表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
福岡県民、方言丸出しで異世界に行ったら、言葉が通じらんかった件。 〜騎士団長に溺愛されとるのはよかけど、なんでか方言で話すごつゆわれます〜  作者: 笛路 @書籍・コミカライズ進行中
第二章:福岡県民、異世界で結婚する。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

47/86

47:福岡県民、爆笑される。

 



 予定より少し遅めの昼前にホテルを出発した。

 町中でお昼を食べ、さらに隣の領地へとまたもや馬車移動。

 移動手段は馬車しかないのが、ちょっとつらいところではあるけれど、ロイとくっついてお喋りできるのは楽しい。


「そー! 空飛ぶんよ!」

「意味がわからん……」




「そういうときは、『ばってんさい』の『さい』をちょっと上げ気味で、発音すると」

「ばってんさいぃ?」

「そうそう! あははは!」




「ちょっ! こらっ!」

「ん、声抑えて?」

「や、待って待って!」

「しーっ」


 多少すったもんだしつつも、どうにか目的地の領地へと到着した。




 ホテルの部屋で荷物の準備。

 と言っても、侍女たちがやってくれるので、私たちはのんびりお茶を飲んでるだけだけど。


「奥様、水着はどれにされますか?」


 薄手のワンピースを四枚広げられた。

 この世界の水着はワンピースらしい。撥水性なしの。


「え……っと、紺色かな?」


 透けて見えなさそうだし。


「水着姿のカリナを、人目に晒したくないんだがな……」


 水着姿とは……。

 現代の水着とか見せたら、卒倒しそうだなぁと思いつつ、黙ってお茶を飲んだ。

 私は学んだのだ。

 何を言っても、ロイを興奮させてしまい、結局エロエロに持ち込まれてしまうだけなのだと。


「カリナ……?」

「なん?」

「…………怒ってるのか?」

「ぶぅうぇっつにぃぃ」


 唇を尖らせて返事をすると、なぜかロイが爆笑しだした。

 なんだこんちくしょうめっ!




「うみだー!」


 海である。スカイブルーとエメラルドグリーンが煌きながら混ざった、美しい海。

 地元もちょっと海に近かったけれど、こんなにきれいな海じゃなかった。

 何メートルも下のサンゴ礁とか見えなかった。


 ボートに乗って、海の中を覗く。

 南国にいるようなカラフルな魚たちが沢山泳いでいる。


「カリナ、落ちないようにな?」

「うん! みてみてみて! 真っ赤な魚!」

「ん、でかいな」

「食べれるやつ?」

「っ、はは! 何でも食べようとするな」


 ウニがいたから食べれるか聞いたら笑われた。

 ホタテみたいな貝がいたから食べれるか聞いても笑われた。

 鯛っぽいのがいたから食べれるのか聞いたら、また笑われた。


 笑われてばっかりではあるけれど、ロイが楽しそうなので許してやろう。




次話は、本日21時頃に投稿します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ