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プロローグ

連載予定。習作。

 ワラ人形の釘はできるだけ深く刺した方がいい、などと考える素人が多くて困る。そんなことは呪いの効き目とは何の関係もない。本当に大事なことは、能力のある人間が行うことと、能力を高めるご神木を見極めることだ。


 なぜ俺がそんなことを知ってるのかって?簡単なことだ。俺が呪いのプロフェッショナルだからである。と言っても、呪う方のプロではない。呪いを防ぐ方のプロだ。ギョーカイでは呪禁師じゅこんしなどと呼ばれている。


 このギョーカイは圧倒的に呪うヤツの方が多い。いわゆる呪術師ってヤツだ。呪術師が多い理由は言わなくても分かるだろう。この世には、男を奪われて嫉妬に狂う女や、先に昇進してしまった同期を恨む男が数え切れないほどいる。そいつらは能力のある呪術師に頼んで呪いを代行してもらう。だけど自分が誰かの恨みを買ってるなんて考える奴はほどんどいない。だから術禁師への依頼は、呪術師に比べて圧倒的に少ない。みんな危機意識が欠けてるというか、なんというか。


 そういうわけで術禁師というのは今やイリオモテヤマネコなみの絶滅危惧種というわけである。それじゃあなんで俺が術禁師をやっているのかというと、まあなんとなく見当はつくと思うが、実家が代々神主の家系だからである。俺は6歳の頃から、じいちゃんでこと貴堂家第16代目当主、貴堂大治朗から術禁術を教わってきた。今年で10年目に突入しマニュアルどうりの対処法は一通りマスターしたはずだ。


 じいちゃんは最低あと10年は修行をしないと仕事を受けさせるわけにはいかないといっている。だけど俺はそんなに待てない。理由はじいちゃんには言えないが、俺にはとにかく時間がないのだ。そこで俺はじいちゃんに内緒で呪禁師の仕事を始めることにした。


 不安はあるが、まあ、なんとかなるはず(笑)。俺は早速インターネットの掲示板で依頼者を募集することにした。

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