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馴れ初めを聞かれても困る  作者: 青木りよこ
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ドアの外

学校に着くと高月渚は「タイツやめたの?」と友人たちに言われたので、「もう暑いから」と言い、「快適だけどすーすーする」と付け足した。

「まあ、暑そうだったもんね、しっかし足白いね。まあ元々色白だもんね」と彼女の友人たちの中で一番付き合いが長い田畑美澄が言った。


「そうかな?」

「うん。白すぎ」


彼女の靴下ネタはこれだけで終わり、後は全員がやってるゲームの話になったので彼女はちらりとドアに視線をやった。

高遠君、早く来ないかな。

彼女の願いが届いたのか、開いている廊下側の窓の外を金色の髪がさらりと流れていった。

彼女は「トイレ行ってくる」と言い、吸い寄せられるようにドアに向かい、開いた。

ドアの外には彼女の思考の全てを支配する夢に出てくるような美しい少年が立っていた。


「おはよう」


彼女は上手く声を出すことができず、思わず上ずってしまった。

しかも大きい。

だが彼は彼女の声よりもその距離に驚いた。

ドアを開ける前にドアが開いて、目の前には自分を見上がる色白で長い黒髪を耳の下で二つに結んだ少女がいた。

彼は「おはよう」と小さな声で言い、自分の席へ着いた。


でも彼女は自分から、恥ずかしそうに目を逸らす高遠忍を見て、昨日彼と話したのは夢じゃなかったのだとわかった。


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