3章
次の日、今日も学校がある。
しかし、起きても布団から出られない。
学校に行く意味がなんとなく思いつかないのだ。正直学校に行かなくたって親のスネをかじり続ければ生きていける。
そこまで考えたところで布団から這い出た。
やっぱり寒いと考え方がネガティブになってしまうのかな。
ふと時計を見るとまだ時間は十分にあった。でも今日は自転車がパンクしているので早く出ても悪いことはないだろう。
久しぶりに徒歩で学校に向かう。
右手にはスティックパン、左手にカイロ、耳にはヘッドホンという昨日とほぼ同じスタイルだ。昨日のスタイルが完成形に近い気もするが、まだまだ開拓の余地がある。
そんなくだらないことを考えつつ、スティックパンを貪り食ってると曲がり角で何かにぶつかった。
これは…イケメン確定演出⁉本当にあるんだ!転校生パターンか?それとも隣人パターンかな?
「痛っ…。お姉さん大丈夫?」
「はい、ありがとうございま……す…」
ぶつかったのは…ショタだった。
「ごめんなさい。多分PUキャラだとは思うんですけど…素直にあきらめて天井まで引かせていただきます…」
私は年下をかわいがるより年上に守られたいタイプだ。
「お姉さん何言ってるの?ちょっとキモいよ…?」
なんだこのクソガキ。顔をまじまじを見てみるとなんか違和感を感じた。
「お姉さんどうしたの?ガチでキモいよ?」
「なんでもないよ!じゃあねクソガキ!もう会わないと思うけど元気でね!」
そう言い捨てて私は学校に向かった。
「ひどい目にあった…」
靴箱で靴を履き替えていると仲の良い子にどうしたの~?と声をかけられた。
「聞いてよ!なんか今日さ、曲がり角でガキにぶつかったんだけどさ」
「うんうん」
「その子がメッチャキモいって言ってきたの!」
「ええ!やばぁwwそんな子いるんだね」
「めっちゃうざかったんよね」
「たしかにそれはウザいわ…あ、今日日直で日誌もらわないとだから!じゃーね~」
別れる時に顔に目を向けたがやはり顔に違和感がある。いや、むしろクソガキが違うだけですれ違う人達はほとんどみんな同じだ。
「なんか…うざったいなぁ」