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多数の白い目がオレを見ている。
この様子から皆噂を信じているようだ。
「おはようございます。手短に申しますと、私がナナさんに対して噴水の水を故意にかけた。との噂が立っていますのはご存知ですよね?」
そしてオレはそれで顔を平手打ちされた。
何もしていない事での平手打ちは、理不尽で腹が立つ。
「ナナ様に近付かないでください!」
オレの元侍女がナナの前に手を広げて立つと、
「何を企んでいるんだ!?」
ノータスも鋭い視線を向けてくる。
そういうの、見せ付けてくれなくても結構です。
「あの噂、事実でもないのに先ほど頬を打たれましたのよ?水をかけたとして打たれたので、本当に濡らしに参った」
制服のスカートをチョイと摘んで、姿勢良く礼をして、右手をナナに向けた。
「や……止めて下さい」
嫌ですよ。
「皆さん、よぉーくご覧ください。私が目的を水に濡らす時は噴水などの小道具は使わずにこう致します!良いですか?噴水なんて使ってもちょっと濡れる程度です。どうせ濡らすのなら、全身やります!髪の毛1本無事では済ませませんわ!池に落ちるよりも悲惨な姿にして差し上げます!」
チョロロロロロロロ。
地味に、頭から。
「やっ、ちょっと、止めてっ」
止めませんとも。
「何してるんですか!?止めなさい!」
嫌ですとも。
「可哀想だろ!止めてやれよ!」
冤罪で殴られたオレは可哀想ではないと?
「良いですか?もうデマを流したりしないでください。迷惑です」
「わ、分かった。分かったからもう止めて」
え……。
分かったって、そこ認めて良いのかよ……。
「もう1回、ちゃんと言ってください」
と、ここで物凄く良いタイミングでアフィオ登場。
「もう嘘は言わないから、だから止めて!」
よしよし、これでオレにかけられた冤罪は……
バシィン!
「……えぇー」




