表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役令嬢でござりまするってよっ!  作者: SIN
第6章ですますわっ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

118/706

 姉の作った乙女ゲームの悪役令嬢として生を受け、前世の記憶が戻ってこのかた、こんなにも充実した日々が送れるとは思ってもみなかった。

 昼の部では魔法学校に通う学生として大人しく勉学に励み、夜の部では冒険者としてギルド依頼をこなす。

 それに加え、隣には薄い桃色の髪をした可愛い子がいるってんだから、冒険者の中でオレは羨ましがられる存在となっていた。

 まぁ、オレは男装をした女であり、桃色の髪の乙女は女装したドラードな訳だが……。

 2人で同じ依頼を受け、同じだけの報酬を貰い、同じタイミングで冒険者見習いレベル5に達し、そして今日、初めての魔物討伐依頼を受けた。

 場所は市場から少し外れた所にある路地裏で、闇属性の霧が出ているので退治して欲しいとの事。

 例の1番弱い魔物だ。

 さぁ、どんな姿をしているのか見に行こうじゃないか!

 「闇属性の特性を見たいから、攻撃は少し待ってくれ」

 流石未来の大魔法使い、未知の属性に興味がおありのご様子。けど、闇属性持ちなら隣にいるんですけどね?

 そうだとバレていないのは、ドラードが闇属性の原理を把握していないからか?それとも闇属性特有の魔法をオレがまだ発見出来ていないから?

 路地裏に向かいターゲットを確認してみると、そこには確かに煙のような霧のような、モヤモヤとしたモノが漂っていた。

 自然的な風の影響は殆ど受けないようで、飛びも散りもせずにその場をユラユラとするだけ。

 「何か分かる?」

 一応攻撃せずに様子を見るだけにして、隣で黒い霧を見ているドラードに声をかけてみたが……どうやら今は分析に忙しいらしく、視線を一切黒い霧から外さない。

 アナライズの魔法でも使えるのだろうか?いや、だったらオレの闇属性もバレてる筈だよな?

 「いや……始めて見るから、つい……これ、どうやって退治するんだ?」

 まさかの眺めていただけっ!

 いやいや、ドラードよ。オレはお前から“そんなものは闇の魔力が他の箇所よりもちょっと強いから空気が淀んで、黒いもやになってますから風通りを良くしてねー程度の依頼内容”って聞いたんだけど?

 あれか、本を読んで知識としては知っているが、いざ実物を目の前にしたら頭が真っ白になったって感じか。

 「換気すれば良いんじゃないのか?」

 試しに風魔法を黒いモヤに当てると、ソレはパァンと弾けるような音を残して消え、プレートキーチェーンが勝手にステータス画面を表示し、そこには依頼達成との文字が浮かび上がっていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ