第三話 え…
その日の夜、魔王は、少し考えごとをしていた。
(明日体育館裏に行けば誰なのかわかるのか。しかし懐かしいな…)
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ーーー魔王城北部近隣「訓練の場」ーーー
「黒放電之宴」
と、同時に鳴り響く轟音と共に黒い稲妻がはしった。
「ヴェルディア。お前、ますます力上げたな!」
「そんな、師匠には勝てませぬ。まだこれ以上力がなければ意味がないのだから…。」
そこには、さっきの攻撃により木々は燃え、地面には大きなクレーターをうんでいた。そこには、魔王であるヴェルディアと、師匠のケンシロウが立っていた。
「何故そんなにも汝は、力を欲するのだ」
「我は、いずれこの世界をまとめ上げる必要があるのだ。この世界は、協力して一つのことを成し遂げようとしない。だからこの世界をまとめ上げ、絶対王『絶対魔王』となるのだ、そして…………」
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「「ピッピピ、ピッピピ、ピッピピ」」
(朝か、懐かしい夢を見たな。)
(師匠元気にしてるかな)
そこには、参考資料がずらりと、並んだ本棚や、毎日掃除されている机。その上には、PC画面が3枚とキーボードが1つ置いてある。
「「コンコン」」
「入れ」
「おいおい親までその言い方か?」
こいつは、この世界の父親である。いつもこのテンションは、困っているのだがな。仕方がないか。
「あ、そうそうクラスの女の子が家の前で待ってたぞ。」
(ウラニアか?)
「ああ、分かった。」
やはり早いな前世でもこんな感じで行動が早っかった覚えがあるな。
「よう!ウラニア」
「おはようございますヴェルディア様!」
「さて行くか。『学校』へ」
「はい」
「ウラニア今日の予定は?」
するとスカートのポケットから手帳を取り出した。
「今日のご予定は、午前中は、授業がありお昼休憩を挟み午後からの授業です。そして放課後例の件があります。そして、夕食を食べ、10時就寝です。」
「わかった。」
やっぱり魔王城にいた時と同じでできるやつだな。
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「「リーンゴーンカーンコーン」」
ーーー放課後「体育館裏」ーーー
「…………」
「…………」
「…………」
気まずい
ーー1時間前「北校舎4階」ーー
「ウラニアそんなに緊張するな。魔法は、使えないが、ステータスは、元の時と一緒だし何かあっても大抵は、大丈夫だろう。」
「そうですね。けど誰が来るのか気になりませんか?」
「気になる」
昨日日付が変わるまでずっとその事を考えてたしな。
結局誰か見当も付かずに寝てしまったがな。
「ウラニアは、誰が来ると思う?」
少し考えると思ったが予想以上に早く答えは、返ってきた。
「ケンシロウ様だと思います。」
「師匠か。けどあの御方は、お強いからな。」
「ヴェルディア様は、誰だと思いますか?」
え、ヤバい分かんない。ウラニアのことも忘れてたのに。
「え、あ、私はな、アイツだよアイツ。」
「あの御方ですか。魔王様らしいです。」
「アイツってどんな奴だっけ?」
「龍人族のニーファさん、かつては、やろうと思えば1人で世界を支配できる力を持っていたと言われる最強種族の生き残りですよ。」
アイツか、ある日、急に何処かに行ってから帰ってこなかったやつか。
「確かアイツは、どこかに行ってから帰ってこなかったがどこに行ったのだ?」
「あの御方はいい人でした…」
「ん?」
「いえ、何でもないです。思い出話もここまでにして待ち合わせ場所に行きましょう!」
その時のウラニアの顔は、今は、いない誰かを悲しみ、そして憎んでいるようにもみえた。
ーー現在「体育館裏」ーー
「えっと…」
時は、戻って現在。
「……」
「……」
戸惑うのもわかる何故なら前にいるのは、この学校の最高支配者である『校長先生』、まさか我々の目論見がバレたのか?
「ゴホン、ところで校長どうしたのですか?」
「えー、君たちが何かを企んでいるのは、私は、知っているのだよ。」
「えっと何のことなのか」
「…………」
「君たちは、転生を信じますか?」
「えっと、話が見えませんけど。」
「『ヴェルディア』この単語に聞い覚えは、あるか?」
「!!!!!!」
「誰からその事を聞いた。」
「やはり知っていたか。」
「誰だ貴様。」
まずいウラニアが戦闘態勢に入ってしまっている。どのようにして知ったのか知らないが、友好関係は、保ちたいからな。
「ヴェ、ヴェルディア様⁉︎」
「待てウラニア。」
「し、しかし我々の存在を知られては、流石に不味いのでは、」
「相手の言い分も聞かなければならない。」
「…分かりました。」
しかしウラニアは、少し目を離すと危ない奴だな。
「すまないな校長殿」
「お気になさらず。」
「話を戻すが何処からその情報を聞いたのだ。」
「さっきの君たちの会話を聞いたところ、ニアちゃんと、ヴェルディアですよね。ってこんな喋り方じゃへんか。な!ヴェルディア!」
「ニアちゃん…何処かで聞いたことあるような…あ!ケンシロウ様ですか?」
「やっぱニアちゃんが先に気づくか、ハッハッハ」
「え、し、師匠‼︎」
「ようヴェルディア!久しぶりだな!」
「やはり貴方もこちらに来ていたのですね。」
「ああ。弟子を残して死んじまうとは、情けねーなぁ。」
「アレは、仕方ないですよ。」




