ⅩⅩ∮魂の裁判
力を失くしていく身体
ここで命数は尽きたかな
暗がりの中で震えた
あの子供は今も生きてる
背中で沢山の命を
喰らって生き永らえてきた
そんな感覚が抜けないのは
後ろめたさ引き摺るせいだ
生きていてくれてよかったと
救いの声は聞こえるけど
素直に喜べるほどの
純粋な気持ちは弾けた
誰か教えて 教えて
この命の価値を
ねえ教えてよ 教えてよ
いつも考えるんだ
この瞬間生きることは
背中に置いてきた
数えきれない命たちより
有意義なものなのか
この瞬間生きることに
戸惑いは消えることなく
それでも出逢ってしまった
救いと言ってくれた君に
―罪か徳か―