表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/5

Le numero4

モンローさんはお爺さんでした

 「お。メイさんじゃあないか」大きく藤娘の描かれた手ぬぐいを頭に巻いたお爺さんが親しげに手を上げた。お爺さんの動きに合わせて、手ぬぐいからはみだした長髪が揺れた。

 「今日は」メイが大雑把に頭を下げた。顔はやはり、ふてくされている。

 「ああ。今日は。今日も可愛いね」あぐらをかいたまま、綺麗とは言い難いお爺さんは降ろした手でメイの肩をバンバン叩いた。そしてメイの隣に立つ私に目を向けた。

 「はじめまして。メイの父です」私はメイよりは丁寧に、事務的に頭を下げた。

 「おお。これが噂のおっとう様か。イヤイヤ、丁寧な方だ。はじめまして」そう言って私と握手した。

 「で。謎が解けたのかな」目線だけをメイにやり、先生が生徒を指導するように言った。

 「うん」と頷き喋ろうとしたメイをモンローさんは手で制し、「悪いが、今いいところだ。ちょっと待ってくれ」と言った。

 顔を強張らせたお爺さんの視線は私達の左後方に向かっていた。ここは逆L字型になっている道路の外側の角に当る。私は左手の道に視線を向けた。お爺さんのほぼ向かい側におもちゃ屋があった。どこの町にもありそうな、こじんまりとした、人気も流行もない、玩具屋さんだ。前には自転車が三台止まっていた。

 「あっ」メイが私の横で小さく高く声をあげた。おもちゃ屋をちょっと先に行ったところで犬が横に寝そべっていた。微動もしない。腹の部分が真赤に染まっていて、手や顔など全身にも斑点のように血の色がついていた。

 「いいところ?」私はお爺さんを振りかえった。

 「その通り。座して待て」お爺さんが絨毯の上を手の平で叩いた。メイが私を見上げた。

 「おい。止めんか」犬のところへ向かった私の背中にお爺さんの怒鳴り声が響いた。犬の寝転がるコンクリートの地面は冷たそうで、とりあえず私にとって安らかな場所ではなかった。気にせずに進む私に再度お爺さんが大声を放った。「子供がどうなってもいいのか」

 私はお爺さんを振りかえった。メイはお爺さんから数歩距離をとり、耳を塞いでいた。自然と目に力が篭った。

 「勘違いするな。お前さんのじゃない。見てみろ」歩み寄った私に動ずることもなく、お爺さんは顎で私の後ろをしゃくった。私はおもちゃ屋を見た。

 「あの犬死んじゃったの?」そう聞いてきたメイの頭に手を乗せ、私はお爺さんの方を向いた。

 「説明してくれなければ分かりませんが」

 「だから言っただろ。今いいところだって」顎の白い髭をぽりぽり掻き、お爺さんはまた自分の隣をバンバン叩いた。私もメイも座ろうとはしなかった。

 そして後ろで鈴の音がした。おもちゃ屋のドアが開き、子供が賑やかに出てきた。三人の男の子は小学生ぐらいに見える、メイよりは上の学年だろう。私がお爺さんを見ると、お爺さんは黙ってうなづいた。

 「おい犬の死体だぜ」とふとっちょの子が言った。「まじかよ」「まじで」残りの眼鏡と茶髪の子達が言った。

 すぐに犬は子供三人に包囲された。「血すげー」「ほんとに死んでんのかな」「こういうの触ると病気になって死んじゃうんだぜ」

 ふとっちょが足でつっついた。「かてえ!」

 「まじで?」他の二人も続いた。

 「こりゃ死んじまっただろ」

 「仮死状態かもよ」

 「どっか自然の中とかに連れてってあげたいね」眼鏡の子が言った。

 「じゃあお前運べよ」ふとっちょが言った。「触ったら感染するからちゅ―いしろよ」茶髪が言った。

 早くしろよ、ふとっちょが急かした。やばいって、茶髪が警告した。

 「…死んだら親が悲しむから、止めとく」眼鏡がうつむいて呟いた。

 「ちっ。根性無し」ふとっちょが言った。「口だけだ」

 「いや、命にかかわるって」茶髪が言った。「しかし本当にすげーな、血」

 好奇心を一通り味わった子供達は口を止めることなく、自転車へと向かった。

 三人が自転車に乗り込んだ。

 「死んだ生き物はただの肉だしね」三人の誰かがそう言ったのが聞こえた。

 そして、棒状のものが宙を舞った。感情もなく、大きく弧を描きながら、三台の自転車の内の一台の車輪の隙間に挟まった。その杖がお爺さんの手元から飛ばされたと分かったとき、その自転車が倒れ、他の二台もドミノ式に子供達も含め、続いて倒れていった。

 「うわ」三人三様に声をあげ、三人共こっちを見た。「何すんだよ!」ふとっちょが言った。他の二人は萎縮していて、たまに思いだしたように、いてーなどと呟いてた。お爺さんは友の敵を見るような形相で三人を見据えていた。「お前等どこに行く」篭らせたような、ドスの効いた嫌な声だった。

 ふとっちょと眼鏡が黙り、茶髪が「危ないじゃないか」と言った。声が震えていた。

 「可哀そうな犬を置いていくのか」恐面の表情も微動させずお爺さんが言った。

 「関係ねーだろ」ばつが悪そうにふとっちょが言った。

 「引き取る者もいない、一人で、孤独に死んでいくこの生き物に何かしてやろうと思わないのか!」お爺さんが叫んだ。ふとっちょの肩が大きく揺れた。

 「だって」擦りむいた膝小僧を抑え、眼鏡が言った。「触ると病気になっちゃうんだよ?」今にも泣きだしそうだ。

 「手袋をすればいい。お前達がさっきやったように足で何かの上に乗せて、運ぶのでもいいだろう」

 「言い訳をするな!」お爺さんはそう叱責した。私は耳を塞ぐメイの肩を抱き寄せた。

 「じゃあ、あんたがやればいいじゃないか」茶髪が裏返った声で叫んだ。

 「他の人がやればいい。そう言いたいのか!」物を掴んだお爺さんに私は右手を伸ばし制した。

 「ごめんなさい。メイが怖がっているので」私はそう言って少年に近づき、顎で帰宅を促した。モンローさんが私に細めた視線をぶつけた。

 三人はお互いの目を合わせ、戸惑う手つきで自転車に乗った。漕ぎ出すための準備のようにこっちを見た三人に「命に敬意を払え」お爺さんは睨みつけ、そう低く言い、そして口元だけを薄く笑わせた。「後悔するぞ」そう付け加えた。

 三人の表情がつまったように動きを失った。

 そして「なんだよ」と呟き「こじきが偉そうにしてんじゃねえよ!」とふとっちょは言い捨てペダルに足をかけた。残りの二人も続き、三人は早々と走り去って行った。くそジジイ!遠くから何回かそう聞こえた。

 そして三人の姿が見えなくなった。

 私は溜息をつき、犬のところへと向かった。メイも小走りで続いた。

 「生きてる?」額に汗を浮かべ、メイはそう聞いた。息も少し荒い。状況に疲れたのだろう。

 「多分」私は首を振った。死んでしまったのは結構前だろう。あの子供が言ったように死後硬直が全身にきていた。

 「じゃあ、ちょっと埋めてくる」私はそう言って子犬を持ち上げた。捨て犬だろうか。首輪は付いていなかった。

 「私も、行く」メイが横についた。

 「大丈夫か」私がそう見下ろすと、メイは疲れたように、でも笑顔で言った。「うん。大丈夫」

 「そうか」メイをここに残すのは酷だった。そのくらい私が気をきかすべきだった。そんな気遣いもできないとは、私も気が立っているのかもしれない。モンローさんに?いや、小学生が説教されようがお爺さんがジジイと呼ばれようが、私は多分変わらない。

 きっと、犬の孤独とメイの戸惑いが放置されたのと、なにより自分がそれを解消できなかったのが、許せないのだ。

 「行こう」私はメイにそう言って、お爺さんの方向にお辞儀をした。そして私達は来た道へと歩を向けた。

 「こっちだ」立ちあがっていたお爺さんが目の前のアパートの中を杖で指した。「近道がある」

 アパートの通路の先に脇道があり、その先に小さな雑草に囲まれた入り口があった。私達三人はそこから公園に入り、公園の端で木の密集した人気のない一角の松の木の下に埋めた。黙祷を終えるまで三人共黙っていた。

 「で、犯人は?」戻り道、お爺さんがメイに聞いた。

私は肩に触れメイを促した。「・・・太郎くん」メイがお爺さんに言った。

 「それはおっとうさんの答えではないかな」お爺さんが杖で私を指した。私は答えた。「そうです。メイは太郎くんがそんなことをするのが許せないようですよ」視界で不愉快に引っ掛かる杖の先が下ろされ、お爺さんが鼻で笑った。「で。メイちゃんは誰が犯人だと思うの」

 「違うの?」メイが聞き、お爺さんが勿体ぶるように首を傾げた。

 おもちゃ屋向かいの赤い絨毯の前に着いた。

「分かんない。でもセバスチャンも太郎くんも殺人するわけないし、おっとうが殺されるわけない」語尾を強く、メイはそう答えた。

 お爺ちゃんは微笑み、古布で縫い合わされたツギハギの袋から見たことのある杖を取り出した。「その通りだ。それが正解だよ。それを忘れないようにな」そう言ってAnfiステッキをメイに渡した。

 わあ、と小さな歓声を上げ、メイはそれを受け取った。私を見た嬉しそうなメイに、私が薄く微笑み頷くと「ありがとうマダムさん」とメイは嬉しそうにそれを小さく天に掲げた。

 「ありがとうございます」私がお辞儀すると「また来なさい」お爺さんはそう言って絨毯の上に胡坐をかいた。

 それを一目し「じゃあ」そう言ってメイの背に手をやり、私達はお爺さんに背を向けた。

 「ワシだって、本当は怒りたくないんだよ」背中越しにお爺さんの声が聞こえた。

 振り向いた私に「すべて子供の未来のためだ」そうお爺さんが言い伏せるように言った。

 私は少し口を笑わせお辞儀をした。そして顔を少し困惑させたメイの手をとり、帰り道へと向き直った。「もんろーさんありがとうございました」メイがお礼を言い、私達は歩き出した。

 「傍観は、静かであれど何も生み出さん。あんたは逃げてるだけだ」背後から聞こえた声に私は振り向かず、私達は家路についた。

二十時。私とメイは日の消えた帰り道を黙って歩いていた。

 「あの人もぬくもりが欲しいから熱を投げるの?」メイの履くつっかけの乾いた足音に合わせるようにメイの声が暗がりに響いた。

 熱を投げる。その意味を私が完全に理解できているかは分からなかった。「私が熱を投げていたのはどんな時だ?」

 メイがほうけたように顔をこっちに向けた。「おっとうが?ないよ」

 怒る、と同意でいいのだろうか。「あの人ってモンローさん?」

 「うん」

 「あの人は…、ぬくもり、突き詰めればそうなるのかも知れないが」

 子供のため、と言っていた。道徳教育のつもりなのだろう。でも、優しく諭すことはできないのだろうか。私には怒ることが誰かのため、とはどうしても思えないのだ。結果、誰かのためになったとしても。結局イラつくから、怒る。それに尽きると思うのだ。「いや、子供のため、と言っていたね」

 「あの三人の男の子?あの子達のためになるの?あんなに投げつけられて子供たちは乱れてたのに?」

 「きっとあの人は思いやりを教えたかったんだ。熱をぶつける、ということは普通に言うよりも相手の頭に印象深く残る。モローさんの言葉があの子達の頭の中で転がり、時間をかけて、たくさんの出来事と共に、その通りにすべきだったんだ、モンローさんは正しかった、と教訓になる可能性は十分あると思う」

 「犬をほおっておくのが悪いことだったの?」

 「分からない。命を軽く扱うのはいけないと思うが、死んでしまったものを供養しなければならないか、と言えば、私は、そうしたい人がそうすればいいと思う。でも、そういう他の命を思いやれる、心に優しい余裕を持った人は素敵だと思うよ」

 「おっとうは埋めたのに、なんで最後、もろーさんはおっとうに熱をぶつけたの?」

 「私は熱を投げるのが嫌いだ。投げられるのが嫌いだから。私は自分が自分の好きな様であればいいと思っている。他の人は他の人、私に迷惑がかからなけなければいいと思っている。でもそれではあの子たちは何も変わらない。モンローさんはあの子達を優しい人にしようと頑張っていたから、私が許せなかったのかもしれない」

 「・・・おっとうが熱を投げるときはある?」

 「そうだな…自分に熱を投げられて、私がそれに我慢できないとき、かな」

 メイはそれからまたしばらく黙った。

 「その時おっとうは何のために熱を投げるの?」

 何のために。私はメイを見た。私にいままでそんな質問をした人はいない。私は話を自分から逃すのを今までごく自然に、呼吸をするように行ってきた。子供はある意味論理的だ。ただまっすぐにその無垢な眼で疑問を突き詰めていく。私は返す言葉につまった。暗い空を見た。会話で不意をつかれたのなど、何年振りだろうか。それとも、私はメイに心を許しているのだろうか。メイにすがろうとしているのだろうか。暗い空は不自然に明るく、星は薄く、安っぽく見えた。

「やっぱり、…ぬくもりのためなのかもしれないなぁ」

 「モンローさんが怒ったのは、私が臆病だから。私が熱を投げないのは嫌われるのを怖がっているから。でも、本当に暖かいぬくもりを得ようとするのなら、たまには熱をぶつけあってでも、お互いを知るべきなのかもしれない。ぶつけあって、お互いの底を見せあうべきかもしれないな。底の様子を」

 潰されたメイの右手の感触に気付き、私は慌てて自分から離れた。手に力がはいっていた。「あ、すまない」

 メイは私の左手を強く、だがやはり子供の力で握った。「大丈夫」メイの手が涼しく、私の頭を静かに冷やしてくれた。私は微笑み、柔らかくメイの右手を握り直し、二人で、のんびりと涼しく夜道を進んだ。

 「熱をぶつけあわないと、お互い知りあえないの…」メイがそんなことを呟いた。


 「これいらない?」濃青色の布切れを右手でかかげ、メイがそう聞いてきた。「ああ。欲しいならどうぞ」風呂から上がり、ミネラルウォーターを冷蔵庫から取りだした私はそう答えた。

 「ありがとう」そう言ってメイは寝室へとバタバタ入り、ドアを閉めた。

 むかし自作でシャツをこしらえたとき使った布生地の余りだ。夜中の人外な海を象徴するような、沈んだ青が気に入り、残った切れ端も鍋掴みの代用として台所に干して置いたのだ。使ってはいないが。

 何に使うのだろう。グラス一杯の冷たい水を飲み、台所で一服しながら作ったシャツの行方を暇に考えた。

 しばらくしてメイが出てきた。今日の昼も着ていたメイ唯一私物の消炭色の麻着物を着ていた。少し背後に回した両腕の袖が両手が隠れるほど長くなっている。濃青色の袖がメイの手首から先に付け縫われていた。両腕を前に出せば、うらめしやー、と呟く権利が得られそうだった。

 「どうしたんだ」私は椅子から立ち上がり、好奇心で眼を袖に向けた。

 「ん、ちょっと」メイは何でもなさそうにそう言って、私の横をすり抜け台所に向かった。愛用の湯飲みをテーブルに置き、冷蔵庫から麦茶のデキャンタを取りだし、注ぎ、デキャンタを冷蔵庫に戻して、冷蔵庫を閉めた。両手を使わず行った一連の作業は私に違和感を与えた。

 「左手、怪我でもしたか」私の向かいに座り、やはり右手で麦茶を飲むメイに聞いた。

 「ううん。ちょっと疲れただけ」そう言うメイの表情は、まるで悪戯を見つかったような顔に見えた。

 「ちょっと左手見せて」メイの表情が色を失った。

 私は何か酷いことを言ってしまったか。メイの顔が哀しいものとなり、そして私の胸に小さく寒気が走った。何回も見た暗い顔と違う。辿りついたメイの表情は、この世への何らかの姿勢も伺えないものになっていた。疲れた、確かにそう述べられれば遺言として納得できそうだった。

 固まった視界で、メイの左腕がテーブルの上にあがった。

 私に向けられた濃青色の袖先は垂直に垂れてメイの左手に被さっていた。私は自分の左手を伸ばし、メイの左手を握った。濃青色の絹は潰れることなく、私の手に細い腕の感触を与えた。

 私は両手でメイの左袖をまくった。

 見えたのは円形の海の泡のような色の、腕の断面だった。左手が、ない。

 私の口から疑問の言葉がかすれて細切れとなって出た。

 「左手は・・・」やっと形にできた言葉も疑問だった。

 私の両手に掴まれたメイの左腕に力が入った。「あ、すまない」メイは口を薄く微笑ませ、私が両手を離すと逃れるように左腕を引いてテーブルの下にやった。「熱がってたら、消えちゃった」

 消えるわけがないだろう。でも、医学の出番はなさそうだった。釣りと三途の川くらい、進歩著しい科学とは違う属性に見えた。

 「いつ」私は質問を繰り返した。

 「さっき。もんろーさんが怒鳴ったとき」

 「直らないのか」

 「分かんない」私は馬鹿なことを聞いた自分が情けなくなった。当の本人が一番不安だ。不安をぶつけてもらう保護者のはずが、真逆だった。

 「大丈夫。別にわたしは生きてるし」仮にも自分の子供に、六歳で生きていることに喜びを見出すようになって欲しくはなかった。「左手だけか?」

 「うん」

 「痛くは無いか」

 「うん、いたくない」

 「熱に当らなければいいんだな」

 「うん。たぶん」

 「じゃあ。TVでも見よう」私は立ちあがりTVの前のソファーに向かった。

 「うん」メイはそう答え私の隣に座った。

 私はメイを持ち上げ、自分の膝の上にのっけた。メイが、あ、と呟き、少し座り加減に困ったような様子を見せた。私が体に腕を回すと、メイはおとなしく私の体に背中を預けた。

 「暑くないか」

 「少し。でも心地いい」メイが私の腕に右手を当て、頭を私の胸に寄りかからせた。手の僅かな震えが悟られないか、少し心配だった。

 「おっとう」そしてメイが呟いた。

 「うん」

 「わたしは普通じゃない?」

 「いいや。普通の、いや、私にとっては特別な普通の女の子だ」

「なにそれ」メイが少し笑った。

 両手の中の体は小さく脆く、でも私にとって暖かな確かさだった。これから私は、どうしようか。少し考えた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ