あの慎ましやかな胸がたまらないんじゃないか!
なんでしょう?変態が主人公だと書きやすい気がするんですよね。
「あ、危ないよ!もーう。あんまりやんちゃしちゃダメだよー。女の子の傷は一生ものなんだからー。」
そういって嘉師和木奏は幼稚園児が転びそうになった女の子を体を滑りこませ見事にキャッチした。
「えへへ。ありがとう!お兄ちゃん!」
「どういたしましてー。」
私、乙咲英梨奈は奏の事を監視していた。英梨菜は身長はそこそこ高く、亜麻色のサイドテールが特徴的な美少女だ。
あ、いくら奏がイケメンだからってストーカーとかじゃないよ?これ本当に監視だから。
ちなみに奏はキャッチしたときに幼女のプニプニ肌と胸を上手く体に当てて楽しんでいたのだ。いくら周りは誤魔化せても私の目は誤魔化せない。なぜならもう長い事幼馴染やってるんだから。
っていうか、あんな幼女の胸が何がいいんだが…。
そう思い目線を下げ自分の胸をみた。
うん。今日も完璧なスタイルだ。そして美少女。きっと一流のグラビアアイドルでさえ裸足で逃げ出すことは間違いない。
外に出れば一日で最低七回以上はナンパされるし、告白だって何度もされてきた。
だが私は全て断ってきている。その理由は一つ。ロリコン変態野郎嘉師和木奏に片思い中なのだ。
我ながらなんでこんな変態を好きになったのだろうと思うとため息がでる。
正直。今まで散々色仕掛けなどを試したが、如何せん。奏は本物のロリコンだった。
彼は幼女以外全く興味ないのだ。もしくはロリボディーなら奏は夢中になる。
そして色仕掛けのレベルが上がったとき、ついに彼に
「なに?ビッチなの?」
と白い目で見られたのだ。その辺の男ならイチコロなのにー。
ビッチと言われとき、本気で悲しくなった。私は身も心も全て奏のためにーってこれじゃあビッチじゃん!はあ。ため息が最近何度も出ている。
私は贅沢なことにこのスタイルが気に入らない。だってもしロリボディーだったら奏に私を見てもらえるのだから。普段の奏は本当にただの幼馴染にしか私を見ていないのだ。
「本当に嘉師和木さんの息子さんは優しいわねー。」
「本当よ。毎日うちの子と遊んでくれて。助かるわー。」
「しかも。今まで一度も子供たちに怪我をさせたことないじゃない。」
「「「本当。助かるわねー。」」」
近くにいる幼稚園児の親御さん達からの奏の評価は高い。ゲームなら信頼度カンスト状態だろう。
それもこれも奏がイケメンということもあるだろうが、彼は幼女、ロリのためなら平気で命をかけるであろう。そんな面はまあ、評価してあげてもいいかな?
五時の音楽が公園に響く。
「ほら帰るわよー。」
「うん。ママ。またねお兄ちゃん!」
「うん。来おつけてねー。」
優しい笑顔で幼稚園児達を見送った。
ちなみに。幼稚園児にお兄ちゃんと呼ばれ、ゾクゾクしている奏に私だけは気がついている。
だがまだ。一人女の子が残っていた。女の子は奏の袖をクイクイと引っ張る。
「 お姉ちゃんは?」
「 お姉ちゃんはもうすぐくると思うよ?ほら言ってるそばからきたよ。」
「あ!お姉ちゃん!」
トテトテとお姉さんの元へと走っていく。
「おかえり。愛歌ー。」
「うん!」
このお姉さんの名前は藤堂愛亜。奏の一番のお気に入りの人物だ。
そう思ったそばから奏の頬がだらしなく下がる。
もう。
愛亜さんは同じ学校の一年上の先輩。先輩でありながら見事なロリボディーにおしとやかな雰囲気をもつ可愛い先輩に奏はメロメロだ。ゾッコンらしい。愛亜はウェーブロングヘアのピンク色の髪型でいつでもホワホワしている。
「いつもありがとね。嘉師和木くん。」
「いえいえ。俺でみんなが笑顔になるなら。」
と笑顔を浮かべた。あんなにデレデレしちゃって。
そう思い、つい奏の脛をおもいっきり蹴る。
「いだ!」
「ふん!」
それを見て先輩はニコニコと笑顔を浮かべる。
「本当に仲いいわねー。学校一のベストカップルはだてじゃないわ。」
ベストカップルだなんてそんなー。
「いえ。彼女じゃありません。ただの幼馴染です。」
即答かよ。
「もーう。照れちゃってー。」
うりうり!と先輩は一生懸命背伸びして奏の頭な撫でる。
(ああ!先輩!そんなだめ!ああん!)
とか思ってるんだとうなー。
「先輩きおつけてください。そいつは変態野郎です。変態が移ります。」
それを聞いた愛歌ちゃんはムスっとした。
「お兄ちゃんは変態さんなんかじゃないもん!」
「そうねー。嘉師和木くんが変態さんならもう男の子みんな変態さんになってしまうわ。」
先輩…。騙されてますよ…。そいつに。
その後、直ぐに愛亜先輩も愛歌ちゃんと仲良く手をつないで帰っていった。
「……ロリコン。」
「バカ違うよ。紳士なだけだ。幼い女の子は全て俺が守る。」
っふ!と鼻を鳴らす。
「あんたよく先輩騙し切れてるわねー。」
「当たり前よ。もう作り笑顔と幼女達との仲良くなる方法、親御さん達に気に入られる方法はマスターした。もう幼女ソムリエ取れるな俺。」
ねえよ。そんなソムリエ。
くだらない会話してると先輩に向けた嘘じゃない本当の笑顔を思いだした。私には一度も見せてくれたことがない。だからだろうか?胸が痛むのだ。
「先輩のさ…。その、何がいいの?」
躊躇いがちに英梨菜は口を開く。
奏はうーん。と考えその答えを口にした。
「あの先輩の笑顔があるだろ?あの笑顔はきっと社交辞令のようなみんなに向けた笑顔だろ?そんなんじゃなくて、俺だけに見せてくれる本当の笑顔を見たいんだ。」
恥ずかしそうに語る奏を見てますます胸は痛くなる。聞かなければよかったかな。
「ま、まあ!やっぱあれだよ!あのロリボディーだよ!特にあのおっぱいはどストライクだぜ!」
重い雰囲気がぶち壊すその発言は全国の胸にコンプレックスをもつ女性を敵に回したといっても過言じゃない。いつものアホらしさ加減にふふと笑ってしまう。
「あんなちっぱいの何がいいの?」
「は?あの慎ましやかなおっぱいが最高なんじゃねーか!わかるだろ!」
わかんねーよ。
まあこんな日々が続くけど、いつか。
本当の私の気持ちに気づいてくれたらいいな。
やべー変態書きやすい。なんか更新一番早い可能性高いな。