始まりの合図『消灯』
-午前0時頃、季広宅-
「あいつやんのかなぁ~、楽しみだわー」
あいつというのは秋人のこと。頭が良くて違う方でのバカ。昨日言ってみたらやる流れになってくれたみたいでラッキー、一番乗りで特ダネゲット!
と、なる予定だから今日はオールする。課題はその間で終わらすってことで。
...ってもやることねぇなぁ、TVは親起きるから危ないし外は暗すぎて出る気になれないし。てきとーに勉強でもしておくか...。
-午前1時頃、秋人宅-
こんな遅くまで起きたのは初めてだ...首がガクンとなる。しかも意外に痛い。
一応用意しておいた鮭おにぎりをちょこちょこと食べていく。2時までは持つ量だと思う。
とりあえずやり方を再確認する。忘れて失敗したら実験の意味がなくなるからだ。
『1,キレイな水を張った容器を枕の近くに置く』
『2,頭をぶつけることがあるようなのでクッションを用意しておく』
『3,小さなナイフを用意、1で用意した水につけた後どんなものでもいいから青で刃を着色し、水を張った容器の隣に置く』
『4,目を閉じる』
...確認は出来た。あとは2時になるのを待つだけだ。その間、なにも起きなければいいが。
-午前1時30分、季広宅-
あと30分!あいつ、どんな返信するのか楽しみだわー、朝イチで周りのやつに送っておこうかな。
残り30分で例の小熊の時間、『悪魔の踊りを踊る小熊』の時間。秋人みたいなのがいて良かったなと思う。自分じゃやる気になれないし!
...腹減った...。ラーメンでも作って食べるか!
-午前2時頃、秋人宅-
「...」
午前2時。眠い。いつもなら寝て2時間後ぐらい。実験のためだから仕方ないのだが...。
そんなことは置いておき、ナイフの準備を始める。青色は水彩絵の具を使う。
それも塗り終え、指定位置に置く。後は寝るだけ...やっと寝られるのか...。
変化はいつくるか、それよりも眠気が強く、電気を消した後、俺は倒れるように寝た。