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ニートの俺が勇者に間違われて異世界に  作者: 五月雨拳人
第六章
117/127

真・勇者平太

          ◆     ◆


 フリーギド大陸に生きるすべての魔物たちよ。魔王の名において命ず。勇者一行を倒せ。


 ついに魔王による攻撃命令が下った。

 この瞬間から、フリーギド大陸にいるすべての魔物が、平太たちを倒すべく動き始めた。

 だが問題が二つあった。


 まず一つは、勇者たちの情報が無い。

 現代のように写真やビデオカメラ等の映像機器のないこの世界では、人相書きは手書きだし、情報は口伝か文章だ。

 おまけに魔族の中で平太たちと直接対面した事があるのが、イグニスとコンティネンスという、記憶力とか説明能力にまったく期待できない二人である。

 それでも彼らなりに頑張ってはみたのだろう。イグニスは慣れないお絵描きで幼稚園児なみの平太たちの似顔絵を。コンティネンスは持てる語彙をすべて振り絞ってシャイナたちの人相や服装などの特徴を記した。

 が、あまりにも酷いため、それらすべては魔王に提出した瞬間ボツとなり、結局勇者一行の外見などの特徴は他の魔族たちに提供されなかった。


 そして二つ目は、誰も勇者一行の居場所を知らなかった。

 外見も特徴も聞かされない。その上今どこにいるのかすらわからない。けどそれを探して倒せ。この命令には、フリーギド大陸にいる魔物すべてが困り果てた。何しろフリーギドは広い。アホみたいに広いこの地でたった数人、しかも見た事も無いしどんな奴らなのかも知らない奴らを見つけるのはほぼ不可能に近い。なのに魔王トップは探せ倒せの一点張り。あまりにも無茶な指令である。企業ならブラック以外の何者でもない。


 しかし先述した通り、魔物たちにとって魔王の命令は絶対である。例えそれがどんなに理不尽で無理難題でも、彼らは文句ひとつこぼさず従う。人間の社畜など、魔族にしてみれば甘えるなと言いたくなるだろう。

 なので空を飛べる、あるいは高速で移動できる能力のある魔物は、その能力をフル活用して勇者たちの捜索を開始した。

 そうでない他の者たちは、彼らなりに無い知恵を総動員して考えた結果、あるひとつの結論に至った。

 勇者はいずれ魔王の城に来ると聞く。だったらそこで待っていればいいんじゃね? どんな奴らかは知らないが、そこに近づく人間たちがきっとそうだ、と。

 単純にして確実な方法は、直ちに魔族の間に広まった。


 こうしてフリーギド大陸では現在、前代未聞の魔物の大移動が行われている。

 彼らは一目散に目指す。

 魔王の城を。

 見た事もない勇者を倒すために。

          ☽

 大規模な魔物の移動は、フリーギドに住む人々を始め、他の動物たちを困惑させた。

 場所によっては小山の如き巨大な魔物が群れをなして移動するのだ。そんなものを見た日には、世界の終わりが来たのではないかと錯覚してもおかしくない。各地では魔物の移動を見た人々が、天変地異の前触れだと勘違いしてパニックが起こしていた。


 この魔物の奇行に、魔物以外のすべての生き物が逃げ出し始めた。幸い、魔物たちは脇目もふらずにある一方向に向かっているので、それを避けて逃げるのは容易だった。

 でもさすがに良い事ばかりではない。魔物たちの進路上にあったものは、集落だろうが畑だろうがすべて踏み潰された。しかし、それでも魔物に踏み殺されるよりは遥かにマシだと、軌道上にそれらがあった人々は泣く泣く避難した。


 人間たち同様に、動物たちも被害甚大であった。魔物たちは進行上にあるものは森だろうが川だろうがお構いなしに踏み散らかして行った。お陰で森は木々がなぎ倒され、川や池は流れが止まったり水がなくなったりした。

 地形を変えるほどの魔物たちの行進は、大多数の生き物に迷惑をかける一方で、ごく一部の者に小さな恩恵を与えた。


 例えば、ケイン=ムマーキ。平太たちを探してフリーギド大陸に到着したばかりの彼は、どうやって平太たちを探したものかと途方に暮れていたところに、突如魔物の大移動が始まった。

 これはきっと、魔物たちの行く先に何かあるに違いない。そして何かあるところには、きっと平太の姿があるだろう――そうケインは直感した。

 そして彼は己の直感を信じ、魔物たちを追って移動を開始した。

          ☽

 一方、魔王の城はフリーギドの各地から集結した膨大な魔物によって大混乱になっていた。

 城の周囲は大小様々な魔物に埋め尽くされ、まさに蟻の這い出る隙もない状態。しかも生来より血の気の多い魔物たちである。あちこちでやれ足を踏まれた、尻尾を踏まれただのの下らない理由で喧嘩が始まった。

 しかも最初は野次馬だった他の魔物たちも、喧嘩のとばっちりを受けた瞬間キレて参戦し、あっという間に乱戦状態に陥り、傍から見たら魔王の城が魔物に城攻めされているみたいだった。


 喧嘩の域を遥かに超えた怪獣大戦争のような騒動は、城内の玉座の間まで聞こえてきた。

「ったく、あいつら何考えてやがんだ……」

 城を震えさせるほどの魔物たちの騒乱に、イグニスが頭を抱える。

「何も考えてないからここに集まったのでしょう」

 ウェントゥスが盛大なため息とともに、的確なツッコミを入れる。

「魔王様の御前で、何という無様」

「でも確かに、ここで待ってればいつかは勇者たちが来るんだから、わざわざ探しに行くよりは手間が無くていいかもね」

 コンティネンスの重苦しい声を、魔王の軽い声が打ち消す。

「しかし、魔王様――」

「けどまあ、確かにちょっと騒々しいかな。ウェントゥス、ちょっと行ってもう少し静かにするように注意してきて」

「はっ」

 ウェントゥスは魔王に恭しく礼をすると、つかつかと床を鳴らして窓に歩み寄る。おもむろに窓を開くと、何の躊躇いもなくそこから飛び降りた。


 開け放たれた窓から、ウェントゥスが魔物たちに丁寧に注意する声が聞こえてくる。だがヒートアップした彼らには、四天王の声であろうと届かないようだ。喧嘩は続く。

 徐々にウェントゥスの声が大きくなる。

 やがて、複数の魔物の悲鳴が響いた。

 悲鳴は連続しながらもの凄い速度で移動し、まるで城の外を高速で走る辻斬でもいるかのようだった。

 僅かな時間で悲鳴が城の周囲を一周すると、それまでの喧騒が嘘のように静かになった。


「ただいま戻りました」

 出ていったのと同じ窓から入ってきたウェントゥスの身体には、あちこち返り血がついていた。

「うん、静かになった。ごくろーさま」

 満足そうに魔王が労いの言葉をかけると、ウェントゥスは再び礼をして窓を閉めた。

「さて、城の回りは彼らに任せるとして、」

 魔王はそう言うと玉座の周りに控えているイグニスたちを見やり、

「ここはもういいから、勇者たちを探してきなよ」

 無垢な笑顔でそう言った。

「え……?」

 さすがに忠誠心溢れるイグニスたちでも、即座に「はい」と言えなかった。


 四天王と言えば、魔王直属の配下である。つまり騎士で言えば常に王の側にいて護る、近衛騎士的な存在だ。それに対して雑兵と同じような索敵任務を与えられても、素直に従う事はできない。自分たちがいなければ、いったい誰が王を護るというのだ。

 だが魔王は笑顔を崩さずもう一度言う。

「いいから、勇者たちを探してきな」

 慌ててウェントゥスが具申する。

「し、しかし魔王様、我らがここを離れたら、城の守りが極端に薄くなってしまいます。そのような状態でもし勇者たちが現れたら――」

「だから、そうなる前にお前たちが勇者を見つけて倒せばいいじゃないか。だいたい、この中で勇者たちの顔を知ってるのは、イグニスとコンティネンスだけなんだろ? だったらキミたちが率先して探すのが一番確実じゃないか。あ、ウェントゥスは空から探してね。匂いとかでわかるでしょ?」


 それに、と続ける魔王の顔から笑みが消える。

「最初に言ったはずだよ。勇者たちの相手は、みんなでやれって」

 恐怖。ただそれだけであった。イグニスたちは反論も疑問も何もかも恐怖に塗り潰され、魔王の言葉を実行する以外の事を忘れた。

「じゃ、そーゆーことで、よろしく」

 魔王が号令を出すと、イグニスは弾かれたように玉座の間から飛び出し、ウェントゥスはまた同じ窓から外に飛び降り、コンティネンスは大量の砂をその場に残してコアだけ移動した。

 三人が消え、一人だけ残った室内で魔王が楽しそうに両足をぶらぶらさせながらつぶやく。

「さあて、面白くなってきたぞ」

          ☽

 一方、アルカドムスの村を出た平太たちの前に、突如グラディーラたちが現れた。

「どうした?」

 神妙な顔で平太が問う。メシの時間以外でいきなり前触れもなく三人揃って現れるなど、これまで無かった事である。これはきっとただ事ではあるまい。

 それに答えたのは、アルマであった。

「この気配……間違いないわ」

 アルマはいつになく険しい顔をして、遠い空に目を向ける。その方角は、北であった。


「間違いないって、何がだよ?」

「魔王が動き出したわ」

「何だって……」

 アルマの言葉に、平太たちは愕然となる。だがすぐに気を取り直し、現実を受け止めた。

 魔王の城に向かっているのだ。どうせいずれは戦わなければならない相手である。来るべき者が来た、ただそれだけだ。

「とうとう来やがったか」

 腕が鳴る、とばかりにシャイナが掌に拳を打ちつける。

「魔王が動き出したという事は、当然わたしたちの事を察知したと考えるべきでしょう」

「そうなると、これまで以上に警戒が必要だね」

 スィーネとドーラの考えは、至って当然である。これまで不思議なくらい何の動きもなかった魔王が、とうとう動きを見せたのだ。当然、それは平太たちがフリーギド大陸に足を踏み入れたのを察知したからだと考えるのが普通である。


 だが、現実はまったく違っていた。確かに魔王は平太が勇者として戦う決意、覚悟のようなものに反応して戻ってきた。しかし、平太たちの現在地などの詳細はまったく掴んでいないどころか、積極的に掴もうともしていない。

 魔王はただひと言、「みんなで勇者を探して倒せ」と命令しただけで、自らは玉座に座して待つだけである。だがこうしてフリーギド大陸における全魔物が、平太たちを敵と認識した。

 そして今、魔王の命令でイグニスやウェントゥス、コンティネンスたち四天王の残りが勇者を倒すために動いた。特にイグニスとコンティネンスは、直接平太たちと対決した貴重な情報を持つ。魔族の卓越した視覚や嗅覚などを駆使して居所を突き止められるのも時間の問題だろう。


「なあに、こっちは四天王とやらを一匹倒してるし、他のも一度は撃退してるんだ。今度こそ息の根を止めてやるってもんだぜ」

 そこでシャイナは何かを思い出したように、「そういえば」と話題を変える。

「ドーラ、例のブツ、そろそろ届く頃じゃねーのか?」

「ん? ああ、そうだね、そろそろかな」

 そう言うとドーラは一度馬車に戻り、中から一枚の皮紙を持って戻ってきた。

「いったい何の話だ?」

 会話の内容がわからない平太に、シャイナは「まーいーから見てろって」と意味ありげな笑みを浮かべる。


 黙って見ていると、ドーラは皮紙を地面に広げた。転送用の魔方陣が書かれたものだった。ドーラがチンカラホイと呪文を唱えると、一瞬で魔方陣の上に物が現れた。

「あれは――」

 平太の反応を見て、シャイナがにやりと笑う。魔方陣に近づき、現れた物を手に取る。

 それは、黒竜の鱗で作られた盾だった。盾は以前シャイナが使っていたのと同じ長方形の大盾ラージシールドで、周囲には黒竜の爪が散りばめられていた。

 シャイナは黒竜の盾の具合を確かめるように振ったり構えたりを繰り返すと、「バッチリだな」と満足そうに笑う。


 それから魔方陣に残った二本の白いナイフを掴むと、そのうち一本を平太に渡す。

「ほらよ。こいつはお前が持ってろ」

「これは?」

「黒竜の牙を削って作ったナイフだ。世界に二本しかない業物だぞ」

 ナイフは象牙のような質感で、驚くほど軽かった。だが硬度は凄まじく、試しに余っていたグランパグルの甲羅に突き立ててみると、冗談みたいにすんなりと刺さった。あまりの呆気なさに、思わず平太は「うわ……」と情けない声を漏らす。

「って事は、あの時炎竜に噛みつかれてたら、鎧なんて意味なかったって事か……」

 知らぬが仏というべきだろうか。フェリコルリスで炎竜と対峙した時は、グランパグルの甲羅で作った鎧の強度を信頼しきって、怖いもの知らずだった。実際は竜にかかればカニの甲羅など紙同然だったわけで、もしあの時炎竜に噛みつかれていたらと思うと今さらながら肝が冷える。


 青ざめている平太をよそに、黒竜の盾を持つシャイナを見て、スクートが不満そうに頬を膨らませていた。

「どうした、スクート?」

 むくれるスクートの視線に気づき、シャイナが尋ねる。

「む~。シャイナおねーちゃん、スクートじゃなくてその盾を使うの?」

「ああ、これからはコイツを使う」

「スクートのこと、いらなくなったの……?」

 今にも泣き出しそうなスクートに、シャイナは少し寂しそうな顔をする。だがすぐに大きな吐息とともにいつもの満面の笑顔に戻り、「バカだなあ」とスクートを優しく抱きしめた。

「あたしがスクートをいらなくなるなんて、あるわけねーだろ。でもゴメンな。こーするのが一番いいって、あたしが思ったんだ」

「でも、」

「いいか、お前は聖なる武具で、勇者のための盾だ。けどあたしは勇者じゃない。これまでがおかしかったんだよ」

「それでもいーもん。スクート、シャイナおねーちゃんとけーやくしたもん。シャイナおねーちゃんの盾だもん」

 涙をぼろぼろとこぼすスクートの鼻声に、シャイナは一瞬だけ辛そうに固く目を閉じる。なだめるように優しく微笑むと、少しだけスクートを抱きしめる力を強くした。

「嬉しい事言ってくれるじゃねーか。けどな、やっぱりそれじゃダメなんだ。お前は勇者の、世界を救うための盾なんだ。だから、これからはヘイタと一緒に戦ってやってくれ」

 そう言ってシャイナはそっとスクートから身体を離すと、少女の額に静かに口づけをした。

「シャイナおねーちゃん……」

「これで契約解除だ。さあ、今度はスクートの番だ」

 シャイナがスクートの身体を持ち上げ、平太に向ける。こちらを見つめる彼女の目は、後は頼んだと言っているようだった。


「……本当にそれでいいのか?」

 平太の問いに、シャイナはフンと鼻で笑う。

「いいも悪いも、さっき言ったとーりだ。あたしゃ勇者じゃない。それに、どうせならスクートもアルマやグラディーラたちと一緒に戦いたいだろう」

 そうだろうか、と平太は思った。きっとシャイナも本心ではスクートと最後まで一緒に戦いたいだろう。それでも、確実に魔王を倒すためには、やはり聖なる武具は勇者の手にあるべきだと考えたのだ。

 シャイナの言葉に込められた覚悟を感じ、平太はもうそれ以上何も言わなかった。

「スクート」

 平太はスクートの前で身を屈め、先ほどシャイナから手渡された黒竜のナイフを抜く。それで自分の親指に傷をつけ、浮き出た血をスクートの顔の前に掲げた。

「おねーちゃん……」

 スクートは眼前の平太の手と、背後のシャイナの顔を交互に見る。

「別にこれでお別れじゃねーだろ。それに契約なんかなくったって、あたしがスクートの事好きだってのが変わるわけじゃねえさ」

「スクートもシャイナおねーちゃん大すきだよ」

「ありがとよ。そいつが聞けりゃあ満足だ。じゃあ、そろそろあたしのお願いをきいてくれ」

 シャイナに背中から抱きしめられながら、スクートはゆっくりと頷いた。

「わかった。スクート、ヘータおにーちゃんとけーやくする」

「ああ、いい子だ」

 シャイナの安堵した声に、スクートの目に再び涙が滲む。しかしそれをこぼす事はなく、決然と口をしっかり結びながら、スクートは平太の手を取り、

 静かに血の浮き出た親指を口に含んだ。


「ようやく伝説の武具が勇者の下に勢揃いだな」

 平太との契約を終えたスクートの頭を、姉の聖剣グラディーラが撫でる。

「これでもう怖いもの無し――って言いたいところだけど、そう世の中甘い話はないのよねえ」

 聖なる鎧アルマの言葉に、平太が問い返す。

「どういう意味だ?」

「それは……そうね、ちょうどいい機会だから言っておくわ」

 いつになく真剣なアルマの顔に、平太たちに緊張が走る。


「わたしたち聖なる武具でも、魔王には敵わないの。いいえ、敵わなかった、と言ったほうがいいわね」

「敵わなかった……? それはいったい、」

 驚きのあまり声が震える平太を、アルマは制する。

「慌てないで最後まで聞いて。わたしもはっきりと憶えているわけじゃないんだけど、魔王との最後の戦いの時、確かにわたしたちは勇者と一緒にいたの。けど、気がついたらすべてが終わっていて、勇者は……」


 そこからは憶えていないというよりは、思い出したくない、口に出したくないといった感じだった。

 魔王との戦いの後、勇者がどうなったかは聞くまでもない。それよりも気になるのは、勇者たちがどうやって魔王と戦ったのか。どのようにして勝ったのか。最も重要な事を張本人たちが憶えていないという事だ。

「グラディーラは何か憶えていないのか?」

「……すまない。わたしも魔王との戦いの事はまったく憶えていないのだ」

「スクートもぜんぜんおぼえてな~い」

「そうか……」

「とにかく、魔王と戦う時、わたしたちが手助けできないかもしれないって事を、頭の片隅にでも入れておいて」

「魔王と丸腰で戦えってのか?」

「わからないけど、最悪そうなるかもしれないって覚悟しておいて」

「マジかよ……」

「まあ丸腰でも、お前なら魔王相手にあの変な格闘技で何とかできるかもな」

 からかうような声でシャイナが言うが、魔王相手にプロレスとか、そんな馬鹿な話があってたまるか、と平太はうんざりする。


 アルマの話に色々と疑問は残るが、とにかく今はスクートとの契約を終え、ようやく聖なる武具すべてを纏う真の勇者になれた喜びのほうが大きかった。

 パーフェクト勇者平太、ここに爆誕である。

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