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悪役令嬢でござりまするってよっ!  作者: SIN
第2章ですますわっ

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 魔法学校の入学に伴う実力テスト?入学テスト?そんなものが半年後に行われるらしい。

 閉じ込められているオレが何故そんな情報を知っているのかと言えば、そのテストを受ける準備をするようにとの親父の言葉を使用人が伝えに来たからだ。

 魔法学校へは魔法が使える全ての者が魔法をちゃんと扱えるようになるまでの間通う事になる学校だ。

 子供の頃から魔法を使えているならまだしも、大人になってから急に魔法が使えるようになった場合でも通う事が義務付けられていて、年齢のくくりは最低年齢13歳。以外は特にない。とのフィン情報。

 習う事は魔力の基礎と実力テストなのだそうで、物凄い魔力の使い手だとしても飛び級などはないらしく、進級テストにクリアしなければ留年する事になるらしい。

 で、魔力のレベルによってクラス分けがあるそうだ。

 魔力が高ければ1組、そこそこならば2組、低ければ3組になる事はオレでも知っている。そして主人公と攻略対象者達のクラスも把握済みだ。

 ほとんど魔力のない主人公は本来ならば3組だが、光の素質があるとの理由で2組に格上げになる筈で、キラキラ第1王子と第2王子は1組。騎士希望は主人公と同じクラスで……魔法力が飛びぬけて強い朴念仁も1組だ。

 攻略対象者は全部で5人。

 第1王子と第2王子、騎士、朴念仁。それともう1人。

 オレはこの人物を描く時に気を付けた事がある。

 設定集に忠実に、だけど矛盾が出ないように、それはもう袖口とか襟元とかに気を使って描いたんだ。

 窓際まで移動して庭を見下ろし、草木の手入れの合間に本を読んでいる庭師少年を見つめた。

 まだ名乗られていないからエイリーンはあの庭師少年の名前を知らないが、オレは知っている。

 心優しい少年、スティア。

 設定集通りならば主人公と同じクラスの2組になるのだが……。

 「フィン、庭師少年は何を読んでると思う?ですことよっ」

 「……魔術書に見えますね。魔法学校に通う事になり、勉強しているんでしょう」

 全く身につかないお嬢様語に最近ではフィンも諦め顔で、寧ろオレの口調に引っ張られてきている気さえする。

 オレは最終的には生贄に選ばれて守り神によって処刑されるから良いとして、この屋敷に仕えているフィンがオレみたいになったら駄目なんじゃないか?

 けど、それを指摘したら、だったらちゃんとしろ。って言われそうだから止めとこ……。

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