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2章
学校から帰ろうとするととあることに気づいた。
自転車のタイヤがパンクしていたのだ。すこし…いやとてもめんどくさい。
どうしようか。用務員室とかに行ったら直してくれるだろうか。うーんどうしようかなぁ…。
そんなことを考えながら自転車のカギを刺した。
押して帰るか…。ああ~……ダッリぃ~。
なんか癪に障ったので音楽を聴き、コンビニで買ったあんまんをかじりながら帰路に就いた。おいしい。あつあつのあんこが冷えた唇に温かみを与えてくれる。ヘッドホンをしているのでなんだかんだ言って耳もあったかい。
案外いいものかもしれないな…。たまにはこうやってゆっくり帰るのも。
曇天を見上げながらそう考えたのもつかの間、北風が吹いて意見を変えた。
さっさと帰ろう。