表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役令嬢でござりまするってよっ!  作者: SIN
第2章ですますわっ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

41/706

20

 姉の作った乙女ゲームは主人公が魔法学校を入学した所から始まる。なので今はまだオープニングすら始まっていない状態だ。

 とは言え、この世界の何処かでは主人公が生まれ、育ち、魔法学校入学のための準備をしている。

 どんな人物なのかは分からないが、とりあえず平民育ちの光の魔力保持者が主人公で間違いない。

 魔力は大して強くはなく、光魔法というだけで……今オレの目の前で懸命に攻撃魔法の練習をしているスティアと同じ2組になる。

 オレは主人公がどんな人物なのか全く、微塵にも、これっぽっちも知らないし、もしかしたら物凄く熱心に魔法の練習をしているかも知れないが、それでも光魔法ってだけで2組昇格には納得いかない。

 もし、設定通りの未来しか辿れないのなら、今どれだけスティアが頑張った所で2組だろうし、どれだけオレが手を抜いたって1組になる。

 そこでだ。

 今からスティアを鍛えに鍛えまくって1組に押し上げる努力をするか、エゲツナイ程にオレが手を抜いて3組になってやるかを迷っている所。

 オレはフィンの望むお嬢様になろうと思うし、守り神を倒せるように強くもなりたい。だけど、設定通りにしかなれないのなら……何をした所で守り神に踏み潰される未来しかない。

 サル扱いされているオレを贔屓してしまっているフィンへの風当たりはきっと弱くはないだろう。

 それを少しでも緩和させるため、全力を尽くしてフィンに嫌われなければならない。

 その判断が遅れる前に、設定通りにしかならないのか、抗えるのかの答えが知りたい。

 で、どちらにするか……。

 親父の顔にドロを塗るのなら新入生の中で断トツに弱い存在として入学すれば良いんだろうが……もし、設定に抗えるのなら、そのスタートでは生贄になる難易度が上がってしまう。

 そう考えると1組になった方が良い。

 間を取って2組になるのも良いかも知れないな……それなら主人公も同じクラスだから、私とこの平民が同じクラスですって?とかなんとか言って日常的に馬鹿にするイベントが起こせるし、4つの基本魔法を使えるのだから主人公は光ではなく闇魔法保持者だとか噂をたてても良い。

 闇魔法保持者がさも魔王の手先であるというデマを流しておく必要もあるか。

 よしよし、これは物凄く悪役令嬢っぽいぞ!

 ……なにが“よしよし”なんだか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ