第14話 新たなる冒険の旅に出発!?
◇◇◇
さすがにこの大荷物を持って歩くのは大変だなぁとリリアが思っていると、大量の服や小物が新しく買ったバッグの中に次から次へと収納されていく様に目を見張った。
「ろ、ロルフ?も、もしやそれってマジックバッグ!?」
「そ。やけに金額が高いのはこいつのせいだな。こっちがリリアの分でこっちがフェンの分だ。無くすなよ?」
「わぁ、この袋、小さいのにいっぱい入るんですね?不思議です!」
「は、初めてみた……」
「ふふ、王都でもこのアイテムを扱っている店は少ないのよ?容量が大きくなる分お値段が張るけど、うちのはデザインや使い易さにもこだわってるの」
「ひぇぇ……ただのおしゃれなバッグだと思ってました……」
「やっぱり毎日持ち歩くものだからデザインにこだわりたいもの。あと、変に目立って盗まれたら大変でしょ?一応持ち主以外が使おうとしても使えないように結界魔法を施してあるわ。入れた瞬間に入ったものの時間が停止するから劣化もしないわよ」
「はわわわわ……凄い高機能!」
「腕はいいって言っただろ?」
リリアは凄い勢いでこくこくと頷く。
「正直この機能でこの値段なら安いぐらいだ。まず他では手に入らないからな。容量も家一軒分位は余裕であるから、大抵の収納には困らないはずだ」
「す、すごい……」
「俺はもっぱら狩った魔物の一時保管に利用してるがな」
「え?ロルフのそれもマジックバッグなの!?」
「まぁ、冒険者の必須アイテムだからな」
ニヤリと笑うロルフにリリアは驚きを隠せない。確かに魔道具技術の発達したアリシア王国では他国にはない珍しいマジックアイテムが次々に生み出されている。しかし、それなりにお値段も張るため、一般庶民が手にできるアイテムはまだまだ限られている。このようなマジックバッグもそうしたアイテムの一つだ。
高ランクの冒険者ともなれば持っていてもおかしくないが、誰もが持てる代物ではない。
「ロルフって本当に凄いんだね……で、でもいいのかな?私やフェンが貰っちゃって」
「おまえらにこそ必要なアイテムだと思うぞ?リリアはしょっちゅう服を汚すし、フェンは獣化したり人化したりするだろ?ある程度の着替えは必要だな。パーティーでクエストを受けたときに獲物を持ち帰るのにも便利だしな」
「大切にするねっ!」
「大事にするですっ!母上と兄弟たちへのお土産もこれに入れておけば安心ですっ!」
「うん、そうだな。いっぱい持って行ってやろうな?」
「はいっ!」
元気よく返事をしたフェンをみてリリアもほっこりした気分になる。そう言えば田舎の両親は元気にしているだろうか。リリアの家族はロルフを置いて一度引っ越ししたものの、似たような感じの小さな田舎の村で暮らしている。ちょっと里帰りできるほどには近くないため、冒険者となって以来一度も顔を見せていない。
「みんな元気かなぁ……」
リリアの呟きにロルフは少し考えてニヤリと笑った。
「一度、リリアの実家に挨拶にいこうか?」
「へっ!?」
「一緒にパーティーを組むことになったし、一緒に暮らしてるしな?家族への挨拶はしておいた方がいいだろ?」
「え、そ、そっかな?」
「ああ。昔世話になったし、一度きちんと挨拶したいと思ってたんだ。そして、もしよければリリアを俺の家族にも紹介したいと思ってる」
「え?ロルフのご家族に?」
「ああ。幸い今受けてるクエストはないし、いい機会だからお互いの家族に会いにいかないか?」
「うん……うん!そうだね!そうしよっか?」
「よし、決まりっ!そうとなれば旅の準備をしなきゃな」
「わーい!冒険の旅ですー!」
「そうだな。ついでにクエストをこなしながらいくのもいいな」
「なんかワクワクしてきたっ!」
大変お待たせしました!いつも読んでいただきありがとうございます♪
四月咲香月様がカスタムキャストで制作してくれたリリアちゃんのダンス動画を目次及び各話下のリンクボタンから視聴できます♪ロルフくんも思わずメロメロの激かわリリアちゃんは必見です♪一緒に踊ってね!
















