ヘルヘブン女戦闘員(ブラッディーボルン)を倒す
【美女達を倒す】
――それもまた良し。
ヘルヘブン女戦闘委員、豊満な肉体を赤いビキニでまとった
ブラッディーボルン。
この女戦闘員達を倒すと草薙は判断した。
同時に思う事があった。
――できるだけ殺さない。
草薙はそう心がける。
理由は無論、なんとなく。
強いて言うなら――
(女だから、かね)
美女である。男なら選択の余地なく容赦なく屠る判断をしているだろう。
だが……
(甘い判断だな)
草薙は思う。
女だからできるだけ殺さない、善人のような対応だが、この場合はそうとはいいきれない。
この美女達は、悪の組織ヘルヘブンの女戦闘員だ。
組織の命令に従い、多くの罪なき人間を苦しめるだろう。
ここで殺さなければ罪なき人間が苦しむ事になる。
それにヘルヘブンはこの女戦闘員達を使い捨て要員とみているふしがある。
草薙自身はそれについて、それを非道だなんだのという気はない。草薙自身、無道。
人の事いえた義理ではないとも思っている。
なんにしろ、女だから殺さないというのは
甘すぎる判断だと草薙は思う。だが――
――それもまた良し。
草薙は風のように自由である。
草薙は戦闘態勢をとる。
「いくわよッ!!」
ヘルヘブン女戦闘員が肉弾戦をしかけてくる。
バルンバルンと大きな乳がこれでもかと縦揺れする。
そして……
「ふふっ……」
誘惑の笑みを浮かべ、女戦闘員がぎゅっと胸をもちあげる。
爆乳がぐにゅうっと淫らに形を変える。
男を釘付けにするような魅惑的な女体が艶やかに揺れた。
女戦闘員の色香は敵の油断を誘い、敵意を鈍らせる手段としても機能している。
「!!」
草薙は一瞬揺らぐ。
動きが鈍る。
「ふふっ……」
それを見ていた女戦闘員がチャンスとばかりに、蠱惑的なポーズをとる。
「うふふふふっ」
ヘルヘブン女戦闘員達がチャームをしかけてくる。
草薙の殺気が薄い事を感じ取ったのか、積極的に魅了攻撃をしかけてくる。
「!!」
草薙の揺らぎが大きくなる。
「はあぁっ!!」
「やああぁっっ!!」
後方からも、ワラワラ迫るグラマラス美女達。
ヘルヘブン女戦闘員が次々と肉弾戦をしかけてくる。
凶悪な形状のナイフを振り回すヘルヘブン女戦闘員達。
ブルンブルンと魅惑的な肉体を揺らし、統率のとれた動きで肉弾戦をしかけてくる。
わずかに草薙にかすった。
(まずいなっ)
魅了を受けて少し動きが鈍っている。
「まだまだっ!?」
女戦闘員達が気勢をあげて追撃してくる。
「いくわよっ!!」
女戦闘員達が一気に肉弾戦をしかけてきた!!
ヘルヘブン女戦闘員達が攻撃を繰り出す。
女戦闘員達の攻撃をかわしていく草薙。
女戦闘員達の豊満な肢体が躍動する。
ナイフによる斬撃や、肉体を使った突き、蹴りが繰り出される。
だが――
「――」
草薙が動く。疾風のような身のこなしで女戦闘員達の攻撃に対応。
草薙は女達の攻撃をかわし、いなして、無効化していく。
「!!」
女戦闘員が驚愕する。
ヘルヘブン女戦闘員の魅了攻撃は強力だが、普通の戦いなら草薙とヘルヘブン女戦闘員には
かなりの実力差がある。
まともにやりあおうとした時点で、こうなる事は明白だった。
草薙は隙をさらした女戦闘員に一撃をうとうとする。
その時――
――この攻撃だと確実に死ぬな
一瞬、草薙の思考に空白が生まれた。
それは相手が女だから殺気が鈍るという彼らしくない躊躇からくるものだった。
容赦なく屠ると決意してれば生まれなかった空白である。
「たあぁっ」
数人同時に女戦闘員達が攻撃を繰り出す。
一瞬の遅滞の隙をつけるほどの練度はないが、ワラワラと迫り攻撃を放った事が隙をつく事につながった。
――ズザ
ヘルヘブン女戦闘員の攻撃が、草薙にかすった。
「ッ!?」
女戦闘員が次々と攻撃を繰り出す。
肉弾戦による打撃もいくつかうける。
(少しダメージを受けたな)
草薙は戦況を分析した。
目の前には気勢をあげグラマラスな肉体を躍動させて、攻撃をしかけるブラッディーボルン。
殺すのではなく、気絶させようとしているため、動きに影響がでている。
容赦なく屠る事を決断していればダメージを受ける事はなかっただろう。
温い選択、甘い考え。
それらの思考は間違いだったかもしれないと、草薙の戦闘本能は警鐘をならす。
だが――
――それもまた良し
瞬間、草薙が加速した。
「ッ!?」
女戦闘員が瞳を見開く。
攻撃が全くあたらない
赤ビキニの女戦闘員は草薙の動きをおう事ができない。
草薙は女戦闘員の胸部中央に攻撃を放った。
「くうっ!?」
ヘルヘブン女戦闘員がうめき声をあげる。
女戦闘員の肉体がブルゥと二、三度震えた。
そのまま、バタリと倒れる女戦闘員。
だぱんと、大きな胸が揺れた。
ヘルヘブン女戦闘員(赤ビキニブラッディーボルン)を一人倒した。