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【完結】真実の愛を見つけたから離婚に追放? ありがとうございます! 今すぐに出ていきます!  作者: ゆうき


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第九十三話 真犯人を捕まえるために

「なんですって!?」


「ああ、そうそう。これは小耳に挟んだ程度のことなんだけど……この新型は、人から人にうつす力はないけど、代わりに即効性と毒性を強くしたそうよ。感染すれば、半刻も持たない。あなたが作った例の薬も、効果が無いでしょうね」


 まさか、脅すつもり? そんなものには屈しない。それに、これは予想だけど、あの薬は脅威にはならない。


 でも、ここには私以外にも、サイラス君や国王様達いる。私の勝手な判断で、彼らを巻き込むわけにはいかない。


「なるほど。そなたの主張は理解した。実行犯を捕まえられるのは、我々としても好都合だ」


「国王様、彼女を信じるのですか!? お言葉ですが、俺は反対です!」


「あらいいの? 勝手なことを言って、あなたの大切な彼女を危険に晒す?」


「くっ……!」


 サイラス君の表情が、苦虫を噛み潰したようなものになっている。きっと、私も似たような顔になっているだろう。


「私は……賛成です」


「エリシア……わかった。俺も賛成です」


 私とサイラス君に続いて、同席していた人達も賛成してくれた結果、満場一致でヘレナ様の話を呑むこととなった。


「交渉成立ね。それじゃあ、追加でこの書類も渡しておくわ。菌の作り方の細かい内容とか、隠し研究所の場所、あとあのパーティーで感染させた経緯とかが書いてあるから」


「よくこんなものを手に入れたな。人の金をむしり取るような泥棒猫には、造作もないということか?」


 サイラス君が嫌味を言うなんて珍しい。言いたくなる気持ちは、痛いほどわかるけどね。


「ふふ、褒め言葉として受け取っておくわ。さて、私はそろそろ帰るから……あっ、もう一つ。事態が収束していることは、彼も知っている。また攻撃してくるかは、逃げるかはわからないから、動くなら早い方が良いわよ。少しはこっちで時間を稼いであげるけど、たくさんさ出来なさそうだし。それじゃ、こんどこそ失礼するわ。ちょっと、そこ退いてくださる?」


 部屋の出入り口の前に立っていた人を退かしたヘレナ様は、手を適当に振りながらその場を去っていった。


 ……犯人の情報を求めていたとはいえ、まるでヘレナ様の手のひらの上で踊らされてるみたい。そう思うと、なんだかモヤモヤした気持ちになる。


「くそ、あの薬がなければ、今頃あの女を捕まえて、尋問出来たのに!」


「あの薬だけど、十中八九偽物だと思う」


「…………は?」


 淡々とした口調で、私の中の結論を伝えると、サイラス君は目を丸くさせていた。


「余も同意見だ。だが、万が一の可能性も考慮すると……」


「仰る通りです。これはあくまでも、私達の見解ですからね。私だけならともかく、国王様やサイラス君、この国を守ってくださる方々を巻き込むわけにはいきませんでした」


「ちょ、ちょっと待ってくれ。一体どういうことなんだ?」


「単純な話だけど、そんな新薬を持ち出せるほど、マグナス様の管理が、さすがにそこまでお粗末だとは考えにくい。それと、これからも生きるつもりの人間が、自爆のような手段を取るとは考えられないわ」


 この持論を元に、あの薬はただのハッタリだと思ったけど、国王様の仰る通り、絶対ではない。命がかかっている状況で、万が一の可能性がある方法は、絶対に取れない。


「とりあえず、ヘレナ様のことは置いておきましょう。問題は、どうやって確実にマグナス様を捕まえるかね」


「国王様に騎士団を動かしていただいて、捕まえれば良くないか?」


「それは駄目ね。警戒している相手に目立つ方法を使えば、逃げられる可能性が高いわ」


「エリシアの意見はもっともであるな。相打ち覚悟で菌をばらまかれる危険もある」


「それじゃあ、どうすれば……」


 重苦しい空気が流れる中、私もどうすればいいか考え始める。


 マグナス様から反撃される危険をゼロにして、絶対に捕まえられる状況に追い込める方法。あと、これは私の私怨だけど、今日までに積み重なった恨みを晴らせる方法。


 そんな都合の良い方法なんてあるのかしら? プライドを散々傷つけられて、自暴自棄になっている人を相手に……あっ!


「あの、私に一つ提案があるんですけど……」


「申してみよ」


「はい」


 咄嗟に思いついた内容を、サイラス君と国王様に話すと、思ったよりも好感触な反応を示していた。


「なるほど、その方法ならマグナスは絶対に逃げずに、俺達の元に来なければならないな!」


「うむ。普段なら絶対にやらないことを取り入れなければならないが、今回の事件を警戒しての対処と銘打てば、怪しまれたりはしないだろう」


「相当な人員をお願いすることになると思いますが、お願いできますでしょうか?」


「無論だ。むしろ、今回は余はほとんど何も出来ておらんからな。事態の収束のために、各所に頭を下げるくらい、なんということはない」


 一国の王たる人が、頭を下げなければいけないことなんて、ほぼないと思うけど……国王様なりの場の和ませ方なのかも?


 なんにせよ、これで方針は固まった。国王様の準備が出来るまで、何があっても良いように、製薬と研究を続けましょう。

ここまで読んでいただきありがとうございました。


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