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悪役令嬢でござりまするってよっ!  作者: SIN
第26章ですますわっ

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 目の前には、少し大人になった雰囲気のノータスとオレ、そして2人の子供の3人が仲睦まじく草原を散歩している。

 ノータスは守り神による恐怖状態からの回復はできたようだけど、混乱状態に陥っていて、ベルノーズも混乱状態にある。

 セミオンとスティアはまだ恐怖状態から回復はできていないのか、守り神が消えた地面から視線を外せないでいる。

 アフィオとゼゼラ、ケリーは守り神による恐怖状態が回復した後、混乱状態にもならず、ほどなくして姿が消えた。

 オレはまだ幻覚の中から抜け出せないでいるけど、しっかりと状態異常中なので、しょうがない。

 恐怖でも混乱でもなく、気力低下。

 一体なにがあって気力低下になんてなったんだ?

 もしかして、エイリーンに呼びかけて返事がもらえなかったから、とか?

 じゃあこれまでもエイリーンに話しかけるたびに気力低下になっていたのだろうか?

 それとも、あの前方にいる幸せ家族を見たせいか?

 数回首を振っているとノータスと目が合い、同時に首を傾げてしまったから、これは確かに傍から見れば仲良しに見えるんだろうなと。

 とはいえ、一気に夫婦扱いを受ける筋合いもなければ、勝手に1人息子がいる想像をされる覚えもない上に、何故人の妊婦姿を妄想できやがるんだよ未来の大魔法使いさんよぉ!

 「あのさ、これからはドラードに優しくしてやれな?その……一緒にいる時間を増やすってだけでも良いからさ」

 オレの肩をポンと叩くノータスの状態異常は回復し、ほどなくして幻覚世界から消えた。

 一緒にいる時間を増やせ?

 既に誰よりも長い時間一緒に過ごしていると思うんだけどな……優しくしているかどうかは、自信ないけど。

 だってさ、ナナと会う度にコロッコロとナナマジックにかかるような魔法使いだぞ?人としてどうこうってよりも前に、魔法使いとしてどうなんだよって。

 信用できない人物に対して優しくとか、どんな高難易度の恋愛ゲーム……あ、恋愛ゲームだったわ。

 その絶対的ヒロインがナナとケリーなんだから、その2人が登場人物から優遇されるのは自然の流れに違いない。

 だとしてだ、何故悪役令嬢であるエイリーンが登場人物、しかも攻略対象者に優しくせねばならんのだよ。

 確かに魔術師の誓いによって結ばれた間柄ではあるし、運命共同体ではあるんだけど。

 一緒にいる時間を増やすのは、商人としての仕入れの旅とか新商品の開発とかをやれば否応なしにビッチビチに一緒にいることにはなるから、一旦冒険者業は休みにして商人として近所の街を回ってみるか。

 ナナ周辺にいる攻略対象者のステータス値でどうにかできる程度の魔王なんぞ、ケリー周りにいるガチ冒険者のノータスやドラード、ベルノーズにかかれば屁でもないだろう。

 だからこその今のこの訓練。

 確実に魔王よりも強敵になる守り神対策をしなければ……。

 「あ」

 違ったわ……。

 ストーリーで魔王の討伐はなくて守り神討伐しかなかったんだった。

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