第三話
席替えが終わり、いつも通りかと、思いきや、世界が変わったからか、少し変わった授業内容、その内容にはじめこそは戸惑っていたものの、なぜかスラスラと理解し始める俺、これは、なるほど…… 頭のスペックも上がっているのか…… ふむふむ、なるほど、この世界の俺は、秀才ポジションか、把握。
そんな事を考えながら、相変わらず、先生可愛いなー、と授業を受けていた。
問題なく授業は進んでいき、 やがて授業終了を告げるチャイムが鳴る、
「おっと、そうだな、丁度きりもいいし、ここで終わるか、日直~号令ー」
チャイムに反応した先生が、日直に号令を促す。
それに、反応したのは、今日の日直である、マイペースそうな雰囲気の癒し系筆頭乙川さん、かっこ(巨乳)かっことじ だ、
乙川さんのどこか間延びした声が教室に響く。
「はいはい~~ 皆さんそれでは~~起立です~~ 礼~~」
今日何度目かになる、ゆったりした乙川さんの号令に、俺は癒されつつ、周りの動きに合わせて礼をする。 ちなみに乙川さんは、俺の前の席で、礼をする度に、乙川さんの白いニーハイソックスと、プリーツスカート腰にもわかる、形のいいお尻がぼんやりと、視界に入り、俺はついついがん見してしまう、視線を維持しようと、頭だけ無理やり動かすため、半日で、だいぶ首が痛くなってしまった。(苦笑い)
そして、昼休みになったが、ここで問題が発生した、 俺の元の世界のここ、灯台坂高等学校なら、結構大きな食堂があったはずなんだが、果たしてこの世界の灯台坂にも、学生食堂があるのだろうか…… ?
そんな感じに考えにふけっていると、隣から声がかかる、
「ねねー♪ 早乙女君ー♪ もしよければ♪ 一緒に学食いきませんかー♪」
そんな明るい白石さんの声に振り向くと、少し頬を赤らめた白石さんが、こっちを向いてニコニコしている、
なるほど、学食は前の世界と同じで、この世界の灯台坂にもあるのか、
ほっとした、俺は白石さんに、すぐに返事を返そうとしたが、
クリーチゃー軍団(この世界のモテるイケテル組)、が騒ぎちらす。
「「「むむむ! 不細工がーなんか調子にのってるぞーー 早乙女きゅんがそんな誘いにのるわけないじゃないかーーー ないかーー」」」
「「「そうだ、 そうだーーー」」」
そんな事をのたまう、クリーチゃー達、
たしかにこの世界の価値観でいけば、クリーチゃー軍団の言い分、も正しいんだろう、 がしかし、
俺はこの世界とは違う世界の価値観を持っているのだ!
だからこそ、 あえて言わせてもらおう、クリーチゃーどもが! 調子にのんあーwww と、
そして、俺は極上のスマイルでもって白石さんに微笑んで、返事を返す、
「いいですよ♪ 一緒にお昼ごはん食べましょう♪ 」
そう返事を返すと白石さんは頬を赤らめ、にこにこ顔になる。
「ありがとうー♪ 早乙女君の雰囲気やわらかくなったよねー♪、えへへ~ 一緒にご飯嬉しいなー♪」
そんな可愛い反応を返してくれる、白石さんを俺はニコニコして見てると、前の席と左隣の席からも、声がかかる。
「あのっ 私も一緒にお昼ご飯いいですか?」
「私も~ 一緒に~お昼ごはんいいですかー?」
委員長の鈴森さんと、前の席の乙川さんだ。
二人とも恥ずかしそうに緊張した顔で、言ってくる。
俺は咄嗟に、白石さんに視線を投げると、白石さんはニコニコして、うん♪と、頷いてくれる。 白石さんまじいい娘w
俺はすぐに、
「いいよ♪ 四人でお昼ごはん食べよう♪ 」
と、返事をした。
そして、四人で話しながら食堂まで歩き、
食券販売機の前にたどり着くと、
「早乙女君は何食べるのー♪」
と、明るい声で白石さんが聞いてくる。
「カレーライスです♪」
俺の大好物は、カレーライスな為、笑顔で即答する。
「そうなんだ~♪えへへ~♪」
そういってニコニコする白石さん。
「早乙女君はっ、カレーライスが好きなんですねっ」
カレーライスを楽しみにしている俺のスマイルを見て、赤面する委員長。
「私もーカレーライス好きだよ~~」
と、微笑みながら言う、相変わらずマイペースな癒し系乙川さん。
フフフ、三人の美少女に囲まれながら、 食事を出来る時が来るなんて、
ほーーんとっ、あべこべ世界サイコーーー!! と、俺は内心ガッツポーズ。
「あっ、あそこのテーブル空いてるみたいだよ♪」
俺は、ふと窓際の空いてるテーブルを見つけたため、そこまで四人を誘導した。
料理が来るまでの間は、四人でテーブルを囲んで、めちゃくちゃ楽しく会話に花を咲かせた。 いやー、 眼福、 眼福げふんげふんっ。
そして、ついに待ちに待った料理が来た――
いや、料理、来たんだけどさ…… 。
さすがに、 これは予想外すぎないっ!!
だって、 カレーライスの、ライスとカレーの対比があべこべになってるんだぜ!?
しかも、白石さんが頼んだ牛丼も、大量の牛肉と玉ねぎの上にご飯がのってて、なんか見てるだけで胸焼けしそうだしさ!?、
乙川さんのきつねうどんも、明らかにのってるものがたぬきうどんのソレだし!?
それにさ、委員長のカルボナーラも!?
委員長のカルボナーラも!
あっ、 いや…… 。
なぜか、委員長のカルボナーラだけ普通だけど!?、
とにかく!! とにかく!!
なんかおかしいよね。絶対コレ!?
と、内心絶叫していると、
「あのっ 早乙女君はっ そのっ 、食べないのっ?」
委員長の鈴森さんが、料理を見て固まってる、俺に訝しげに聞いてくる。
思わぬ事態に固まっていた俺は、委員長の怪訝な声にあわてて再起動する、
「あっ、いや、なんかね、ちょーーと、料理が珍しいような、気がしたんだけど? そんな事ないよねーー……?いつも通りだよね? ハハっ」
あまりに予想外すぎて、口調がへんちくりんに、なりながらも、引きつった顔で、なんとか返す俺。
そこへ、胸焼けしそうな程の牛肉の入った牛丼を頬張りながら、相変わらず明るい声で白石さんが言った。
「うんうん♪ここの学食の料理って盛り付け方が独特だったり、名前があべこべなメニューもあったりして、びっくりするよね♪ 今では違和感もだいぶ薄れてきたけど、一年の時は、色々とびっくりしたよね♪」
「私もっ、始めて見た時は、その…… びっくりしましたっ…… 。」
恥ずかしそうにもじもじ、しながら言う委員長。
「そうだよね~~ 一年の頃はびっくりしたよね~~」
間延びした声と、口調で同意する乙川さん。
そんな、三人の会話を聞き、
「そ、そうだよね♪ 僕も一年の時はびっくりしたなぁ♪ ははっ♪ははっ♪」
と、引きつる顔を、なんとか押さえ込み、笑顔を作って、
怪しまれないように、取り繕った。
内心、
料理があべこべなの、ここの食堂だけかよっ!! びっくりしたじゃねーか!!
と、突っ込みを入れて、あらぶっていた…… 。
完。
限界を感じました。この三話を書いていて、文才のなさに、私自身の限界を…… 。
だから、私は読者に、ただの読み専に戻ろうと思います。
この拙い作品を読んで、それでもブックマークに入れてくださったあべこべ好きの同士の方々に、さらには、この作品にポイント評価まで入れてくださったあべこべ好きの同士の方々に、 私は、精一杯の感謝を――
今後より、一層あべこべジャンルという、神ジャンルが活発になって行く事を願って―― 1BOX