第1話:王女の運命
宇宙には限りない数の星が存在していた。
クレイドル
その星にはエンドと言う妖精が住んでいた。
エンドはクレイドルに住むドラゴンと共存し、知恵や言葉を身につけ、自分を造り上げた神の存在を知った。
エンドは神の住むと言われる天空へ旅立った。
神と、その家族たちと過ごすうちにエンドは自分も家族が欲しいと思うようになった。
神はエンドの正直で誠実な性格を信じ、アクロス、ヴァルア、ドルチェ、テガ、セフィクレトスの5人を家族に与えた…
「それから、何千年も経ち今の強大なクレイドルの星ができたのですよ。そして…」
「もういいわ!その話あたしが物心ついた時から毎朝、14年も聞かされているのよ!」
「ロゥル様!一国の姫君が゛あたし゛などはいけませぬわ!今日は特別大事な日ですのに!」
「あたしはまだ結婚なんてしないから!」
ここは様々な人種の集まる商業の中心地、そして世界最強を誇る大国、リウベク。そして今日は軍事大国、ガーランドの皇太子との結婚式だ。
そう、ただ国を強くしたいだけじゃない。
一族で一番落ちこぼれのあたしを後継者から外し、早く新しい後継者になる子供を産ませるため。こんな運命は嫌だ。
あたしは…ロゥル・クリスタル・エンドは今日をもって王女の座を降りるわ!