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なんとか緩やかに弓を進める方法はないだろうか?と頭を捻って思い出したのはドラードが短杖を選んだ理由だ。
遠距離は魔法攻撃で、近距離になると短杖で護身術を。それはそのままセミオンに弓を進める理由になるじゃないか。
「セミオン殿下。では長距離攻撃のため弓の練習もなさってください」
よし、完璧だ!
「長距離攻撃って必要なのか?」
それは分からない!
オレなんかは前線に出て派手に動いてこその戦い方だから、個人的に言えば遠距離ぃ?ハッ!って感じだけど、遠距離の攻撃者は必要だし……セミオンが前線に立つなんてなんとしても阻止しなければならない。
「遠い敵には遠距離攻撃。近い敵には近距離攻撃。ですわ」
凄く当たり前な事を言っただけではあるが……現役冒険者の言葉。と思えば説得力はあるだろ?
フーンと、何処か納得できないような声を上げた後、セミオンは無属性の魔力で弓を作り出して構えた。どうやら弓は初めて持つ訳ではないらしい。そして何か思う事があったのか、パッと顔を上げて何故か良い笑顔でオレを見てきた。
「矢も魔力で出した物を使えば、魔力が切れるまで幾らでも放てるな!」
え?あぁ、確かにそうだけど。
「魔力が完全に切れてしまうと気絶してしまいますので、そこは注意してくださいませ。後、短剣は魔力で出すのではなくて、ちゃんとした物を装備してくださいまし」
魔法学校にいて短剣を手に入れられるかどうかは分からないが……剣ですら訓練中にしか……あぁ、生徒は持たせてもらえなかったな。
騎士の訓練には2年生も3年生も来ていなかった。それはきっと訓練が行われている場所か時間帯が違うのだろう。1年と分けている理由は訓練の内容が大きく違うのだと思う。つまり、剣を使った実戦訓練だ。
「エイリーン。短杖を使った護身術……具体的にはどうすれば良い?」
ドラードは短杖を初めて持った感じだな。
まぁ、オレも初めてだけどな!短杖を使った護身術?思い切り殴りつける。しか思いつかないんだけど?
「咄嗟に急所を撃てる練習をいたしましょう。敵の防具によって撃てる箇所が違ってきますので、出来るだけ多くの急所を覚えてくださいね」
後はイザと言う時に躊躇なく撃てる度胸か。
魔物が相手なら大丈夫そうだけど、人間相手ならどうだろう?
1度ドラードと盗賊退治の依頼に行ってみるか。




