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福岡県民、方言丸出しで異世界に行ったら、言葉が通じらんかった件。 〜騎士団長に溺愛されとるのはよかけど、なんでか方言で話すごつゆわれます〜  作者: 笛路 @書籍・コミカライズ進行中
第二章:福岡県民、異世界で結婚する。

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54:福岡県民、お菓子作りをする。

 



 帰路は思いのほか平穏に進み、王都の屋敷に到着した。

 流石に到着当日はゆっくりと休んだが、翌日からは大量に買い込んだ果物たちでお菓子作りすることになった。


 騎士団の仕事は、結婚後からは更に減らし、週一で手伝いに行くことになっている。

 お土産たち配りはロイに任せた。


「さて。今日は、新鮮な果物を使ってのフルーツタルト、フルーツサンド、ショコラオランジュを作りますっ!」

「はいっ!」


 私の製菓助手でもあるエマちゃんと二人、キッチンを占拠。

 屋敷のシェフもちょいちょい手伝ってくれる。

 ありがたい。


「エマちゃんはオレンジの輪切りをしてねー」

「はい!」


 ショコラオランジュはオレンジを煮込んで、トースターで水分飛ばしをして、冷やし&乾燥させてからなので、先に準備。

 タルト生地はシェフさんにお任せなので、私はカスタードとホイップクリーム作り。


 卵黄と砂糖をボウルに入れてするように混ぜる。

 白っぽくなったら、薄力粉を加えて軽く混ぜる。

 小手鍋に入れた牛乳を火にかけて、沸騰直前で火を止め……るのだけれど、いつもこの判断が難しい。


「カリナ様! 火から下ろして!」

「うえっへぇい!」


 シェフさんにいつもツッコミを入れられている。

 奥様って呼ばれても、いつも気付かないので、時間を争うときは、シェフさんは名前で呼んでくれる。

 いや、まあ、いつも怒鳴られてるけど。


「セーフ? セーフだった⁉」

「ギリギリセーフです」


 ほっと胸をなでおろして次の工程。

 

 温めた牛乳を少しづつ、卵黄たちの液に加えていく。

 一度に入れると卵黄が固まってしまうので要注意!

 何度ボテボテの個体にしてしまったことか……。

 バニラビーンズを入れてサクッと混ぜたら、下準備完了。


 ここからが最大の山場だ。

 出来上がった液を鍋に移し、加熱していく。

 初めのサラサラしているときはゆっくりとヘラで混ぜてていい。

 だんだんとトロリとした感触になり、ふつふつと沸騰しだす。

 そうしたら、しゃかりき混ぜる! 混ぜて混ぜて混ぜまくる。

 全体的にとろりとしてなめらかになってきたら完成。


「あぁぁぁ、疲れた! 腕がパンパンだよぉ」


 そんな文句を言いつつ、オレンジを切り終えたエマちゃんに次の工程の指示。

 オレンジをお鍋に移して、砂糖水で煮込む!


「くぁぁぁ、オレンジの煮込まれる匂いってお腹が空くねぇ」

「はい! とても美味しそうです」


 半分こしようか? と悪魔の囁きをしたら、エマちゃんが高速でうなずいたので、オレンジを一枚取って二人でパクリ。


「あちっ、うんまー!」

「んんんんんっ! 美味しいですー」


 二人で見つめ合って、ニコニコ。

 幸せである。

 シェフさんと様子を見に来たフランクさんは、仕方なさそうに笑ってた。

 

「二人も食べる?」

「はははっ。ぜひ」


 珍しくフランクさんが乗っかってくれた。

 みんなで色々するのって、楽しい!




次話は、本日21時頃に投稿します。

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