんには悪いけど、出場行かせない。」
「どうして?」
「お父さんが敗けた相手は、このシティで一番大きい商会プリテンターの理事長、フェス・ライアよ。その理事長はうちの願いに反する行いをする者で、よってうちのお父さんとの戦で、汚い手を使った**。うちはその一瞬を見たの**。裁判に訴えたけど、結果は変わらなかった。それがこの戦いのルールなんだ。」
「それと、ウォク兄さんの対戦相手は遠い昔に決まった**人、それはフェスの息子ホウカ・ライアだ。」
「うちはずっとウォク兄さんに代わってこの仕組まれた戦いに出る人を探していた。」
「それが俺のことか…」
リリィは頭を下げ、再びヴォイドに頼んだ。
「こんなこと頼むのはエコではないと分かるけど、もう一度お願いします、私たちを助けてください。」
ヴォイドはすぐ答えなかった**。ただ考える時間を**所望した。
「少し考える時間をくれ**。明日答えを**返事する。」
リリィはそれに応答した。
「分かった…」
二人はそれぞれ部屋に戻った。その夜、ヴォイドは自室で考え込んでいた。「欲望はない」と語る自分と、願いのために全てを賭けようとするリリィ。守りたいものがありながら、無力感に苛まれるウォク。彼らの「欲望」は、ヴォイドには理解しきれないものだった。だが、そこに彼が探していた答えの片鱗があるのかもしれない。そして、ウォクの苦悩とリリィの純粋な願いが、ヴォイドの中で一つの決断へと繋がった。
翌朝、ウィッシュバトル開幕を控えたアリストアルシティには、早くも参加者と観衆が入り混じり、独特の熱気が漂っていた。
ウォクとリリィが宿の準備をしていると、ヴォイドが静かに二人の前に立った。
「ウォク、リリィ。」
二人は顔を上げた。
「俺が代わりに、ウィッシュバトルに出る。」
その言葉に、ウォクは目を見開き、リリィは息を呑んだ。
「ヴォイド兄ちゃん…」リリィは昨夜のことを思い出した。
ウォクは一瞬、戸惑いの表情を見せたが、すぐに何かを察したようにヴォイドの目を見つめた。
「君は…なぜだ?」
ヴォイドはリンゴを一つ取り出し、くるりと手のひらで転がした。
「お前たちの『願い』が、どういうものか知りたい**。**俺には『欲望』がない。だからこそ、その意味を知るために、この目で確かめたい。」
ウォクはヴォイドの真剣な瞳から、並々ならぬ決意を感じ取った。彼はしばらく沈黙した後、ゆっくりと頷いた。
「…分かった。君の意思を尊重する。ただし、無理はするな**。君が望むなら、いつでもこの宿に戻って**いいよ…」
ウォクは言葉を選びながら続けた。
「君の願いも、きっと見つかるはずだ。」
リリィは不安そうだったが、すぐにヴォイドに駆け寄った。
「ヴォイド兄ちゃん、ありがとう!でも、気をつけてね!絶対、無事で帰ってきて!」
ヴォイドはリリィの頭を軽く撫でた。
「ああ。行ってくる。」
彼はマントを翻し、宿屋メイティを後にした。その足は、今、彼の中で渦巻く漠然とした好奇心と、かすかな使命感に導かれるように、ウィッシュバトルが開催される広場へと向かっていた。
ヴォイドの参戦は、ウォクとリリィの運命にどのような影響を与えるのでしょうか?そして、彼はウィッシュバトルを通じて、本当に「欲望」の意味を知ることができるのでしょうか?