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悪役令嬢でござりまするってよっ!  作者: SIN
第23章ですますわっ

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12

 ベッドの上で眠っているドラードとベルノーズを見下ろしながら、オレは1人でコーヒーを飲んでいる。

 少々の笑いを我慢しながら、だ。

 何度繰り返しただろう?

 ストーリーに戻してやるんだー、いや連れていく。やっぱりストーリーに戻すのが1番良いんだーいやいややっぱり連れていこう。

 確かにナナマジックにしっかりとかかっているセミオンやアフィオは戻すのが良いのだろうし、セミオンと繋がってオレの様子を細かくリークしていたスティアも戻すのが正解だ。

 けど、ドラードは違うだろ。

 オレの中に核があるせいで、現時点ではエイリーンよりも死亡確率が高いんだから。

 ナナにどんな命令をされているのかも分からないし、スティアみたいにオレの様子を一言一句逃さずにリークする可能性が充分にある。

 それどころか、いつ発動するかも分からないナナマジックを警戒しなきゃならないし、そうなった時にまた内臓を攻撃される可能性は高い。

 けどさ、ドラードの魔力をエイリーンに継がせるわけにはいかない……そんなことになったら確実にエイリーンは魔王として討伐される未来が待っている。

 いくら悪役だっていっても、魔王の称号なんてのはいらないんだよ。

 だから、なにかと理由をつけて殺されそうになるだろうドラードは、最後までしっかりと責任を持って守らなきゃならない。

 って、少し前にも心に決めた筈なのに、どうしてまたナナの所に戻そうと考えたんだ?

 まぁ、ナレーションひとつで平和な感じに戻りそうな感じではあったんだけど、それでも核はオレの中にある。

 これがここにある限り、ナナや攻略対象者はドラードを殺してオレをパワーアップさせようとするだろう。

 で?

 自分達が殺したくせに、それすらもオレのせいにして、ナナはさめざめと泣いて、周りにいるナイト共は揃いも揃ってオレが悪いというのだ。

 「嫌になるよな、エイリーン……」

 オレの味方が1人だっていなくても、オレはエイリーンの味方のつもりだからな!

 だから、いつかは考えていることを少しでも良いから教えてくれ。

 けど、ベルノーズのことをどう思ってるのかはスグに知りたいかな……だってさ、会話とか困るだろ?

 「……」

 今後どうなののか不透明なうちは返事し辛いか……。

 もし結婚を前提としたあの告白を受けた後になって、エイリーンの魂も一緒にエンディングをむかえたとしたら、ベルノーズがあまりにも可哀想だ。

 とはいってもさ、もしここでエイリーンもベルノーズが好きで相思相愛なんだとしたら、オレはハザマを諦めて、オレの魂だけの終わりを目指すつもりだ。

 な、だからエイリーン……。

 「……」

 無音だなぁ……。

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