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設定資料

オマケ要素的なものですので本編読んでから気が向いたら目を通してもらえればと思います。一応致命的なネタバレはありませんので設定を知ってから本編を、でも問題はありませんが!

 

【登場人物】


 ・ミーナ。

 本作の主人公。黒髪黒目の常にメイド服をマントのように羽織っている無表情、平坦な声音が基本の女である。


 完全抹消やら瞬間移動やら損壊復元やら、とにかくチート満載なミーナは『真っ向勝負』であれば本編開始時点で大陸最強ではあったが、本編が進むごとにセシリーのためにと()()()()更なる成長を遂げることだろう。


 とはいえ、最強なのは戦闘面のみ。恋愛面に関してはズブの生娘なのでやらかすのもしばしばだったり。



 ・セシリー

 健全な本編において初っ端から婚約破棄だ勘当だ国外追放だと散々な目にあった元公爵令嬢。ミーナに『深淵さえも見通す真紅の瞳、腰まで伸びた三千世界を照らす美しき金髪、バリウス教の頂点に据えられし女神さえも裸足で逃げ出すスレンダーなビューティフルボディ。公爵家のご令嬢が身につけるに足る赤い花びらの意匠が散らされたお高い黒のドレスなんて引き立て役にすらなれていません。唯一絶対の超越者とはセシリー様を指します。天上天下ありとあらゆる世界線の美をかき集めたって敵うわけがない、まさしく奇跡の産物たる我が主唯一の弱点といえば、どうにも威圧感があるという点でしょう』と評されるほどには美しい少女である。……恋は盲目とも言うので、過剰気味ではあるのだろうが。


 常にございますと語尾につけるのは幼少期貴族っぽさを探求した名残りである。公的な場であれば改めることもできるが、貴族の座から引きずり落とされた今となっては変に気にすることもないので、癖となったございますが後についてくることだろう。



 ・シーズリー=グーテンバック

 シルバーバースト公爵家がメイド長。『仕える』にあたり役立つ技能の全てを極めたメイドの鏡たる女である。メイドの中ではシーズリーと比べるのだけはやめてくれと言われているほどに。


 セシリーが生まれた頃からお仕えしていたからか、セシリーを実の妹のように可愛がっている……とはいえ、それを表に出すのはメイドの領分を超えているとわきまえているが。


 ミーナの指導も担当しており、基本高スペックながら世間知らずなミーナに振り回されたこともしばしば。それでもどこか憎めないと感じているのはメイドという他者に仕える仕事を選択したシーズリーだからか。


 ある意味無垢だったミーナの人格形成にあたり、陰ながら関与していることは間違いないだろう。



 ・第一王子

 男爵令嬢の色香に乗せられて婚約破棄だ勘当だ国外追放だとセシリーに突きつけた王族の一角。ありとあらゆる変化を元に戻すスキル『絶対王政』の使い手。そのスキルは魔法やスキルのような森羅万象を歪める力、損傷や病気のような正常な状態を崩す因子といったスタンダードから逸れた変化を元に戻す。


 この理不尽なまでに圧倒的なスキルの存在が第一王子の地位を絶対のものとしている軸と言えるだろう。



 ・アイラ=ミルクフォトン

 ミルクフォトン男爵家が令嬢にして、第一王子を色香にて落とした少女。スキル『天使ノ抱擁』という抱きしめた他者の力を何倍にも増幅するスキルの使い手ながら、それ以外は掃いて捨てるほどに存在するありきたりな男爵令嬢……のはずだった。そんな彼女が第一王子を落としたというのだから、よほどの『手腕』があったことだろう。


 ちなみに過去の彼女は不治の病に侵された妹を助けるためにと駆けずり回っていたとの報告もある。



 ・アリス=ピースセンス

 犯罪者紛いのクソッタレが集められた汚れ仕事専門の兵団『クリムゾンアイス』が兵士長。ロリ体型の三十路前の女である。


 魔法や『技術(アーツ)』の腕もそうだが、特筆すべきはスキル『運命変率』。設定できるのは一つという制限はあれど、天文学的確率さえも引き上げて成功させる確率変動のスキルは奇跡さえも容易く引き寄せる。唯一『百パーセント』絶対に不可能──例えば不可逆なはずの時間を巻き戻したり──といったことはいかにスキル『運命変率』でも成功させることはできないが。



 ・ネコミミ女兵士

『クリムゾンアイス』が兵士。ケモノの因子が『血』に刻まれた人間から偶発的に生まれる獣人の一人であり、グラマラスな美女の肉体に灰色のネコミミを組み込んだアンバランスさが妖艶さを演出している……が、八歳児である。アリスとは真逆というわけだ。


 彼女が宿すスキル『人命集約』は生物を概念的に繋げて『一つの個体』とみなし、その力を集約するものである。力を一点に集めた動力炉と無数の出力口をイメージすれば分かりやすいだろうか。


 クソッタレだらけな『クリムゾンアイス』唯一の良心にして、獣のような欲望一直線な性質も兼ね備えた彼女であるが、後者の性質に関しては『イチバンダイスキ』にしか向くことはない。



 ・イリュヘルナ

 夢魔ミリフィアと同じく上には後二つほどしかランクが存在しない高位の淫魔。かつて『勇者』シェリフィーンに依り代を粉砕され、しかし本体だけは何とか命を繋ぎ、いつかきっと大陸を自分好みの荒廃した地獄に変えてやると目論んでいる。


 ちなみに淫魔のくせに『本番』の経験はなし。その前までならば巧みに誘導できるだけの『手腕』があるのだが、『本番』となると恥ずかしさに気絶してしまうのだとか。



 ・リンシェル=ホワイトパレット

 長寿種族たるエルフにして『勇者』。歴代『勇者』の力と怨嗟を一身に浴びながらも正義を貫く傑物。彼女が君臨したということはその場に絶大な悪が潜んでいるということであり、どんな悪にしてもその場で粉砕されることを意味する。


 四百歳になる頃に先代『勇者』から『勇者』の称号を譲り受け、外の世界に旅立ったために閉鎖的なエルフの里に帰ることを禁じられてから以来五年ほど『勇者』として尽力してきた彼女はある闘争の際に己の運命と出会うこととなる。



 ・シェリフィーン

 六百年前の覇権争奪大戦時の『勇者』。『勇者』として魔族や悪魔を討伐、人類の勝利に多大なる貢献をした少女である。


 とはいえ、中身は普通の女の子。同世代のそれよりぺったんこな胸部に悩んでいたり、()()()()()に拾われた孤児の女の子と戦争が終わった後はお花屋さんを一緒にしようと夢を語り合っていた。


 ……孤児の女の子が魔族に通じていたとして、シェリフィーンが駆けつけた時にはプロの兵士どもの手によって拷問の末殺されていたりと『この時代』はそれはもう狂っていたが、それでも彼女は最後まで戦い抜いた。



 ・レフィーファンサ

 ストーカー。



【用語集】


 ・覇権争奪大戦

 六百年前、『どこか』から侵攻してきた魔族と大陸に住まう人類との戦争……に便乗して悪魔まで攻め込んできた極限の泥沼。国という形が崩壊するのも珍しくないほどに凄まじい戦争であった。


『勇者』が魔族のナンバーワンたる『魔王』を封印したり、魔族のナンバーツーたる『魔の極致』第二席が『勇者』を殺したりと、様々な闘争の果てに人類は勝利したと言われている。魔族側の最強は殺したのではなく封印、しかも『勇者』を殺したとされる魔族側のナンバーツーの消息は不明ではあるが、一応は魔族は撤退したのだから。



 ・『勇者』

 百合ノ女神が世界に埋め込んだ自浄システム。善なる心持つ強者の魂を縛り、『勇者』と歪め、その者が死した時はその魂を次なる『勇者』へと送り込む強制的な術式である。そうして強者の魂を集めることでその力を積み上げていき、個人では決して到達不能な境地へと『勇者』を強化する。加えて女神の力が関与している影響で悪意なりし関与を跳ね除ける性質も付与されている。また対象との力の差がどれだけかけ離れていようとも必ず成功する『封印』能力も自動的に会得可能である。


 常に過去の『勇者』の魂の叫びを感じ取ることを強いられる歴代『勇者』が『勇者』と変異してからの五年生存率は極めて低く、その中でも戦死する事例は半分以下、となれば、歴代『勇者』の末路は容易に想像できる。



 ・『魔王』

 魔族の頂点にして『魔の極致』第一席。最強の代名詞のような怪物であり、力の差を無視して作用する『封印』能力抜きにはいかに『勇者』でも退けることはできなかっただろう。



 ・『魔の極致』

『どこか』からやってきた魔族の上位陣。その力は通常の魔族のそれとはかけ離れており、例えば死者の力を制限ありとはいえ引き出し使役する死者の女王ヘルという魔族さえもランクインしていないことから層の厚さは知ることができるだろう。


 ちなみにそのメンバーは、


 第十席チューベリー。

 半径三キロメートル内の誰かの力を完全コピーするスキル『明鏡止水』の使い手である妙齢の女性。戦争孤児の女の子を拾い、育てて、最後には好きになってしまった(ネフィレンス曰く)どうしようもないドジっ子。自分たちが仕掛けた戦争で孤児となった女の子との仲を深めてもろくなことにはならないというネフィレンスの忠告もドジっ子には伝わらず、最後は裏切り者と怒り狂う格下の魔族たちから孤児の女の子を守ろうとして重傷を負い、直後に攻めてきた人間の軍によって討伐された。


『お母さんっ!!』、と。

 チューベリーが人間の軍に殺される瞬間、女の子はそう叫んだのだとか。


 第九席ミュウ。

 魔族とは別種の超常存在、悪魔を召喚、使役することで序列を覆す可能性を持つ厨二病。『魔の極致』では珍しく誰かと組むことを是としており、(魔族の中では比較的)話が通じるベルゼ=クイーンエッジと行動を共にすることが多かった。


 第八席ノールドエンス。

 衝撃と自己が定義する事象を受け流したり増幅するスキル『衝撃伝送』の使い手。その他にも奥の手を隠し持っているようだが……?


 第七席ベルゼ=クイーンエッジ。

 制限ありとはいえどんな機能を搭載した魔法道具も製造可能な甘い匂いがしそうな美女。現在は『好き』な人ができたと『魔の極致』を脱退している。


 第六席ランピーラ。

 視界に入る全てを爆破可能なスキル『紅蓮爆撃』の使い手たる次元跳躍者。一説には天使と魔族のハーフとされており、魔族の身にて『天上』に到達可能……でありながら、最後まで第一席と共にあることを望んだ少女。孤高の最強が世界を滅ぼす様を間近で見て死にたいといった破滅願望の持ち主であったが、第一席が封印された後の消息は不明である。


 第五席ルルアーナ。

 物理現象から他者の魔法やスキルといった超常現象さえも掌握、道具と変える力を持つ。基本的に他者に興味はないが、興味を持ったならば魂の一片まで『それ』に染まる予感はしていた。


 第四席アンノウン。

 能力はおろか容姿さえも不明な何者か。あの『魔王』でさえもその正体に関しては知り得ていないが強いからと『魔の極致』に数えられていることから、魔族の脳筋具合がわかるというものである。


 第三席ネフィレンス。

 基本脳筋な魔族どもを拙いながらも戦略的に動かしていた黒幕ムーブ満載な女。魔族を操り、いずれは世界征服をと目論んでいた彼女ではあるが、ナンダカンダと失敗したのか現在大陸の支配者は魔族にあらず。野心は爛々と輝き、それなり以上に暗躍してはいるのだが、あらゆる場所に自在に渡り、治癒能力を備えていて、と色々できるからか便利に使われることが多かったりする。


 第二席キアラ。

 ステータス、経験値、レベルアップといった概念を操る女。強者に喧嘩を売り、乗り越え、いずれ頂点に上りつめれば退屈せずに済むと考えている。


 第一席……だけは世間一般には正確な情報は伝わっていない。絵本にさえも語られるほどにチートであったとはあるが、どこまでが真実であるかは不明ということだ。しかし、覇権争奪大戦に深く関与していたヘグリア国の中枢には当時の資料が残っているようだが?



 ・『百八ノ罪業』

 歴代『勇者』が討伐は不可能として封印してきた大陸の負の遺産。滅多なことでは封印を破ることはないが、滅多なことがあれば歴代『勇者』が討伐できなかった災厄が世界に解き放たれることとなる。


 百八ノ罪業には『魔の極致』第八席ノールドエンスや血の繋がっていない『お母さん』を殺され、自身もまた拷問の末に死んだ末に悪魔と堕ちた『女の子』が存在しており、それら極大の邪悪が同時に復活したならば、いかに封印能力を持つ『勇者』といえども勝ち目はないだろう。



 ・魔族

『どこか』から大陸に侵攻してきた種族。食事や睡眠等を必要としない永久機関を体内で形成している。外部からの刺激で破壊されることはあるが、それさえなければ何もせずとも永久に生存可能な回路が出来上がっているということだ。


 加えて繁殖を必要とせず、気がつけば出来上がっていると語ることからも既存の生態系の外に位置する超種族と考えられる。


 彼らは生まれた頃から『衝動』という他の生命を殺す性質を備えており、それは同族でも例外ではない。ある程度は制御できるのか、何かしらの目的を持つ魔族であれば殺意以外を振り撒くこともある。



 ・エルフ

 学問としての色が強い魔法を先天的に増幅する『体質』を持つ。自分たちこそ優れた種族であり、それ以外の種族は劣等として関わりの一切を遮断している閉鎖的な種族である。



 ・獣人

 ケモノの因子が『血』に刻まれた人間から偶発的に生まれる種族であり、イヌミミや肉球など表に出てくる形態によって違いはあるが、基本的に獣人は人間よりも優れた五感を持つ。



 ・悪魔

 基本的には肉体を持たず、魂のみの存在であり、普段は三次元世界の外に広がる虚数領域に存在している。悪魔は欲望を司り、人の堕落を誘発し、もって人の『何か』を奪うことで糧としたり、三次元世界で活動するための足がかりとする。その方法は個体ごとに異なり、人間との契約を重視する代わりに契約の達成と共に人間の肉体と魂を奪う個体。対象の好みの外見へと変身、誘惑することで色欲を増幅し対象を操る個体。人間の気力を削ぐことで物事への意欲を失わせ、精神的抵抗力を低下させた上で肉体を奪う個体。果ては決まったパターンがなく、色欲や怠惰など多種多様な『堕落の要素』を使い分ける個体も存在する。


 悪魔とは邪悪にして堕落の代名詞ではあるが、それが全てではない。極大の邪悪から生み出された、初めから邪悪として存在していた、かつて神として君臨していたが諸々の理由で悪魔と堕ちた、極大の憎悪と共に死んだ魂が邪悪と染まる、など起点は複数存在する。



 ・天使

 次元の壁のその先に揺蕩う高次元生命体。その本質は悪魔とどこか似通っており、一説には(一部の)悪魔と天使には違いなんてないともされている。


 天使は()()()()()()()()()()であり、その役は自浄作用。世界を円滑に回す『天上』の歯車の一つということだ。



 ・『天上』

 神が住まうとされる領域。かつては多くの神がその座に君臨していたのだが、()()()()()()()を軸とした宗教戦争の果てに百合ノ女神を除く神聖は消滅、あるいは悪魔と堕ちることとなった。


『天上』に組み込まれた因子に個体としての意思は反映されない。世界を円滑を回す自浄作用を機能させるためだけに使役される。

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