表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

31/126

行き着く先はパラケルスス

「あがが……」

「うぐぐ……」

「なんだお前ら随分ひ弱じゃないか。そんなんじゃ僕以外の研究者にも殴り合いで負けそうだな」


 飛龍駄目だ……あれは乗るもんじゃねえ……Gは凄いわ風は痛えわでまともな乗り心地じゃねえ……空中じゃなけりゃすぐにでも離脱したとことろだ……空中だから逃げられなかったけどな……マジで空飛ぶ拷問器具だろアレ……


「なんでそんなに余裕そうなんだ……」

「慣れた」

「そうか……学者とは恐ろしい職業なのだな……」


 ビクテロも駄目だから俺が弱いとかそういうことじゃなさそうだ……マジでやべえぞこの運送……


「まあいい、着いたぞ。ここが知の聖地パラケルススだ」

「ここが……」

「……これがパラケルスス?」


 なーんか俺が知ってるパラケルススとは違うぞ、なんというか作りかけ? 壊れかけ?


「まあ少し事件があったせいで今は補修中だが」

「何があったんですか?」


 二年前時点のパラケルススの事件なんて俺知らないんだけど……マジで何があった? ここはブラックボックス過ぎて分かんないことだらけだ。


「派閥争いがあったんだよ。アウグスト派とユニタス派で殴り合いだ」

「アウグスト……ユニタス……?」

「パラケルススは知ってるのに二大派閥を知らないのか? アウグスト派は改革派閥であらゆる手段でもって技術の進歩を行おうとしてる。ユニタス派は保守的だな、堅実確実な方法で階段を上るように改良していくのが信条だ」

「はぁ……そうだったんですか」


 パラケルススに派閥……? そんなもんなかったぞ……だって俺の知ってるパラケルススは教授の居るシーザー学派しか存在してなかったはずだ……


「ちなみに僕は」

「シーザー派ですよね?」

「……なんで僕に詳しいんだお前……実は僕のファンのなのか?」

「いやーははは……そういうことにしておいてください」


 確かに個人に詳しいってのはファンかストーカーだもんな……


「……うん、とりあえず研究室に行くとしよう。残念ながら連れて行けるのはオリハル狐とそこの小僧だけだぞ」

「それは承知の上だ、オレは近くの村か町で冒険者として活動しながら待つとしよう。サー・レヒト、これを渡しておく」

「なんですかこれ?」

「これは引き合う性質を持つ石なんだ、どっちの方角にいるかくらいは分かるはずだ」

「分かりました、終わったら探します」


 磁石なの? また知らないアイテムが……


「話は終わったな? 行くぞ」

「あ、はい」

「さらばだサー・レヒト!! また会おう!!」


 あ、そういえばシルバータンカーどうなったんだ……


「げひ……」


 あ、お前も死にそうなんだな……お疲れ……ビクテロと一緒に頑張れよ。


「気をつけろよ、派閥争いの修復がまだ終わっていないから色んなものが散らばっているぞ。下手に踏むと爆発するからな」

「なんですかその地雷……」

「あと僕に敬語は要らない、僕は研究対象とは対等のつもりだからな」

「分かった、よろしくフラメル」

「……その切り替えの速さも研究してやろうか」

「長所だと思ってるけど?」

「ふん、その方が楽で良い。お前の敬語はどこかわざとらしい」


 結構見る目あるなこいつ……


「ここが僕の研究室だ、研究棟のはずれに追いやられていたのが功を奏したな。全くの無傷だ」

「……無傷?」


 なんかボロボロだな……もっと綺麗な研究室だった気がするけど……こいつこの二年でめっちゃ出世するんか?


「何か言いたいことでもありそうな顔だな」

「思ったよりボロいなと思った」

「正直だなお前……」

「でもまあフラメルの研究内容からしたらこれくらいになるのが普通か、モンスターの生態研究だっけ?」

「厳密には違う、生態ではなくモンスターそのものを研究している。生態のみでなくもっと広範な領域だ」

「そうだったか……ちなみに今は何の研究をしてる?」

「今は毛皮を持つモンスターの中で土のなかに棲むものを対象としている。上手くいけば地中に対する理解が深まり利用できることもあるだろう」


 ははっ、よくわかんないな!


「オリハル狐はその中でも異質だ、到底尋常なチカラでは噛み砕けぬような硬度の鉱石をその身に宿しているのにその攻撃力は高くない。しかし重いはずの身体はしなやかで俊敏というよく分からない生態を持つ、地中で過ごしている記録も残っていることから生活形態は地中も含まれるがいつも居るわけではない。はっきり言って何も分からないんだよオリハル狐は」

「そうなのかプラチナ?」

「コーン!!」


 かわいいなあプラチナは、小難しいことなんてどうでも良くなってくる。


「ここで話していても仕方ない、地下にこい。そっちが研究室の本体だ」

「はいはーい」


 そんで通された先はうす青く光る魔方陣が床に書かれ、瓶詰めの謎のサンプルが大量においてある地下室。


「この中にオリハル狐が入ればそれで情報の読み取りが始まる、痛みはない。害もない、だから早く入れてくれ。そろそろ僕の我慢の限界だ」

「プラチナ、あっちに行ってくれるか?」

「コーン!」


 約束は約束だ、でもプラチナに何かあったら速攻で中止させよう。


「ふふふふふふ……丸裸にしてやる……オリハル狐……お前の全てを僕に教えてくれよ……」

「うわあ……変態チック……」

「あ? なんだ……この情報は……見えない……黒く塗りつぶされている……ような……なんだ……オリハル狐はただのモンスターじゃ………!?」

「コーン!!」

「うおっ!?」


 魔方陣が爆発した!?


「プラチナ!?」

「コーン」


 全然大丈夫だわ……さすがオリハル狐……鉄壁だな……


「まだだ……まだ……見たりない……ものが……」

「とりあえず休め、死にそうだぞ」

「ぐふっ……」


 フラメルは一体何を見たんだか……










評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ