表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】真実の愛を見つけたから離婚に追放? ありがとうございます! 今すぐに出ていきます!  作者: ゆうき


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

58/97

第五十八話 似た者同士

「ああ、どうしよう……」


 ついに迎えたデートの日。私は化粧台の前に座りながら、頭を抱えていた。


 その悩みの種なのだけど……今日のデートプランが決まっていないの! サイラス様に楽しんでもらいたくて、色々考えたのだけど、どれもこれもしっくりこなくて!


「ピクニック、ショッピング、食事……他にも色々考えた……どれでもサイラス様は喜んでくれると思うけど、完璧なのかと聞かれると……」


 完璧な正解なんて、恋愛初心者の私には思いつくはずがなかった。だから、ミラやイリス様に事前に相談したのだけど――


『そういう大事なことは、お姉様が決めることだよ! どんな所でも絶対に大丈夫だから、自信をもって!』


『あの子なら、あなたが決めたことならなんでも喜んでくれると思うわ』


 ――って感じで、二人に同じ様なことを言われてしまった。


 その時は、確かにその通りだと思って、絶対に良いプランを考えるわ! って改めて意気込んで……結果がこの有様だ。


「一応、最後に行きたいところは決めたけど……それ以外が思いつかない……」


 いくら最後のことを決めていても、そこに繋がるものがないと意味がない。早く考えないと……あぁ、もう集合時間が迫ってきている。


「なにか……なにか……」


「エリシア、いるかい?」


「ひゃう!?」


 結局良い案が思いつかないまま、サイラス様が部屋に迎えに来てしまった。このまま居留守を使うわけにもいかないので、恐る恐る扉を開けると……。


「お、おはようエリシア……」


「ちょ、ちょっとどうしたのその顔!?」


 扉を開けた先には、顔色が酷いサイラス様が立っていた。


「いやぁ、それがさ……エリシアが誘ってくれたデートを最高なものにしようと、色々考えてたら……朝になっててさ……」


「…………ぷっ」


 サイラス様を見た時は、驚きすぎて心臓がキュッとなったけど、その内容が私の悩みと完全に一緒だったのが面白くて、思わず吹き出してしまった。


「もう、私と同じじゃないの。変なところで似た者同士ね!」


「まったくだな。それで、今日はどうしようか?」


 二人して、完全にノープランなのがわかった今、ここで何をするか決めないといけない。そんな状態で、自然と私の口から出た言葉は、あまりにも完璧からほど遠いものだった。


「目的は決めずに、好きな所に行ってみない?」


「好きな所に……なるほど、それはそれで面白そうだな! 出たとこ勝負のラブラブデート……うん、面白い!」


「ら、ラブラブって……も、もうっ……」


 完璧からほど遠い提案だったのに、サイラス様はげっそりした顔から一転、キラキラした目を私に向けてくれた。


 ……二人が言っていた通り、サイラス様は喜んでくれた。きっと、大切なのはプランとかじゃなくて、どこでもいいから一緒に過ごすことなのだと、二人は伝えてくれていたのね。


「こほんっ。それじゃあ、まずはどこから行く?」


「近くに製薬に使える道具を扱っている店があるだろう? 最近、新しい商品を入荷したって聞いて、気になっててさ」


「いいわね。そうだ、素材屋さんにも行きたかったのよね」


「それ採用! よし、まずはその二つから制覇するぞ!」


「ちょ、そんな急がなくても!」


「なにを言っているんだ! エリシアとのデートなんて、いくら時間があっても足りないんだぞ!」


 いつものようにサイラス様に手を握られた私は、そのまま屋敷を徒歩で出発した。


 ここまで喜んでくれると、誘ってよかったって心の底から思える。またお互いの休日が合わせられそうなときには、積極的に誘ってみよう。


 ……って、これではもうデートが終わったみたいな感じになってしまうわね。こんなことを考えてないで、デートを楽しまなくちゃ!


「今日は良い天気で良かったな。エリシア、寒くないか?」


「少し肌寒いけど、大丈夫よ」


 最近はお昼でも冷えることが増えてきたけど、耐えられないほどではない。


「それなら、俺の腕に抱きつくといいよ。俺、デートが楽しみすぎて、体が熱くて熱くて!」


「そ、そんな恥ずかしいこと出来るわけ……!」


「そうか、それは残念だ……」


「……う、うぅ~……!」


 少し残念そうに、でも私が嫌がることは強要できないよなと諦めるような、何とも言えない笑顔を浮かべるサイラス様を見ていたら、自然とサイラス様と腕を組み、ぴったりとくっついた。


「っ……! エリシア!」


「べ、べべ、別にサイラス様とくっつきたかったわけじゃないわよ! 寒いのを我慢して風邪を引くよりも、こうした方が良いって思っただけ!」


 相変わらず可愛くない口を叩いてしまったのに、サイラス様は全く気にせずに、だらしない笑みを浮かべていた。


 かくいう私も、言い訳をする時は耐えられたけど、顔を見られないように少しだけ俯いた後は、嬉しさとドキドキで、顔がにやけていた。


 出来ることなら、ずっとこうして……な、なんてことを考えてるの私は!?

ここまで読んでいただきありがとうございました。


読んでいただいた方々に、お願いがございます。5秒もかからないので、ぜひ⭐︎による評価、ブックマークをよろしくお願いします!!!!


ブックマークは下側の【ブックマークに追加】から、評価はこのページの下側にある【☆☆☆☆☆】をタッチすることで出来ます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ