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悪役令嬢でござりまするってよっ!  作者: SIN
第2章ですますわっ

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23

 魔法学の家庭教師は、どうもオレとスティアに本当に基礎の部分しか教える気がないのか、授業の半分以上は攻撃魔法の練習にあてている。

 それがまだ、ここはこうした方が良いよ。とかのアドバイスがあるのならばまだ良いが、オレ達が攻撃魔法を練習している間、家庭教師は本を読むばかりでこちらを見もしない。

 そのお陰で思う存分スティアに話しかける事が出来ているのだから、まぁ、ありがたいのか?

 こんなんでエイリーンはよく1組になる事が出来たもんだ。

 もしかしたらスティアが2組になった理由ってこの家庭教師のやる気のなさが関係してるんじゃないか?

 まぁ……スティアは確実に1組になれる強力な攻撃魔法を会得している訳だから、家庭教師のやる気なんてこの際関係ないか。

 なら、残る問題は1つ。

 「寮に入るって親父さんに言いまして?」

 スティアは何故か寮に入る事に抵抗を示している。

 確かに、住み慣れた場所から急に新しい環境に飛び出して行くのは勇気がいる事なのかも知れないが、住み慣れているという理由だけでこの屋敷にしがみ付く理由はオレにも、スティアにもない筈だ。

 「どうしても寮に入らないと駄目ですか?」

 オレがスティアの絵を描く時に気をつけたのは、袖口、裾、襟。

 首や手首を隠すように、無駄にレースなどを描き込んでヒラヒラさせた。

 その理由は……スティアの親父は酒が入ると人格が変わり、暴力を振るう……との設定集情報。

 だから、物語の中でいつ怪我をしていても不自然さが出ないように肌の露出には気を使った訳だ。

 しかし親父さんの暴力から遠ざけるためだー。とか言う訳にもいかないし、親父さんにオレから寮生活させるよう話をした所でサルのいう事など聞いてはくれないだろうし……。

 そう考えてみれば、スティア自身が行動を起こすのは少々危険な気がする。

 「私から言ってみるでござりますわっ」

 「えっ!?」

 親父はオレを生贄にする為だけに魔法学校へ行かせようとしている訳なので、オレが優秀で、生贄候補に選ばれなければ酷く困るだろう。

 他の兄弟姉妹達と同じ扱いにしろ。なんて所までは無理でも、フィンとスティアを寮に連れて行く。位の我侭、きいてくれ……たら良いが……無理だって言われたら、完璧な生贄になってやるんだからそれ位は言う事を聞け。と開き直ってやろうかな?

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