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想いの詩(仮題)

黄金(こがね)の夜、あるいは恋文

作者: 浮き雲



あろうはずなき、銀色の 空がそのまま暮れたかと


疑うような夜空には 黄金の月が上りくる




黄金の月は、金の砂


空に一刷毛、掃くように


夜を明かして、海原に 惜しげもなしに滴らす




黄金の海をゆく舟は


月に隠れて見失う 星を求めて、夜の海を


いまは、あてなく漂いぬ




漂う舟の舳先には なくした人の、ただひとり


黄金の波のまにまには 暗き水面を眺め入る




暗き水面を眺めれば 月も姿を歪ませて


揺れる心を映すよう ゆらりゆらりと漂いぬ




漂う人は、我なるか それとも、遠ききみなるか


問うてはみても、海原は 渡る波の音繰り返す




波音聞けば、去にし日の 遠く近くに偲ばれて


秘めたる胸の言の葉を 海に注ぎて眠らせる




眠る言葉が、いつの日か きみの胸打つ波となり


月日を越えて、わが恋を 伝えて消えてゆけばいい






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― 新着の感想 ―
[一言] はじめは空を眺めていたはずが、いつの間にか下を向いて水面を眺めていますね。 ボトルレターのようなイメージとか、波間に無数にきらめく月の明かりのイメージとか、いろいろなイメージが浮かびはする…
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