2月12日(晴れ、希に曇り)
続いた。
遅れてごめん
昨日家に帰った後で旅行の日程を確認すると、なんと明後日からの移動になっていた。
それが昨日の話、そして本日。
明日出発とか、日程の間が無さすぎる!
「ゆき相談が有るんだが、姉も連れて行っていいかな?」
「まて、ペアチケットと言うのは二人一組で、二枚チケットがあって4人行けると言う訳じゃないぞ」
くすりと玉枝が笑うと「それは知ってる」と言われてしまった。
「姉は使いの片割れで、今もあそこにいるんだ。私の仕事を任せていてね、休暇も良いかなと」
「おまえ職務放棄してんのかよ!」
「産休だね、うふふ」
「はぁ!?やった記憶なんかねーぞ!やる寸前だっただけだ!」
玉枝がきょとんとしたあと、ゴッサムに住んでるピエロも真っ青な笑顔を浮かべる。
「なるほど、抱く寸前だったと。ふむふむ、もっと惚れたよ?」
ニヤニヤしながら言ってなければ最高に可愛いんだけどなぁ
「はいはい、可愛い可愛い」
「連れないな、良いや。姉さんを呼びに行った後で色々考えようか? 買うものあるんでしょ?」
うぐ、そうだった。旅行鞄とかお泊まりセットとか買わないといけないじゃないか。
貯金を削るか……。
■□■□■□
「ここへ来るのも久しぶりな気がする」
「気のせいだと思うぞ」
懐かしむほど離れてないだろうが。
いいんだよ、風情というやつだ。
最近、遠慮なく心のなかで話すよね?
「嫌じゃないでしょう?」
玉枝が、ややどや顔で聞いてくる。その自信はどこからくるんですかね?
「嫌だって言ってもやるだろうが、バカ野郎」
ニコニコして黙っている玉枝の顔が憎たらしい。
そんなやり取りをしていると、後ろからのんびりした声が聞こえた。
「あら~、タマちゃんお帰り~。お姉ちゃん凄い寂しかったんだからぁ」
「姉さんタマは、モガッ」
問答無用で黒髪美女に灰髪美女が抱きつく。
灰色美女は巫女服に羽織を着ているのだが、今なら分かる。でかい! 玉枝もけっして小さくはないが、巨乳かと言われればそうではないかなぁ? という位だった。
みよ、あつい包容の最中この横からあふれでそうな胸を!!
その時背筋に寒いものが走る
寒いというか痛いもう何かが刺さっているんじゃないか、と言うくらい痛い。
まさかと玉枝を見れば、目で俺を殺そうとしている。
人ってあんな表情ができるんだなぁ。
お姉さんが、ぽやぽやしながら玉枝に頬擦りしているのに全然浮いてるよあの顔。
腰が抜けて治るまでに、しこたま説教された。
■□■□■□
「と、いうわけで姉さんも旅行いかないかい?」
「いいけど~、ぺあというやつなんでしょ~?大丈夫~?」
玉枝におねえさんが小首をかしげる。人差し指でほっぺたを指しながらやる人居るんだなぁ。
「大丈夫、鞄に入れれば姉さんも行ける」
「あら~便利ねぇ~」
不穏な単語が聞こえ、詳細をこの後1日中訪ねたが、答えは返ってこなかった
続く?