表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役令嬢でござりまするってよっ!  作者: SIN
第22章ですますわっ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

521/706

20

 ナナとセミオンの本心を見るためだとのごり押し説明でドラードは納得せず、未だに繰り返される何故?の質問。

 これは質問に入るのだろうか……?

 ドラードはナナマジックに片足突っ込んでるし、ナナが目の前にいればズット目で追うんだからオレといるよりもストーリーに戻れるんなら戻った方が絶対に良い。

 オレの中に核があるから戻り難いとか、遠慮とかで戻らないのか、それとも商人の真似事が好きなのか、はたまた全部か……核を返す方法があれば良いんだけど。

 古代道具扱いされてる私物を探しながら、核を戻す方法についても調べるとしよう。

 もしかすると、本来なら核はナナの中に入る予定だったのかも知れない。

 少なくとも、ドラードルートならそうだった筈だ。

 最大の恋愛イベントを横取りしてしまった訳か……ナナの元に戻る条件が全て揃っているのに、核だけがオレの中にあるから、それでドラードは戻れない?

 「エイド、絶対にオレが幸せにしてやるからな!」

 「っ!?えっ、あ、はい……お願い……シマス……」

 そこ、なんで片言なのさ!

 え?そんな信用ないの!?

 まぁ良いさ。

 「じゃ、オレのいう通りにしてくれ。幸せ第一段階なんだよ」

 ここで完全に戻れそうになかったらどうしようもないけど、もし少しでも望みがありそうなら学園に戻しても大丈夫だろう。

 アフィオの誘拐及び殺害の犯人とされたから処刑って流れになってた訳だから、そのアフィオが生きていて、その上助けて来たってことにすればドラードは犯罪者から一気に英雄だ。

 そう、上手くいけば良いんだけど……。

 「……もっと詳しく説明してくれないと分からない……それが何故第一段階になるんだ?」

 あ、そうか。

 オレがナナとセミオンにドラードを売るのだと思っている訳だな?

 確かにドラードの生きてきた時間を振り返ってみれば、人を信用できるような心の持ち主には成長できないか。

 ならギリギリまで本当のことを言うしかなさそうだ。

 「まず、ドラードが処刑される原因がアフィオの誘拐と殺害だ。それを敵から助けてきたと言ってアフィオをナナとセミオンの前に連れていくことで、ドラードの容疑は綺麗に晴れる」

 寧ろ、冤罪で処刑までされそうになったことで訴えることもできそうだ。

 「それが、第一段階?なら第二段階は?」

 興味を持ったか。

 そりゃそうだな、犯罪者ではなくなるんだからこれ以上のことはないだろう。

 「魔法学校に戻る、平和に暮らす、卒業すれば大魔法使いとして魔塔への就職が決まる」

 魔塔への就職は、設定でそう書いていたからオレの妄想ではない。

 安定した稼ぎと安定した生活、冒険者みたいに直接命にかかわるようなことはしなくて良い。

 そこに王太子との友人関係ともなれば、ドラードを軽く見るような人間はいなくなる。

 「で、何段階目にくれば俺は幸せになるんだ?」

 え、商人になりたいってのは、実はかなり本気なのか?

 「んー……魔塔に入った後なら教会でチャリティーとか?魔法学校在学中ならオードゥスとパシックの往復は出来るんじゃないか?」

 トランとか海を渡るには船の都合があるから、夏季休暇中が良いかな。冬は色々イベントがあるからそっちで忙しいだろうし。

 「はぁ……とりあえず第一段階は分かった。セミオンとナナ嬢の反応が見るんだな?」

 なんか急に納得してくれた?

 「うん。変装して近くで見てるから、大声出したり大袈裟に動きをつけたりしなくて良いからな」

 「近くで見ているんだな、分かった。ならアフィオと口裏を合わせてくる」

 おっと、急に前向きじゃないか。

 そんなにも戻りたかったんだな……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ