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魔王と勇者の異世界日記  作者: ロッキー
第一章 転生
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第八節 魔王と同居?

だ、、誰、、?このお姉さん、、


座っているからわかりづらいけどかなり背も高いんじゃないだろうか。

髪は黒のロングカットであり、腰にまで伸びようかという髪が艶やかになびいている。

胸も大きく、着ているTシャツの胸元のキャラクターがかわいそうな感じになっている。というかそのTシャツ私のじゃね?

顔もとんでもないくらいに整っており、幼さと大人っぽさをどちらも内包したようななんとも形容しがたい美しい顔に、こちらがゾクリとするような笑みを浮かべている。


とにかくとんでもなく美人な女性がなぜ我が家に、、、?

しかも私のこと勇者って言った、、?


『おーい、聞いてるかー?』


こんな知り合い前世にいただろうか。

いや、こんな人は一目見たら絶対忘れないと思う。それぐらい奇麗だ。


「あの、、その、誰、ですか、、?」


失礼も承知で相手に問う。だってしょうがない。覚えてないんだもん。


『あぁ、そうか。そういえば見た目変わってるんだった。』


一度目を伏せ、一息ついてその女性はつづけた。


『俺は魔王だ。あちらの世界で切り結びあって16年ぶりになるな。元気にしていたか?勇者』


「、、、、、、、、、、ま」


『ま?』


「魔王ううううぅぅぅぅ!!!???」


「な、でそなに!?まえ、とこだった!そもそなぜこのかいに!?」


なんでそんな姿に!?前は男だったよね!そもそもなぜこの世界に!?

おかしい。追いつけ、私の口。


『いやあ、あの後俺もすぐに死んでしまってな。生命を司るという神に拾われたのだ。そこで転生をさせてもらえることになり、平和な世界を望んだらここに来たのだ』


なんで普通に聞き取れてるんだろう。

そこで私は今更ながらとんでもないことに気づく。


「えっと、じゃあ魔王は私が殺してしまったということになるのかな、、」


『いや。俺が死んだ原因はあの爆裂魔法だ。お前の死因もおそらく同じだろう?俺たちは同じ人間に殺されたもの同士なだけだ。お前が気に病むことはない』


私が死の直前に考えたこと。

魔王は本当は悪い奴じゃないんじゃないかということ。

それはもしかしたら本当なのかもしれない。

少なくとも目の前で、私のことを気遣う言葉を投げる女性は、王国で教えられたような人を虐殺する大魔族には決して見えなかった。


が、ここでまたしても重大なことに気づく。

前世の話を母の前でしてしまった。自分が転生者であることはまだ伝えていないのに。


ちらりとお母さんのほうを伺う。


するとお母さんはにっこり笑って


「もう二人は仲良しになったのね!やっぱり二人を会わせて正解だったわぁ」


、、天然でマイペースな母に心から感謝した。



その後お母さんからしばらく魔王を居候させるという発表があり、かなり驚いた(なぜか魔王も驚いていた)が、私自身魔王ともう少し話したかったので特に反対はしなかった。


一緒に夕食を食べ、風呂を済ませると、私は自室へ魔王を呼んだ。


「魔王、あなたにもっと聞きたいことがあるの」


『奇遇だな。俺もだ』


風呂上がりで色気が100倍ぐらいになっている魔王はにこりと笑うとこの世界に来てからのことを話し始めた。


、、、、、、、

、、、、

、、


「あっははははは!!いきなり性別が変わった上に全裸ってどんな苦行よ!!」


思った以上に魔王は不思議な転生をしたようだ。

てっきり私は、魔王は私と同じように16年前に転生し、最近になって記憶を取り戻したのだと思っていたがどうやら違うようで、この世界に来たのは今日が初めてだという。


さらに話を聞くと、この16年間は神に魔力を封印され続けていたとか。どんだけバケモンだったのよ、魔王。


『俺もお前に聞きたいことがあるのだが』


やっと髪が乾いてきて、色気が収まりつつある魔王は、少し真面目な顔をすると


『お前の母親のことだ』


と続けた。

どうやら魔王曰く、お母さんは魔力を認識できているらしい。魔力を認識するには、そもそも魔力そのものを感じ取れる程度の魔力濃度を持つ空間が必要なのだが、心当たりはないか、と。


「あ、それ私のせいかも」


そういえば私、記憶を取り戻したこの2週間、毎日魔法を使ってたんだよね。もしかしたら、その私の魔力に反応したのかもしれない。


『なるほど。十中八九そうだろうな』


説明すると納得したように魔王は言った。


『まあなんにせよお前の母には感謝だな。お前の母が俺を見えなければ、俺たちはこうして出会えなかっただろうからな。お前と出会えてよかったよ』


場合によっては口説き文句にも聞こえるようなセリフを、屈託のない笑顔を浮かべながら私に放つ。やめてくれ。私は顔のいい女に弱いんだ。


『む。妙に顔が赤いな。そういえばつい最近倒れたと聞いたぞ。何かその時の影響があるんじゃないのか?』


魔王が顔を近づけてくる。

目と鼻の先に魔王の顔が来て、体温が急上昇する。やば、肌奇麗すぎない?なんかすごいいいにおいする。ほんとに私と同じシャンプー使ったの?


『それとも』


魔王の口が私の耳元まで近づく。

魔王の髪が私の頬に触れてくすぐったい。その大きな胸も私の鎖骨あたりに当たってる。いいにおいする。


『ただ照れているだけか?』


囁くようなその小さな声に私は身動きが取れなかった。


『ふふ。冗談だ。からかいすぎたな。悪かった』


特に悪びれもしない顔で私から離れていく魔王。


『色々話せて楽しかったよ。今日はありがとう。これからもどうぞよろしく頼む。』


律儀に感謝の謝辞を伝えて、魔王は私の部屋から出て行った。




魔王が部屋から出て行って、私は床にへたり込んだ。


不覚にも魔王にドキリとしてしまった。

確かに魔王は悪い人じゃない。むしろ私を気遣ってくれたり、お母さんの心配をしてくれたり、根はとてもやさしい人なのだろう。前世の時も彼が私に攻撃を仕掛けてくることは最後までなかった。

それに加えてあの美貌だ。息してるだけで人生勝ち組のスーパー美人。そりゃドキドキしないほうがおかしいのかもしれないけど。


この世界では私のほうが16年も先輩なのだ。一人でこの世界に飛ばされ、性別も変わってしまった不安もあるだろう彼(彼女)を私が助けたいと思った。


なのに終わってみれば完全に子ども扱いだ。なんか悔しい。


絶対いつか魔王の顔を真っ赤にしてやる!


なんだか見当違いな目標を掲げた私は、火照った体を抱きかかえてベッドにもぐりこんだ。



一方部屋の外では、、、


(うむ、、年頃の少女と仲良くするにはこれがいいと、神界で読んだ本に書いてあったのだが、、。さっきのはさすがに少し恥ずかしかったな、、参考にする本間違えたか?)


勇者と同じくらい顔を真っ赤にした魔王が、悩ましい顔で立っているのだった。

やっと二人の会話を書けました。

もっとイチャコラさせたい。。。

書きたいエピソードが山ほどあるんです。

時間と語彙力が足りない。

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