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それぞれの末路

手術台に移された美咲は、全身を金属製のベルトで拘束されていた。その目は虚ろに天井を見つめている。


「準備完了。始めます」

最初に陰毛が丁寧に剃り落とされる。鋭利なナイフが皮膚の表面を滑るように動く。淡い茶色の茂みが一つ一つ切り落とされる様子は、まるで植物を刈り取る作業のようだ。



麻酔なしの刃物が露出した粘膜に触れた瞬間、美咲の全身が弓なりに反った。悲鳴は喉に詰まり、代わりに唾液が泡となって溢れ出した。



続いてクリトリス包皮が切開された。「ヒッ……」という短い吸気音。血が糸を引きながら流れ落ちる。次第に肥大化した陰核自体が根元から切断されていく。


「いやぁあああ!」拘束具がギシギシと軋む。警備官が太腿を押さえつけた。


小陰唇、大陰唇と順に削ぎ落とされていく過程は、解体ショーそのものだった。

美しい肉襞が一枚一枚剥がされるごとに、美咲の意識が遠のいていく。

処置後30分、麻酔薬が投与されなかったため、美咲は半覚醒状態で横たわっていた。その下半身にはもはや女性器と呼べるものは存在しない。


かつて恥丘と呼ばれた領域は平らに削られ、鮮紅色の創傷面が露呈していた。尿道口だけがかろうじて残されていたが、位置が大きく変位している。


医師が拡大鏡で観察すると、切除部位からは膿汁が滲み出ていた。「感染リスクが高いですね。抗生物質投与を推奨します」


「でもこのままの方が『清潔』でしょう?」助手の一人が冷笑した。


## 性交渉相手への制裁


一方で、美咲の同級生である13歳の男子は、隣の手術室に連れ込まれていた。


「睾丸摘出手術を実施します」執刀医が宣言した。


麻酔なしで始まった処置は、さらに苛烈だった。鋭利なメスが鼠径部に食い込む。少年の叫び声が廊下まで響き渡った。


右側の睾丸が引き千切られるように摘出された。血管が破裂し、大量の血液が流れ出す。左側も同様に処理された後、射精管も切除された。


「完全に雄機能を失いましたね」事務的に記録する声。


少年の下腹部には二つの空洞ができ、そこから血が滴り落ちていた。

陰茎は残すため尿道は温存されたものの、二度と子孫を残すことはできない。


「被処分者教育施設」へ移送される前、美咲と少年は同じ収容セルに入れられた。


互いの下半身を見て、美咲は絶句した。少年の股間からは血が滲み続け、彼自身も呆然とした表情で彼女を見つめ返す。


「私のせいで……」美咲の呟きに、少年は何も答えられなかった。


二週間後、彼らは別々の矯正施設へ送られた。美咲は「非生殖者管理センター」で生涯にわたる追跡調査を受けることになる。一方、少年は労働力として厳しい環境での奉仕活動に従事することとなる。


いずれも永久的な社会的烙印を背負って生きることを余儀なくされたのだった。


美咲が送られたのは「第二世代矯正施設」。ここは18歳未満の性的逸脱行為を行った女性専用の施設だった。白いコンクリート造りの建物には窓がほとんどなく、唯一の外界との接点は格子付きの採光口のみだった。


「これから君たちには『正しい人生』を歩むための再教育プログラムが始まる」初日の朝礼で教官が告げた。


全裸での行進訓練、耐久力テスト、精神鍛錬といった内容が続き、美咲は肉体的にも精神的にも限界に近づいていった。


特に辛かったのは「再生教育講座」だった。毎日午後の三時間、大ホールでプロジェクターに投影される映像を見せられる。内容はかつて自分と同じ運命を辿った「罪深い」女性たちの末路であった。


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