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悪役令嬢でござりまするってよっ!  作者: SIN
第3章ですますわっ

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 魔法学校1年1組。

 乙女ゲームの攻略対象者揃い踏みで始まった、恐らくはゲーム通りの日常。

 スティアが1組にいるというのは今の所唯一ゲームの内容とは違っているが、まだ序盤だし、そう大した違いにはなっていないだろう。

 それに、光属性という珍しい魔力のお陰か、主人公の周囲には教師や上級生が集まっているので、恋愛が始まるのももう少し先の話になるのかも知れない。

 その教師や上級者の中に隠れキャラ的な攻略対象者がいるのなら別だが。

 ともかく、主人公はここ魔法学校内ではかなりの有名人となっていて、1組の教室内においても主人公の名を聞かない日はない。

 青い髪と、赤い瞳。

 それはオレを示していた筈の言葉で、決して良い印象を与えない筈の言葉だった。それなのに、主人公、ナナの登場により青い髪とはオレの重苦しい青髪ではなく、ナナのフワッと軟らかそうな藤色の髪の事を指すようになり、赤い瞳もナナの持つ日に当たれば明るめのピンク色に見える瞳を指すようになった。

 それなのにオレの扱いといえば、屋敷にいた時と然程変わりがない。

 精神的には酷くなった気さえする。

 寮の自室は一定階級以上の者は1人部屋となり、そこに付き人を3人までなら連れて来る事が出来て、自室内には簡単なキッチンもあって、トイレと風呂付。だから屋敷にいる時よりも安全な食事が取れる分快適な筈で、部屋のドアに外から鍵をかけられるという事もないから自由で、一応体裁を整えるためなのか親父からドレスやら化粧品やらが送られては来るからお洒落だってしようと思えば出来る。

 学校内では制服着用なので全く意味はないが。

 ただ1つ、ここにフィンがいない事を除けば生活水準は格段に上がった。

 屋敷での仕事が忙しいから屋敷に戻った。とかなら納得が出来ただろう。

 だけど、そうじゃない。

 フィンは魔法学校という慣れない環境で過ごす事になるナナを心配した親父と執事により、この春からナナの専属侍女になった。

 その癖に寮ではなく王都にある侯爵邸で暮らしているので、実は入学前のテスト以降1度もフィンには会えていない。

 スティアもナナ付の使用人として侯爵邸で暮らす事になり……執事とスティアの親父が揃ってオレには近付かないようにとフィンとスティアに命令を出していた。

 いちいちオレの前で。

 まぁ、その命令を忠実に守って別れの挨拶もなく今に至るって事は、所詮はそこまでの関係だったんだろうな……。

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