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福岡県民、方言丸出しで異世界に行ったら、言葉が通じらんかった件。 〜騎士団長に溺愛されとるのはよかけど、なんでか方言で話すごつゆわれます〜  作者: 笛路 @書籍・コミカライズ進行中
第三章:福岡県民、子育てする。

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76:福岡県民、溶け合う。

 



 副団長にカマかけしていたら、ちょっと本気で睨まれた。

 これ以上は危険なのでそっとしておこう。


「ごめん?」


 副団長が一人になったタイミングで、ロイから離れてこっそり話しかけたら、溜め息を吐かれた。


「こちらにも事情があります。どうか、静観を」

「わかった。ほんとごめんね」

「じれったい気持ちはわかります。お気遣いありがとうございます」


 怒鳴ることも、誤魔化すことも出来たのに。副団長、大人だ。

 静観するから、マルティーナを幸せにしてあげてね? と小声でお願いすると、当たり前だと言われてしまった。


「あはっ、ほんと副団長ってかっこよかね」

「……ふん。もっと早い段階で気付いて欲しかったですね」

「あははは!」


 副団長と笑っていたら、眉間に皺を寄せたロイが、いつの間にか真横にいた。


「楽しそうだな?」

「うん。副団長に怒られとった!」


 あははと笑いながら報告すると、ロイの眉間の皺がすっと解けた。

 どうやらご機嫌は直ったようだ。




 様々な貴族たちと社交は結構に気疲れした。

 軽い立食のみだったけど、思ったよりお腹いっぱいだったので、屋敷に帰って着替えとお風呂を済ませて寝ることにした。

 ロイはソファのところで軽食とワインを飲んでいる。


「フルーツもあるぞ?」

「あ、桃ちょこっと食べるー」


 果物は別腹である。

 じゅわっと瑞々しく程よい酸味、間違いなく高級な桃だ。

 たまに缶詰とかの甘々したやつも食べたくなるけれど、あの味ってなかなか再現できない。

 炭酸系の体に悪そうな色をしたジュースとかも飲みたい。

 こちらにも炭酸はあるけど、なんというかあちらの炭酸ジュースがボディビルダーなら、こちらの炭酸水は小学生くらいなのだ。

 

「…………例えがいまいち分かり辛い」


 ワイングラスを傾けて口をつけたままで、ロイが眉毛をヘニョンと下げていた。


「えー。じゃあ……鍛え抜かれた騎士と町中でチャンバラしとる子供?」

「なぜ人間に例えるんだ」

「ライオンと――――」

「っ、くくくく! ちがっ……」


 どうやらロイのツボに入ったらしい。もしや笑い上戸なのかな?

 そういえば、お酒を多めに飲んだ日はよくニコニコしてたなぁ。


「はは、確かに高揚しているな。こんなに幸せでいいんだろうか、とな――――」


 ロイがグイッとワインを口に含み、唇をかさねながら押し倒してきた。

 じわりと滲むようにワインが流れ込んでくる。


 ――――熱い。


「ん……ふ…………」


 コクリ。

 ワインを飲み下すと、唇に感じていた熱さが全身に広がり、まるでロイに染められているような気分になった。

 ゆっくり深呼吸をしてアルコール混じりの息を吐き出すと、またロイが唇を重ねてきた。


 何度も何度も触れ合い、貪り合う。

 愛しい人と溶け合う幸せは、夜が更けても続いた。




次話は、明日の朝7時頃に投稿します。

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