友達、そして始まり
今回はこの小説を開いていただき、ありがとうございます。この作品は異世界トリップ小説となります。序盤はゆるい感じで処女作と言うものをゆっくり堪能したいと思います。誤字脱字……ご勘弁ください。小説を書く際の心得は今から学んでいくので、始めのほうはやさしく教えてほしいです!
日本のとある新学校に通う櫻井孝はマメな男だ。と言うのもそれは彼の内気な性格が起因している。3年間はほとんど同じ友達としか話すらしていないし、学校行事でも与えられた仕事のみを行い完結する。例え街に繰り出してもスタッフや店員に話しかけることなど出来るはずもない。理由はさて置き、現在彼のマメさが発動中だ。
かれこれ1時間ほど自分の手帳と睨めっこしている孝は、手帳のカレンダーのある一点のためにため息が漏れそうになった。この時期、そろそろ体育祭も間近と言う時に体育祭が終わったら委員全員で集まって打ち上げをしようと言う通達が回ってきたのだ。孝は己が運命を呪った。何故体育祭委員などやろうと思ったのだろうか、いつもどおり目立たずに適当に周りに合わせておけばよかったじゃないか、と。
まともに人と喋られない自分が、あんな運動部に所属してバリバリと運動して良い汗かいて青春しているような連中の群れに入ってみろ。仮に話しかけられたとしても黙りこくって何も言えずに終わるじゃないか。そうやって無視された、とか嫌なやつってレッテル張られて、元々そんなに良い印象で見られていない自分の印象がまたさらに悪化するじゃないか。
孝の妄想は止まらず、ただただ泥沼の中に沈んでいくだけだった。
「何難しい顔してんだよ」
孝に話しかけてきた爽やか青年はこの高校における数少ない友達の一人である。孝からはカズマという名前で呼ばれている。
「……少し考え事をしていただけだよ」
「悩みって?」
「打ち上げって言う地獄に自ら進まなければならない」
孝は口を開くごとにその表情を落とし、顔を隠すようにうなだれた。カズマは口元のほくろを指で少しなぞりながら、孝にとってこれがいかに難題かを悟った。
「行って来いよ」
「簡単に言うね」
「いつまでも小さい繋がりだけで生きていけるほど、人生らくないぞ」
またいつもの説教臭い意見を……と孝はつぶやくのであった。カズマの言っていることはわかる。しかし、今の関係に満足してしまっている孝にとって一歩を踏み出すのは面倒でしかないのだ。カズマと少しの友達がいれば、他の関係など魅力がないものとしてしか見れなかったのだ。
「行って来い。打ち上げにいたやつらの中からまた友達を作ればいいじゃないか」
結局カズマに押し切られた孝は打ち上げに現在向かっている途中である。バスで会場に向かっているのだが、孝のため息は止まることを知らない。カズマは昔から、本の虫と化していた自分を外に連れ出したりと構ってくれるのだろうか。友達と言うよりは幼馴染とも言えるほど長く付き合ってきたが、未だにその謎は解けない。今後とも解けないだろうし、いつかは嫌われてしまうかもしれない。
孝はふと、外を見る。
夕焼けもそろそろ闇に変わるころ、孝は唖然としていた。
「ここはどこ?」
バスは何かに衝突した。恐ろしい衝撃がバスの乗客を襲った。




