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悪役令嬢でござりまするってよっ!  作者: SIN
第10章ですますわっ!

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 とりあえずギルドの掲示板に、言われた通りの言葉を書こうとしてギルド内をぐるりと見回してみても、メッセージが書き込めるような掲示板がない。

 掲示板と言うだけで本当に掲示板ではない?

 寄せ書きノートみたいなのが何処かにあるとか?

 それともカウンターに行ってメッセージカードみたいなものを作成してもらうとか?

 考えた所で答えが出そうにないので、早々に降参してクロさんに助けを求めた。

 「何処に書けば良いんでしょうか?」

 知らなかった事に少々呆れられつつ、ギルドのカウンター横にあるホワイトボードみたいな物がそうだと教えてもらった。

 本当に”WELCOME”とか書いてそうな、手頃なサイズのボードだ。

 こんな小さいのに掲示板?そして現在1文字も書かれていないようなんだけど……。

 「試しに俺がキヨタカに書いてみるぞ」

 と、クロさんは掲示板に何かを書いてるんだけど、その文字は3秒ほどで消えてしまった。

 「……消えましたけど?」

 「自分のステータス見てみ」

 ステータス?

 訳が分からないままプレートキーチェーンに魔力を流してステータスを表示してみれば、

1番下に「相手の顔を頭に浮かべながら名前を書いて、その後メッセージを書けばここに文字が出る。分かったか?」と文字が表示されている。

 こんな便利なものがあったとは……けど、これは表示されっぱなしになるのだろうか?

 試しに1度ステータス表示を消して、再びプレートキーチェーンに魔力を流してみてみると、まだ文字が表示されていた。

 「この文字は消えないんですか?1度に何件も届いた時は上書きになるんですか?」

 「文字は消す為の呪文を思いながら指でなぞれば消えるぞ。1度に表示出来るのは3件までだが、本をめくるようにすれば次の頁になる」

 本をめくるようにって事は、タッチパネルみたいな感じで操作すればいいんだな?にしても、消す為の呪文ってなんだ?

 「あの、消す為の呪文って……」

 「自分で決めるんだ。他人に消されないための鍵みたいなもんだな。決め方は1番最初に文字を消す時に使った言葉になる。やってみろ」

 パスワードみたいなものって考えればいいんだな?

 初めて文字を消す時の言葉かぁーなにが良いかなぁ?

 スゥー……。

 しまった!

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