小説家になろうについて思うこと。
ユーザ視点のお話かと思われます。
「おう、あけおめ」
「あけおめー(カタカタ)」
「……何してんの?」
「文章書いてるの。いや、打ってるの」
「新年早々やるんだな」
「もちろん」
「今回は二百文字じゃないのか」
「違います(カタカタ)」
「今回は何書いてんだ? 恋愛小説?」
「……そこよ」
「はい?」
「分からないのよ!! 自分の小説のジャンルが!!」
「……うん?」
「私、大体の小説を『文学』ジャンルに振り分けてるのよ!! でもどうなの? 私の小説って文学なの? なんなの?」
「知らねえよ」
「今打ってるこの文章だって、なんなの? 文学なの? エッセイなの? その他なの? 一応この文章は、『小説家になろう』について私が思ってることを書いてるんだけど、こんな会話形式の文章、エッセイって言えるの!? どうなの!?」
「メタ発言するなし」
「いつも思うわけよ。文学でいいのか、文学でいいのかって!!」
「文学ジャンルの基準は、なんなの?」
「マニュアルによると、『文学だと思われる小説』」
「「…………」」
「微妙だな」
「そうでしょう」
「つまり自分で決めろってことか?」
「そういうことね。……うわああぁぁあああぁああ!!」
「なんだどうした!?」
「ロ、ログインしてみたら、ユーザ画面に、あ、赤文字が!!」
「赤文字? おいなんで画面から目をそむける」
「あ、あ、赤文字があるってことはつまり、自分の作品にか、か、感想が書かれたってことで」
「ああ、なるほど」
「嬉しいけどビビるのよ!! 毎度毎度ビビるのよ!!」
「……おい、とりあえず画面をちゃんと見ろ」
「やだ怖い」
「いいからちゃんと見ろって!!」
「「…………」」
「ガイドラインの、変更、に、ついて……」
「お前がビビってた感想じゃなかったぞ。よかったな」
「よくない!!」
「はあ!?」
「なんで毎回毎回、ガイドラインの変更について赤文字で書くの!? ややこしいの!! 感想が来たと思っちゃうの!! ねえなんで毎回赤文字で書くの!?」
「俺に訊くなよ!!」
「青文字にしてほしい!! 目と心臓に優しい青文字にしてほしい!!」
「ここで言うなよ!!」
「あと私、感想を書くのが酷く苦手なんです! いっつも読み逃げしててすみません!!」
「だからここで言うな!!」
「……ってうわああぁぁぁあああ!!」
「今度は何だ!?」
「自分の連載小説で、誤字脱字を発見した……」
「……修正すればいいじゃねえか」
「いやだ!!」
「はあ!?」
「連載小説の場合、一度アップした作品に手を加えると、更新日の横に(改)って付くのよ!! それがなんかすごく嫌なのよ!!」
「はあああああ!?」
「誤字脱字を修正しただけでも(改)って付いちゃうのよ!! 読者様がその(改)を見たら、『え、どこの文章を修正したんだろう。今後の展開に影響があるのかな』とか思わない!?」
「考え過ぎなのでは……」
「混乱を招きそうじゃない! だから私は基本的に、よっぽどの誤字脱字じゃない限り放置してる!!」
「それはそれでどうなんだ!? ――……ちなみに、よっぽどの誤字脱字って、具体的には?」
「……半年前に、『殺され屋』って作品を連載してたのよ」
「ふむ」
「その作中で、思いっきり間違えて、『殺し屋』って書いてたのよ」
「……痛いな」
「痛いでしょう。さすがに訂正したわよ」
「※うわの空の作中には誤字脱字等がうようよしておりますが、作者の都合により放置されております。ご了承ください」
「ここでそんな宣伝しないでよ!!」
「しかし、ここで言わなくていつ言うんだ!! お前、活動報告も書かないし!!」
「それは置いといて」
「なんだその活動報告のスルーっぷりは」
「結局、この文章のジャンルはどうすればいいのかな」
「……その他ってことでいいんじゃないのか」
「じゃ、その他ってことで。――今年もよろしくお願いします」
「おう、よろしくー」
「あんたじゃなくて、画面の向こうの読者様に言ったのよ」
「はあ!?」