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現在位置身分不確定*3


 綾としては有り難いが、従者二人の表情がその提案を全否定している。

 複雑な気分を察してもらいたいが、いかんせん無理な話だろう。二人は主君大事だ。

 生き延びるために、綾は二人の従者の表情を見なかったことにした。


 「有り難うございます。すみませんが、お世話になります」



 こうして綾は、王子に連れられて王都に向かうことになった。



 王都に着くまでに一週間。王子がそんなに城を離れていいのか……? とは思ったが、そこはそれ森に来てもらわなければ保護してもらえなかったのでよしとしよう。しかし遠い。


 「あれが王都サフィニアだ」


 指を指し示す方向に町が見えたが、城など見えない。


 「町しかないですよ? お城見えないですけど」

 「見えている街は城下町だな。その先に城があるんだよ」

 「……どんだけ広いんですか……」


 ガーディアナ王国は山に囲まれた、緑豊かな国だと言う。その中心に王都があり、山が防壁にもなっていて、資源が豊富な都だそうだ。何やら難しく説明するのもあれだ、端折るとそんな国だと簡単に説明された。それでいいのか、王子。


 そのまま城に向かうのかと思いきや、王都に着く手前で近くの宿屋に泊まることになった。

 疑問に思う綾に、王子は事前の打ち合わせをすると話した。このまま綾を城に入れるにはあまりにも危険なのだそうだ。

 庶民の小娘に敵意を剥き出しにした奴らが言うことじゃないだろ、綾は危うく口走りそうになったが、全力で口を開くのを押さえ、やたら美形な(特に王子)三人を相手に、鍛えぬかれた営業スマイルで戦闘態勢? に入った。


 美形に負けてなるものか。勝ち取れ生活保護。




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