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福岡県民、方言丸出しで異世界に行ったら、言葉が通じらんかった件。 〜騎士団長に溺愛されとるのはよかけど、なんでか方言で話すごつゆわれます〜  作者: 笛路 @書籍・コミカライズ進行中
第二章:福岡県民、異世界で結婚する。

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65/86

65:福岡県民、食べまくる。

 



 ムッスリ顔で、全身から不機嫌オーラを出すロイに軽く謝りつつ、マドレーヌを食べる。


「この状況でよくもまぁ食べられますわね?」

「出来立て放置なんて、もったいないじゃん」

「……」


 ロイの眉間にシワがギュムムムっと寄っている。


「マルティーナは、俺が反対しているのを知っていたのに、菓子を持ってきんだな?」

「ええ」

「相変わらず、後先を考えない女だな」

「あら、考えておりますわよ? 食べたいというのに、頑なに食べさせないのは虐待ですわよ? 貴方が怒ったところで、私を嫌ったところで、今更なので。私の好きにいたしますわ」


 マルティーナが強い。

 ロイに睨みつけられているのに、顎をツンと上げて無視。

 めちゃんこ感心しつつ、マドレーヌをパクリ。んまい。


「……カリナ、平気なのか?」

「おん。ここの、おいしぃねえ。マルティーナ、ありがとね!」

「このくらいなんでもありませんわ」


 私もイライラしているロイは無視で、マルティーナにお礼を言いつつ五個目のマドレーヌをパクリ。

 眉間に皺を寄せたロイが、私の袖をツンツンと引いてきた。


「なん?」

「平気なら、いいんだ。だが、その……夕飯が入らなくなるからな、そろそろ、な?」


 徐々にしょんぼり顔になってきた。

 うむ、可愛い。

 あまりいじめると可哀想なので、そろそろ和解しよう。


「うん。そろそろやめとく。ごちそうさま!」


 マルティーナに再度お礼を言って、ちょこっとおしゃべり。

 副団長とは仲良くできているかとか、団員たちは元気かとか、ロイからは中々得られない情報をもらいつつ、恋バナにも花を咲かせた。

 ロイはいつの間にかサロンから消えていた。




 夜ご飯を会話少なめに食べて、平和に一人でお風呂に入って、ベッドにダイブ。

 お腹いっぱいで今日はよく眠れそうだなと思っていたら、ロイがベッドにスルッと潜り込んできた。

 でっかい体格からは考えられないほどに、存在感というか気配がない。

 いつも心臓が止まりそうなほどに驚いているけど、バレないようにはしている。

 …………なんか、悔しいから。


「カリナ」

「ふひょい! なに?」


 しまった。声が裏返った。


「いや、その……本気で怒っているとかではないんだ。怯えないでくれ」


 なんだか勘違いされた。その方向性でいこう! ラッキー!


 ロイは、ゲロゲロしまくって痩せ細っていく私が、本気で心配なのだと言う。

 それは理解してるんだけどね。

 だからこそある程度は聞き入れていたんだよね。


「ごめんねー、我慢できなくなったんだよね」

「ん。俺もすまなかった」

「じゃ、仲直りね」


 ベッドの中でロイに抱きついて、チュッと軽いキス。

 唇を離してニヘラッと笑うと、ロイが辛抱たまらんといったふうに、齧り付くようにキスして来た。

 酸欠で死ぬかと思った。


 ――――欲求不満か?




次話は21時ころに投稿します。

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