ヘブン・ボム
流れに任せる、草薙はそう判断した。
積極的に攻勢をかけるわけではない。
そして――
「ふふふっ」
ヘルヘブン女戦闘員が手を広げた。
愛情すら感じる殺気のない接近。
「!!」
そして草薙は――
「くっ!!」
草薙は手をふりはらった。
魅了にのせられ完全に理性を失った訳ではないが、完全に殺すモードに入った訳でもない、いわば中途半端な対応であった。
致命傷を与えるほどではない。
「きゃっ」
可愛い声をあげ、ムチムチの太ももをおっぴろげて尻餅をつくヘルヘブン女戦闘員。
草薙は気をしっかり持ち欲望を抑えた、つもりだった。
だが……
(鈍ってるな)
流れに身を任せる判断はここでは失敗だったらしい。
隙を見つける前に魅了によって諸々の鋭さが一時的に低下していると感じた。
(やばいな)
隙をさらしている。
「ふふふふふっ」
そして女戦闘員達はその隙を感じ取った。
「はあぁぁぁっ!」
前列の女戦闘員が一気に襲いかかってきた。
殺気を隠さない美女軍団の突撃である。
「――――フォーメーション展開!!」
「第一波、イクわよ!!」
女戦闘員が一気に迫ってくる。
第一波が迫る。
ブルンブルンブルンブルン。
ダイナマイトボディが激しく揺れる。
激しく迫るヘルヘブン女戦闘員が同時に迫ってくる。
そして草薙は返り討ちにしようと構える。女戦闘員は手を広げた。
先ほどキスをしようと草薙に迫ってきた美女である。
(むっ)
キス攻撃か、と草薙は身構えた。
厚ぼったい唇と魅惑的な肉体。
男に天国をもたらす肉体だ。
だがそんな魅惑的な肉体が……
「ヘブン・ボム!!」
ボーーーーーーン
派手に爆発する。
ボンッキュッボンのダイナマイトボディが本当に爆発!!
美女が爆裂四散し、草薙が爆風を受けた。
「くっ」
衝撃にひるむ草薙。
距離があったので、直撃ではないが、無傷というわけではない。
(直撃だったらやばかった)
ヘブン・ボムは何度もくらった経験がある。だがそれでも心身にくるものがあった。
だが――
「ふふふっ」
手を広げ、接近する女戦闘員。
美女の自爆攻撃によって怯んだ隙に草薙に密着し、
そして――
――キス攻撃。
唇がくっつき合う。
女の「生」を「性」につぎこまんばかりの官能的なキス。
◆
表現規制
◆
美女の生(性)をおしげもなくあげるといわんばかりのキス。生、性を堪能するように一瞬が長く感じられるキス。
だが
「んっ」
ビクンとキスをしていた女戦闘員が悲鳴じみた喘ぎをあげる。
そして
「――ふぇふんボム」
ボーーーーーーーン!!
密着した状態で自爆する女戦闘員。
密着キスした状態で自爆したため、女戦闘員の色々なものが体に付着してしまう。
(これはやばい)
草薙は色々な意味でダメージを受けた。
何度くらっても慣れる気はしない。
ヘブン・ボム恐るべし。