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悪役令嬢でござりまするってよっ!  作者: SIN
第5章ですますわっ

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 思った通り、セミオンがナナをベンチに座らせ2人で良い雰囲気を醸し出しても、恋のライバルである他の攻略対象者達は大人しく少し距離をあけた場所で待機している。

 しかも無駄話もなく、だ。

 それだけ2人に集中しているんだとしても、相当不自然だと思うんだけど……良いのか?コレで。

 いやいや、オレには全く関係のないところなんだし、アレで良いんだよ。そうそう、当人達が納得してああなってるんだろうし、無関係なオレが口を挟むような事じゃない。

 それよりもセミオンとナナの会話を盗み聞きしなければ。

 「……」

 「……」

 一瞬自分の耳のバグを疑った程の無言っぷり!

 なんでも良いから喋れよ!ナナのスパイだと疑われている中でナナと2人きりで話をしろってんだから、スパイである証拠、もしくはスパイでない証拠を見極めようとしてるって察っせるだろ?

 「えっと……セミオン殿下は、アフィオ殿下とはあまり仲良くないのですか?」

 終にはナナから気を使われる始末とは。

 しかし、何気に凄い事をサラッと聞くんだな……。

 「あまりって言うか、かなり。だな」

 ここからではセミオンの細かな表情などは見えないが、俯いている事だけは分かる。返答した声も少し震えているから、恐らくセミオンはまたアフィオに対する不満が爆発寸前なのだろう。

 良いぞ、そのまま爆発してしまえ。

 セミオンの抱えている悩みなんてのはアフィオに対する劣等感。

 ヒロインであるナナとの重大なイベントでは必ずその事に触れる筈だ。でないとこんな設定など付けないだろうしな。

 要はセミオン攻略にアフィオ克服イベントは欠かせない要素になる。

 感情が爆発した時のセミオンは、それはそれはもう多弁になって延々とアフィオに関する愚痴を零す。

 これらの事をまとめれば、ナナの前で感情爆発して色々話した後、ナナの選択肢によってアフィオ克服に至るって流れになっている筈。

 選択肢とは、そのままナナの行動だ。

 って、セミオンがスパイかどうかを見極める筈だったのに、何故こんな重大イベントを見守る事になってんだ?

 こんな大きなイベントなら、オレが描いた絵が使われているのだろうな……どうせなら、近くで見たかった……。

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