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一口啜って200文字。

二口啜って500文字。

紡ぎ出される言葉の群勢は紙面を襲い、淘汰される稚拙な表現。推敲の魔の手を掻い潜り、選び抜かれた言葉は文に。


コーヒーが冷めていく。沈殿する酸味と苦味が文に灰の彩をまぶしていく。苦い。だが、旨い。

くい、と呷って50文字。

言葉が途切れる。終わりが、始まる。

全角のハイフンが文にちらつく。

コーヒーが冷めきった。唇に触れる黒い汁。

舌を引きずり回す酸味がぴり、と転がる。

不味い。ひどい味だ。

ぐっと呑み込むーーーー呑み込む。

底の三日月を啜った。コーヒーを飲みきった。

もう文字は成されない、停滞した。



いや待て。



白色のカップに、舌をなめずった。


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