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悪役令嬢でござりまするってよっ!  作者: SIN
第4章ですますわっ

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18

 この国で重要な守り神の存在と、生贄の儀式の事を知っていて、魔法学校の学生でもないのに魔法学校の運動着を着た人物。

 もしオレが生徒会の関係者なら身柄を拘束して尋問する所だが、残念な事に今この瞬間、怪しい人物とは正にオレの事。

 しかし、オレは男装をしているし、カツラとコンタクトでほぼ原形は留めていない。それに名前だって完全偽名……でもないんだけど、エイリーンとは言っていないんだからここで逃げてしまえば捕まる事は早々ないだろう。

 今年の生贄については何も聞き出せなかったが……いや、先に軽く聞き出してから逃げれば良いか。

 「今年の生贄の名前は?もう生贄になったのか?神殿の場所は?守り神は何処にいる?」

 さぁ、どれでも答えやすい質問から答えてくれ!

 生贄の名前はどうせ後日図書館に記録として残るんだから、別に言っても良い話題だ。生贄になる時期だって5月と明記されていたんだから、これも言って良い情報。なら、神殿の場所と、守り神の場所だ。

 岩山の麓にあるという神殿。国内にある岩山の麓を虱潰しに探せば見付かるか……なら守り神の居場所も、その神殿の近くって事で粗方の特定は出来る?

 え?じゃあ別に聞きたい事って特になにもなかった?

 いや、生贄になる人物に会いたかったんだよ。

 会って如何したいのかなんて分からないけど、それでも姿を見ておきたかった。

 じゃあ確認したい事なんか1つしかないじゃないか。

 「コーラルは、今年の生贄ではない?」

 これだけだ。

 「違うよ。さぁ、君もこちらの質問に答えて」

 そうかそうか、違うのか。

 ならこんな所に長居は無用だ。

 オレは掴まれていた腕を大きく振って振り払い窓まで移動し、そのまま飛び降りた。

 サロンは2階にあったので普通に落ちても大怪我をするほどでもないのだろうが、ここは魔法学校。天井が異様に高いから、2階と言えども結構な高さがある。

 良識ある人間ならば間違いなく飛び降りようとは思わない高さだ。

 それを躊躇う事もなく飛び降り、普段ならば風の魔法で飛び去る所をあえて窓の真下に着地する。当然足元の土に魔法をかけて軟らかくしておき、足は膝辺りまでを石で作った防具で覆う。

 これはそのままフィンが使って見せた魔法だ。

 こうして地属性だと思わせ、オレは一目散に男子寮に向かって全速力で走ったのだった。

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